幼児にとってベストなクラス人数は?

今回は、幼児のクラスの人数について思うことをお伝えします。

まず、現行の配置基準ですが、幼稚園は、1学級あたり専任教諭1人で1学級35人以下となっています。

保育園は、0歳児→児童3人につき1人 1・2歳児→児童6人につき1人 3歳児→児童20人につき1人 4・5歳児→児童30人につき1人 という基準です。

世界の基準は以下のツイートを見ていただきたいと思います。このツイートは、1000件を超えるいいねをされています。

世界の配置基準を知ることで、幼児にとってどのような集団人数が理想的なのか、考えることができると思いました。

人が生きていく上で、家族だけでなく様々な人と関わりながら生活することはとても重要です。生まれて始めて親から離れて集団に属するのが、幼稚園・保育園・こども園のことが多いと思います。

この時期の脳の発達は凄まじく、とても重要な時期だからこそ、どのような集団を作ることが、幼児にとってベストなのか再考する必要があるのではないかと思います。

幼児の発達の中で大切だと思っているのは、言葉のやり取りです。言葉を理解して動き、考え、コミュニケーションを取ることができるようになることで、一段と大きな成長を遂げることを感じています。

乳児の間は、言葉を発することが出来ないので、泣いたり手が出たりしますが、その間もまわりの大人は代弁することが重要です。その代弁している言葉を聞きながら少しずつ言葉が出ていきます。

ある程度話せるようになった子どもたちのコミュニケーションは子ども同士でも発達していきますが、語彙を増やし、様々なミュニケーションの方法教えることができるのは大人です。そのため大人の介入がある程度必要です。また、子ども同士でも人が多く雑多な状況だと、正確に言葉が伝わらないこともあります。また、30対1で子どもたちの発言に対応するのと、15対1で言葉のやり取りをするのとでは、時間だけでも2対1。

言葉で表現できる子どもは、感情を表現することでコントロールすることができたり、友達とトラブルが起こったときも、言葉で解決しようとします。言葉の発達が、より思考力を高め人間関係を円滑にできるので、言語発達という側面から見ても集団の人数は重要だと思います。

現在、35人を1人で見ている幼稚園は少なく、保育園も30人を1人で見ることは少ないと思います。うちの園でも4・5歳の定員は20人以下にしています。経営のことを考えると、1クラス30人や35人にせざるを得ない園もあると思います。しかし、世界の表を見るとわかるように、35や30という数字は突出して多いように思います。

日本の配置基準に難しさを感じ、変えてほしいと発信されていらっしゃる方は多くいらっしゃいます。その方々と共に声を上げ続けることで、国が動いてくださることを願い、筆を取りました。

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