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初心者ダイバーさんに向けて書き続けていたら「お便り」をいただいたはなし。

最近、ブログでダイビングスキルについていろいろ書かせていただいておりましたら、お陰様で読者の方も増えました。ありがたやーーーー。

ダイビングはなかなかコソ連(コソコソ自主練習のこと)ができませんので、なんとか次のダイビングまでにイメトレだけはバッチリになっていただけたら、きっと次のダイビングが次の次のダイビングにつながるダイビングになると思って、今までワタシが出会ってきたダイビングあるある、とくに「初心者ダイバーさんあるある」について書いていきたいと思っております。

前回、適正ウエイトを見つけるためにログブックを工夫して書くといいですよ!っていう記事を書いたら、なんとTwitterのDMでお便りをいただきました。

昨日話してたログブックの件なんですけど…ダメ元で質問なんですが、ログ見てもらうことでオンライン(テキストチャットでもzoomでも)カウンセリングってできたりしますか??どんな傾向のダイバーで、次のダイビングでこんなことに気をつけるといいよね、みたいな…パーソナルトレーナー的な

嬉しい♪ 4月からのサイパンの入国制限ですでに8か月近くインストラクターという仕事ができていなかったので、こういう風に質問を受けるってのはまさにインストラクター冥利に尽きる。やっぱり、ワタシはこの仕事好きなんだな。

さて、せっかくご質問いただいたのですから張り切って答えたいところなのですが・・・

さすがに占い師みたいにログブックだけ見て、今後のあなたのダイビングは…ってわけにはいかないです。 ログブック見てワタシがわかることは、この人がサイパンを潜る時はこういうところを気をつけて、こういうところをこんな感じでご案内したら喜ばれるかな〜ってあくまでもワタシがどうガイドするかのヒントみたいなそんな感じですよ!サイパン限定の占い師。

ワタシは、初めてご一緒に潜る方のログブックは結構よく見ます。ログブックを見ると前回のダイビングのデータだけじゃなくて、なんだかいろいろ伝わってくるんですよ。ダイビングに対する思いとかね。どのくらいのペースで行ってるとか、感想が書いてあったり、イラストが描いてあったり。ウミガメに初めて会えた感動とか、もうログブックってそのダイバーの取扱説明書みたいなものです。

電化製品とかはトリセツを読まないで電源を入れちゃうタイプなのですが、ことダイビングのガイドになると、めっちゃ真剣にトリセツ読んじゃう。行間まで読んじゃう。

あぁダイビング直後に濡れたまま書いちゃってインクにじんでますねとか、濡れたものと一緒にいれちゃったんですね、ログブックふやけちゃってますよとか。

今までのダイビングの歴史とともに、これからのダイビングの指針のヒントみたいなのがたくさん隠されているから、これだと思うものを見つけてそれをサイパンの海に落とし込んで、料理してお出しするイメージ。

ログブックをつけてないんですよ。って方も、伝わってくるものあります。とにかく、初めてご一緒に潜る方と『ログブック』に対する話題をダイビング前にすることが一種のカウンセリングのような形となり、ワタシがお出しするメニューが決まるわけです。

要は、ビビりなんですな。いいかっこしぃなんですよ。よく言えば「喜んでいただきたい。」正直に言えば、良く思われたい。かっこつけたい。

話がどんどん逸れていきましたね。

ま、とにかくワタシはもうすぐ9000本ほど潜っておりますが、9割以上サイパンなので、サイパンの海しか知らないんですよ。サイパンのダイビングスタイルしか知らない。

なので、サイパンの海限定でのお話なんだなと心広く聞いていただけますと幸いです。

さてさて、お便りをせっかくいただきましたので、思い切って聞いてみました。

逆に、こういうことに悩んでます的なのありますか?

すると、こんな回答


私が未だにいつも困るのは、「なんか私迷惑かけてるんじゃないかな」ってハラハラが根本にあって、私ひとりの貸切ダイビングでない限りはどこか楽しめていないところがあるんです。

さっそく、ここにも呪い見つけちゃいました。

『私が足を引っ張ってしまうんじゃないか?』の呪縛。

これ、結構身に覚えある方多いと思います。初めて行った海でたまたま一緒になった他のダイバーさんって、なんであんなにデキそうに見えるんだろうね。

しかも、それがリピーターさんだったりするとさらに疎外感!

もう、ぜったいベテランさんに違いない!猛者だよ、猛者。あーー、私なんてまだまだ初心者だから、絶対迷惑かけちゃうに決まってる・・・・。

と、潜る前から後悔の念に苛まれる・・・。

あるある。

それ、呪縛です。

エントリーして、その猛者たちがスゥ~っと潜降していくのを見て、さらに焦り、耳抜きもうまくいってるかいってないかギリギリで焦って潜降。とにかく、グループについていくことが第一の目的になってしまう。気が付くと耳が痛い・・・。でも、そんなこと言えない。1本目終了。

2本目、1本目に痛めた耳が抜けない・・・・。むりやり潜る→耳壊す。むりやりでも潜れないほど痛い→潜降にとんでもない時間がかかる・・・。

などなど、考えうる負の連鎖のシチュエーションが山ほど出てきます。

す・べ・て、呪いのせいなんです。

『私が足を引っ張ってしまうんじゃないか?』の呪縛。

さぁ、呪縛から解き放たれよ!

あなたの周りのデキそうに見えてるダイバーさんは、それほど自分がデキるダイバーだと思っている人はほとんどいません。ダイビングスキルに自信がある方って、初心者ダイバーさんが思っているほど多くない。

さらに言うと、本当のベテランダイバーさんは間違いなく初心者ダイバーさんに優しい。自分が通ってきた道だってちゃんと知ってるから。それがベテランさん。

さらにさらに言うと、その方がそのお店のリピーターさんだった場合、さらに優しく迎えてくれます。だって、そのお店のファンの方だからそのお店で一人でも「楽しかった~!」って言ってくれる人が増えたら、その方も喜んでくれるからね。

とどめを刺すと・・・・。

初心者ダイバーさんがエントリーで時間がかかったりしている間にベテランダイバーさんはその時間を一人で楽しく遊んでいるスキルをちゃんと持ってます。(近場で小物を探したり、カメラの設定を見直したりね。意外とやることあるからね。)

心配ご無用。

バタバタしてフィンがぶつかっちゃったらどうしよう・・・。

大丈夫。ぶつかりそうな位置にいるダイバーはちゃんとあなたのバタバタしているフィンは見えてます。避けられます。

なんなら、ワタシは言っちゃいます。

「足には目はついてないんだから、蹴られる方が悪い」

ベテランさんは、ちゃんと距離をとってくれてます。初心者ダイバーさん同士になると、たしかに皆さんめっちゃ近くにいるからフィンで蹴っちゃうこともあるけど・・・・初心者ダイバーさんって蹴られてることにすら気づいてない方多いです・・・(ボソッ)

さぁ、解き放たれよ。

闇雲に本数を重ねることは答えではありません。自分が楽しいと思えるスタイルを見つけるのです。答えはいろいろある。冒険的なダイビングが好き、ウミウシが好き、幼魚が好き、ハゼが好き、大物が好き、同じ海でずっと潜りたい、同じショップでずっと潜りたい、できるだけいろんな海で潜りたい、行ったことない海に行ってみたい。

それぞれのダイビングスタイルに必要なダイビングスキルを上げていきましょう。それぞれ全く違います。全部できるようになる必要はありません。インストラクターじゃあるまいし。

海の中で何をしている時が一番楽しいですか?

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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