見出し画像

059. 架空コンビニ(バーテンダー) /『くつしたおるよ。』 【猫マンガ】



 

   + + +

何かになってみたい、
時には何かになりきりたい
という願望はあるもので、

例えば映画を見終わったあとなんかは
主人公になった気分で振る舞って
自分の中だけで「それっぽい」と
ニンマリ満足したりするわけだけども、

人生の目的という
ちょっとスピリチュアルな方面から
考えてみると、

色んな体験をするために生まれてきている
あるいは突き詰めると
色んな感情を経験するために
生を受けている、
とも考えられるわけで。
 

あまり変化のない一貫した経験の中で
自分の感情の機微を見つめるような
修行僧みたいな人生もあるだろうし、

もっとわかりやすく
様々な物事を見たり聞いたり行ったり
身体と現象で体験する
波乱万丈な人生もあるだろうし。
 

私の場合は、
色んな趣味、色んな職業、色んな環境と
現実世界の変化の中で経験を積むという
どちらかと言うと後者のタイプ
だと言えるけれど、

いつも「極める」の一歩手前あたりで
飽きたり他へ興味が移ったりして
それまで熱心にやっていたことも
全然やらなくなったりする。

きっと、魂レベルで「わかった」と
満足するのだと思う。
 

だから世の中に
「何をやっても続かない人」が
いたとしても、それは
パッパと体験をお試ししてみて
「次、次」と、魂のレベルを上げている
状態なのかもしれない。

ずーっと同じことを続けて、
その中で成長も感情の動きもないのなら
それは果たして素晴らしいことなのか、

と、世間の価値観と違う側面からは
価値の付け方が変わってくる。
 

結局、価値は本人にとってのみ
意味のあることで、
そして人によっては
人生が終わるまで本人自身すら
その価値がわからないことも
あると思う。

わからないからこそ
探究心を抱えて人生を楽しむ
のかもしれない。
 

もちろん、楽しいことばかりでなく
苦しいこともつらいことも
あらゆる感情を制覇できたらいいよね
というのが、魂の成長だと思う。

大げさなものでもなく、
「話が噛み合わずにモヤっとした」
「今日はおもしろいことがなかった」
というような、
取るに足らない感情でも
それはそれで経験ということになる。
 

だからバーテンごっこも
バーの客ごっこも
大いにやるべきなのである。
 

私は今日、「撮影がお休みの女優」
の気分で 過ごしています。
 

   + + +

次回も おたのしみに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?