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【読書記録】「幸せをお金で買う」5つの授業 要約

著:エリザベス・ダン、マイケル・ノートン

「お金がたくさんある」=「幸せ」ではなく、「どのようにお金を使えば幸せになれるか」を解説してくれる本。

以下の”5つの原則”に従ってお金を使えば「幸せ」を感じることができる。

1. 経験を買う

2. ご褒美にする

3. 時間を買う

4. 先に支払って、あとで消費する

5. 他人に投資する

様々な例を紹介しながら、お金の使い方を説明しているが、共通項として「時間」と「人との繋がり」に対する考え方が多く紹介されている。

乱暴にまとめてしまうと、「時間を長く使えること=自由」「人との結びつきを強められること」にお金を使えると総じて満足度が向上する。


各章で興味を惹かれた文章を紹介する。

1. 経験を買う

・最新の研究では形あるモノを買うよりむしろ経験を買った方が出費に対する後悔が減る。

・経験のもたらす恩恵は、形あるものがもたらす恩恵よりも抽象的な場合が多いと言えます。そのため、時間がたって心の距離を置いてからの方が、経験的な買い物の価値を評価しやすくなります。遠い未来について考えるのは、宇宙から地球を眺めるのにちょっと似ています。海洋や森林に覆われた陸地は見えますが、小川や1本1本の木までは見えません。そのため私たちは、直近の未来よりも、遠い未来について決断を下すときには抽象的に考えがちです。



2. ご褒美にする

・マッサージも上手く中断を挟むことによって満足度が上がるようにテレビもCMがあった方が面白いと感じる。

・アメリカの文化は豊富さと大きな買い物をありがたりますが、フランスの文化は小さなご褒美の価値を重んじます。パリにあるマクドナルドとフィラデルフィア中心部のマクドナルドを比較したところ、パリではフライドポテトのラージサイズの注文が30%少なかったのにパリジャンがレストラン内に座って食べる時間はアメリカ人よりも約50%長かったのです。



3. 時間を買う

・通勤時間がゼロから22分になった場合の幸福度の低下を相殺するためには、通常、収入が3分の1増える必要があります。

・高い時給で仕事をした学生たちは、低い時給で仕事をした学生よりも、時間に追いまくられてストレスで疲れ切ったという実験結果がある。

・時間の価値が高まると時間の希少性も高まるので、逆にこの貴重なリソースを手放すと、時間が豊かにあるという感覚を高めることにつながります。

・「いまに集中する」と幸福度が上がる。夕食の献立や返事をしていないメールについて考えるよりは、今の瞬間に集中することが幸福にとっては大事です。



4. 先に支払って後で消費する

・大学生たちに週のうちの好きな曜日をランクづけしてもらうと、休みである日曜日よりも、授業のある金曜日を上位にランクづけします。今日と明日の晩はきっと楽しくなるだろうと想像することができるからでしょう。

・支払いの痛みが消費の喜びと同時に起こるときには、その痛みがよけいに不快に感じられ、せっかくお金を払っても幸福感を抱きにくくなります。



5. 他人に投資する

・幸福に関する結果はカナダでもウガンダでも、自分のお金を自分自身ではなく他人のために使ったときのことを思い出した後に、より大きな幸せを感じました。

・最も幸福を感じたのは、誰かのためにギフト券を使用し、なおかつ、その人と一緒にスターバックスで時間を過ごした人でした。

・チャリティーにお金を寄付する人々は、収入を調整したあとでも、そうしない人々よりも自分は裕福だと感じているようです。

・人が投資をする際に最も大きな幸福感を得られるのは、他人とのつながりを深めるような方法で投資ができた場合。



いくらお金を稼いでも足りないと嘆くのではなく、上手にお金を使うことで人生の満足度・幸福度を高めて、より良い人生にしていこう。

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