この詩の批評をお願いします

猛夏襲来                             
 
 
ざんぶざんぶ
大雨を連れて
夏が襲ってきた
大量の湿気をもたらして
大雨の波状攻撃が去ると
刃のよう陽ざしが容赦なく肌を刺す
荒ぶる夏が来た
 
まとわりつく暑熱に
砂漠のラクダのようにじっと耐えている
風もなく
熱気で空気が歪む午後
小さな庭を青条揚羽が飛ぶ
 
あの蝶は
籬を越え
武蔵野の林を越え
多摩丘陵を越え
やがて丹沢を越え
富士をも越えていくだろう
 
蝶よ
地球を脱出したい蝶よ
どこまでも翔んで
その美しい蝶道は
玲瓏の月まで伸びるだろう
 


或る合評会でこの詩について下記のような批判を頂きました。

「一連目、天気予報みたいでつまらない」「みんな分かってるような一般的なことを描いてもダメ、私はこう思う、ということを書かないと」「大げさ」と。
一方で「夏ってこうだよね」という声も。私は自分の願望による幻想を引き立てるために、リアリズムも必要と思っていたので、そのコメントは意外でした。自分でも上出来とは思っていないのですが、当日俎上に乗った他の作品で、普通の散文を行分けしただけの作品への指導、注文に多くの時間が使われ、ほとんどコメントもいただけず、残念でした。唯一人、今日提出の三作品の中でこれが一番いい、と言って下さった方もいらっしゃいましたが。

そうなんでしょうか、天気予報でしょうか、現実をつかみそこねているんでしょうか。詩の好きな方のご意見が知りたいです。