見出し画像

フランスの「Marianne」マリアンヌ像とカトリーヌ・ドヌーブ


フランスにある「Mrianne マリアンヌ」の女性像は実に沢山あります。

沢山あるので、どれがマリアンヌなのと思うくらいです。

実際色んなマリアンヌが、絵画にも、銅像にも、切手にも描かれています。

それでも同じ人物の顔なら迷いませんが、ほとんど全部違っています。

いったい誰がホントのマリアンヌなの?と思っていました。

最初にみたマリアンヌには、ウジェーヌ・ドラクロワが描いた「民衆を導く自由の女神」がありました。


旗を振り行進している女性が、マリアンヌと言われています。

ドラクロワのこの絵は1830年に起きたフランス7月革命を扱い「La Liberté guidant le peuple」というタイトルでした。

邦題は「民衆を導く自由の女神」です。

この中で、マリアンヌ(Marianne)は、フランス共和国を象徴する女性像で、自由の女神のイメージがあります。

フランス7月革命の際にフリジア帽と呼ばれる帽子をかぶり、市民の先頭に立って戦う女性が描かれていました。

ドラクロワの絵の中で、女性の乳房を表しているのは、「母」の意味があり、人に母乳を与える、フランスを食べさせる意味をしているとうことです。

その他には、パリの13区にあるストリートアートの壁画があります。

画像1

「Liberté, Egalité, Fraternité 自由、平等、博愛」と壁画に書かれています。

作者は、Shepard Faireyさんで、2015年のパリであったバタクランのテロ事件の後に描かれたのです。

この絵は、現大統領官邸にも飾られています。

これまで見てきた2つのマリアンヌは、ほとんど違っています。それに、フランス人の女優がこのマリアンヌのイメージ像ともなっています。

これまで以下の名女優さん達がマリアンヌとなり、彫刻家により、上半身像が作成されています。

ブリジット・バルドー(女優、1970年 - 1978年)
ミレイユ・マチュー(歌手、1978年 - 1985年)
カトリーヌ・ドヌーヴ(女優、1985年 - 1989年)
イネス・ド・ラ・フレサンジュ(ファッションモデル、1989年 - 2000年)
レティシア・カスタ(ファッションモデル、2000年 - 2003年)
エヴリーヌ・トマ(フランス語版)(歌手、2003年 - 2012年)
ソフィー・マルソー(女優、2012年 - )

などの方々でした。

ともて栄誉なのですが、中にはマリアンヌに選ばれ、そう嬉しくもなかったのが、カトリーヌ・ドヌーブさんでした。
マリアンヌは、型にはまり過ぎている(trop conventionnel) と言っていました。

実際のところ、カトリーヌ・ドヌーブさんは、子供を持ちかつ結婚をしていない、女優として生き抜いた女性で、全く型にはまることもなかったのです。

ただ、それでもマリアンヌに選らばれ、栄誉は受けていました。

また、切手にもマリアンヌのイメージ像を使っています。

大統領がマリアンヌを選ぶのです。


マクロンさんはYseult Digan.という彫刻家のマリアンヌを切手のイメージにしました。


ドラクロワの絵から約200年後、マリアンヌの顔も随分と変わりました。選ばれる女優さんも様々です。

実際に、マリアンヌを規定している文章はないので、だからこれだけのマリアンヌの像があるということなのですね。



記事を読んでいただいてありがとうございます。ありがたいサポートを次の投稿準備に使わせていただきます。