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本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第35番 エステルハージ王子 (Sinfonia No.35, 1767)

ハイドンさんは、1761年にモルツィン家からエステルハージ家に移り、最初副楽長だったのですが、1766年3月3日に楽長だったグレゴール・ヨーゼフ・ヴェルナー(Gregor Joseph Werner)が亡くなり、ハイドンさんが楽長を引き継ぎました。

交響曲第35番は、楽長を引き継いだ後の1767年の作品であり、ハイドンさんの「疾風怒濤時代」に属する曲だと言われています。この時代は「短調を多用し、実験的ともいえる多彩な技法を駆使する一時期」(日本語版ウィキペディア)と言われています。この自筆譜には「1767年12月1日」という日付が記されているそうで(同ウィキペディア。ただし、英語版には「12月10日」)、主君であるエステルハージ王子の命名日(12月6日)を祝うために作曲されたものだとか、エステルハージ王子がベルサイユ宮殿訪問からの帰還を祝うために作曲されたものだとか言われています。

交響曲第35番変ロ長調(Sinfonia No.35 in B Dur, Hob.I:35)
第1楽章 Allegro di molto 確かにお祝い的な雰囲気の楽章ですが、劇的な短調が紛れ込んできます。
第2楽章 Andante 弦楽合奏によるアンダンテです。突然のアクセントが入ってきます。
第3楽章 Menuet & Trio. Un poco allegretto 下降する印象的なメロディーと3連のなめらかなソロ・ヴァイオリンのメロディーがあります。
第4楽章 Finale. Presto 3つのハンマーストロークから、トレモロのせわしないさざめきが続き、突然の3つのハンマーストロークで終わります。

トレヴァー・ピノック(Trevor Pinnock)さん指揮イングリッシュ・コンサートによる演奏です。

(by R)

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