【超簡単】ダイビングで適正なウエイト量を見つけるにはアレをするだけだった!
ダイビングに使う空気のタンクは重い。あんなに重いんだからそのまま水に入ったら、ズボズボズボッと沈んでしまうに違いない。
って思うのですが、浮力ハンパねー。一切沈まないのよこれが。アルキメデス万歳。
だからダイバーは沈むために腰に鉛のオモリをつけて潜るんだけど。
何キロつけます?
今日はこのウエイトについて考えていきたいと思います。
サイパンケース
サイパンに遊びに来られるダイバーをざっくり3つのグループに分けると
①サイパンばかり潜っているダイバーさん
②日本の海をよく潜っているダイバーさん
③たまにしか潜らないダイバーさん
ま、ザクッと分けただけなので細かいことは気にしないでください。
こういうお客様が来た場合、事前にこちらが用意するウエイトは①の方には3キロ前後、②の方には6キロから8キロ、③の方には4キロから6キロです。
そこからご本人様に何キロいります?って聞いて調整します。
特に初めてご一緒する方とは、迷ったら重めにつけてもらったり、自分も渡せるだけの予備ウエイトを持って入ります。
1チーム最大6名様ってのがサイパンの法律なので、①の方と②方のウエイトの総量の差は最大30キロにもなる。ゴールデンレトリバー1匹くらいありますね。大型犬1匹分増えると移動が大変。
なぜウエイトがこんなに違うのかというと、まず1番に違うのが装備。
①の方は軽装の方が多いですね。ウエットスーツも半袖半ズボンのスプリングだったり、上着だけのタッパーだったり、ラッシュガードのみだったり。
②の方は比較的立派なウエットスーツを着られる方が多いですね。同じ3ミリのスーツでも立派な3ミリはそれなりに浮力も立派です。
③の方はレンタルスーツをご利用される方も多いので、3ミリとは言えだいぶ使い込まれていて気泡が潰れていて浮力もほとんどないようなやつね…。
ウエイトは軽い方がいいの?
①の方と②の方の潜り方(浮力の取り方)は基本的に全然違います。
①の方はほぼBCDジャケットを使うことなく肺のコントロールだけで浮力調整をします。
②の方は最初からBCDに空気を少し入れた状態で、肺のコントロールはするけれど、BCDジャケットをうまくアシストに使っている方が多い印象ですね。
どっちがいいのか?
どっちでもいいです。
いや、どっちでもいいってのはちょっと語弊がありますね。どっちもいいんです。やりやすい方がいいとワタシは思います。
やっぱり普段BCDジャケットを頻繁に使ってない①の方より②の方はめっちゃうまい具合にインフレーターホースを見つけるし、空気を抜く量とか姿勢とか絶妙だもんね。ドライスーツでもよく潜っている方は特に上手。
逆に普段BCDジャケットをほぼ使ってない①の方は、ホースを見つけるのもやっぱり数秒遅いし、量も抜きすぎたり入れすぎたり、姿勢もしっかり抜き切ることができない状態だったりする。
では③の方が重めにつけてしまうとどうなるかというと、沈むのでフィンキックを止めることができない、BCDに空気を入れるんだけど浮力がつくまでの時差を忘れて後からめっちゃ浮き上がる、BCDから空気を抜こうとするんだけどホースの排気口を水面に向けることを忘れたり、そもそも身体が起き上がってないからジャケットの腰のあたりに空気がめっちゃ溜まっているし、最終的には足を止めることができないから、あれよあれよという間に水面へコース・・・。
浮き上がっちゃった経験がある方はさらにトラウマとなって、さらにウェイトを重めにつけることになり・・・・。
ここでもまたもや負のループ。トラブルの雪だるま状態。
じゃあ、③の方が足を動かさなくてもいいようにジャストのウエイトをつけてあげればいいのか?
足を動かしているのは無意識なので、ジャストだと今度は沈まないんです。あまのじゃく。
足を動かさなくていいように適正なウェイトをつけるのか、適正なウェイト量だから足を止めることができるのかってのは、もはや卵が先かニワトリが先かのコロンブス問題だから、ここでやいのやいの言っても仕方がないし、答えは出ないと思います。
無意識で動いている足をどうにか意識的に止められるようになるのが第一歩。
ウェイトが軽い方がいい場所がある
ウェイトは軽い方がいいのか重い方がいいのかは、それぞれあっているのであれば正解ということは申し上げました。
かの有名な世界最大のダイビング指導団体PADIのマニュアルによると適正なウェイト量の見つけ方は、
水面でBCD の空気を抜いて息を止めた状態で水面の位置が 目にくればウエイト量は適正です。-PADIジャパンHPより-
って書いているし、曲がりなりにもワタシはPADIのインストラクターなので、一応これを正解として表では言うけど、実際は器材とかその人のスキルや呼吸法、クセ、ダイビングする海の温度、タンクの素材とデザインにより全然違うんですよ。
基本的には暖かい海は塩分濃度が高いから浮きやすいと言われているし、アルミタンクは空気の残量が少なくなると浮力が1キロくらい増すってのが常識ですが、もともとタンク自体を肉厚に設計してあって残量が少なくなっても浮きにくいヤツもある。
とにかく潜り方や使う器材の差はあれど重すぎない軽すぎないちょうどいいウエイト量を見つけることができれば、ダイビングは格段に楽になるんです。
ただし、サイパンに限っていうとウエイトは軽いに越したことがないポイントがあるんです。
それは
グロット
エントリー口まで行くのに117段の階段の昇降がもれなくついてきます。
もちろんあの器材を背負っての昇り降りですから、大変じゃないわけがない!
だから、②の方もグロットに潜られる際はできればBCDをほぼ使わない中性浮力の取り方ができるようになってウエイト削減で行かれることをお勧めします。
このポイントは海底トンネルを抜けて外洋に遊びに行くポイントなので、初めてご一緒に潜る方は特に1本目にご案内することはほとんどありません。
なので、1本目は予備ウエイトを持ってガイドしたワタシも1本目のうちにゲストさんの適正ウエイトを調整し、なんとかグロットの時は予備ウエイトは持っていかない形にします。
もはや自分のウエイトも持っていかない。ノーウエイトで潜ります。
1キロ軽くするだけでグロットの大変さがまるで違うから。
サイパンのグロットに潜られる方は、ぜひウエイトの軽量化を図ってから行かれることをお勧めします。
適正ウエイトを見つける方法
適正のウエイト量が見つかると、まず中性浮力がピタッと取れるようになる。あと、荷物が少ない状態ですからダイビングが疲れない、腰も痛くならない。ついでに空気の消費量も抑えることが可能になります。*中性浮力の取り方、空気の消費量の抑え方は他の要因もありますので前回までの記事をご参照ください。
では、どうやって見つけるのか?
いつも同じところで潜られている方はわかりやすいかもしれません。一番手っ取り早い方法は、ウエイト量に疑問があることをガイドさんに伝えてみましょう。ガイドさんはダイブマスターの方もいらっしゃいますが、ほとんどインストラクター資格がある方が多いですね。教え方上手な方が多いです。教えるのが好きな方も多い。そういう我々みたいな人種は聞かれることが大好物。聞かれると嬉しくなっちゃうんですね!だから、喜んでアドバイスしてくれると思います。講習の時じゃなくて、ファンダイビングでご参加されたとしてもスキルに関する疑問質問どんどんぶつけてください。嬉々として答えてくれると思います。
では、毎回違うところで潜られる方にお勧めな方法はログブックです。その期間の最後のページにデータと感想を書いておきましょう。できればガイドさんと一緒に書くとなおよしです。必要情報を捕捉してくれる。
アルミタンク9Lを使用、レンタルの3ミリフルスーツでウエイト3キロ ちょっと最後浮き気味だった
その最後のページを次に行ったショップのガイドさんにダイビング前に見せてください。
きっと、場所と最大深度、平均深度、潜水時間、空気の消費量、スーツの種類、その他の感想やあらゆるヒントをもとにその場所で最適と思われるウエイト量をアドバイスしてくれるでしょう。
もはや、カルテと同じなんですよ。ログブックって。前よガイドさんからの申し送り。ログブックつけてない方もいらっしゃいますよね。意外と大事な資料なんですよ。こちらには。
ログブックの書き方次第でガイド方法も変えることもあります。あー、この方はこういうダイビングが好きなのねってすごくよくわかる。
ログブックを書くだけでウエイト量に失敗して楽しくないダイビングになる確率も下げられるし、趣味も伝わるから初めて一緒に潜るガイドさんでもこちらの趣味に配慮してもらえるし。
同じ1本分のダイビング代を支払うなら失敗する確率を下げた方がいいですよね!
それがログブックを書くという行為だけで済むんですよ。超簡単!
あれ、ウエイトの話からログブックのススメの話になってしまいました。
ということで、今日はこの辺でおしまいにしておきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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