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なぜマーケターは、スライド1枚に1時間をかけるべきなのか #視線を操るスライド術

こちらのnoteを見ていただきありがとうございます。
まずは、こちらのスライドを見てください。


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皆さんはどこに目が行きましたか? 実は右側には大事なことが描かれていますが、どのくらいの人がそこに注目したでしょうか。

実はこのスライドには、以下の3点を踏まえて、読者の視線を操るような仕掛けを入れています。

・横向きのスライドでは、左から右に視線を移動させて読むクセがある。
・そのスライドに人間の顔が映っていると、人はその表情に視線を奪われる。
・赤い色の文字は、黒い文字よりも注意が喚起される。

おそらく、95%以上の方が、左半分をはじめに注目したのではないかと思いますが、いかがでしょうか。


はじめに

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マーケティングを10年以上やっていると、いろいろなスライドを見ることがあります。私が偏屈なだけなのかもしれませんが、内容について咀嚼するのと全く別の視点で、

・もう少し工夫すれば良くなるのに。
・なぜこの人は円グラフでなく棒グラフを選んだんだろう。
・ものすごい見にくいレイアウトだな・・

正直、そんなことを感じることがあります。

まあいわゆる、内容は良いこと言っているのに、デザインが・・というスライドです。


1枚のスライドができるまでの3つの工程

少し引いてみると、1枚のスライドを作る上では多くの労力を必要とすることがわかります。私は、スライド作成を、大きく3つの工程に分けて考えます。

1,様々な情報を集める
2,説得材料を作る
3,美しい形に装飾する

もちろんわたしはマーケティングの人なので、いくらか広告・マーケティング業界での経験に偏っている部分はあることをご容赦ください。例えば、デイトレーダーや、決算資料を作成する人、気象統計などでは違う考え方になるでしょう。

ただ、この3つの工程、これは多くの仕事に共通するところがあるのではないかとも感じていて、例えば飲食業界であれば、

1,様々な情報を集める → 良い食材を仕入れる
2,説得材料を作る → 厨房で調理をする
3,美しい形に装飾する → お皿に盛り付ける

というような形に置き換えることが可能でしょう。

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「様々な情報を集める」のフェーズでは、デスクリサーチをしたり、データベースにアクセスして必要なものを探したり、ときにアンケートをとったりして自らデータを作るなど、多くの時間を割くことになります。広義でいえば、データベースエンジニアのリソースだったり、顧客獲得のマーケティング投資だったり、アンケートに回答してくれた協力者だったり、そういった努力も含まれるでしょう。

「説得材料を作る」のフェーズでは、データとにらめっこをし、あーでもないこーでもないと議論をし、ときには難しい統計分析をすることもあるかもしれません。こちらにも多くの人が関わり、それなりに長い時間を割いているのではないでしょうか。

一方で、「美しい形に装飾する」というフェーズはどうでしょうか。どのくらいの労力をかけていますか。何人の人で一緒に作業していますか。数字が出てきたら後はグラフツールにそれを入れれば終わり、みたいな人も、もしかしたらいるのではないでしょうか。

飲食店の例に戻ると、どんなに良い素材を使って、美味しく作られた料理でも、盛り付け技術がいまいちだったり、美しいお皿を使わなければ、「美味しくなさそう」と見られてしまうのではないでしょうか。

私は、スライド作成も同様と考えており、「スライドに盛り付ける」という3つ目のフェーズにはもっともっと時間と労力を使うべきです。スライド1枚に1時間、あるいはそれ以上をかけるべきと思うこともあります。そして、そのためのノウハウを学ぶことには価値があるはずです。


スライド作成のノウハウをまとめた、セミナーをご提供します

ということで、そのような思いから以下のような内容で、企業様向けにセミナーを提供しています。上記が大きな流れになりますので、このnoteでは、その中からいくつかを紹介します。

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例えば、どのチャートを選ぶべきかという話。「棒グラフ」と一言に言っても、縦棒グラフと横棒グラフがありますが、目的によってどちらを選ぶべきなのか、そしてなぜなのか、きちんと理解できている人は少ない気がしています。そのあたりを「なぜ」という視点を含めて解説します。

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あるいは、そのチャートをどこまで美しくできるかという話。フォントや数値ラベル、凡例などの置き方などはもちろん、そのスライドを見てくれる人の様々な状況を踏まえた上で、どのような配慮をするべきかという点を解説します。

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チャートだけでなく、全体のレイアウトをどう仕上げていくかという話。例えば、余白をどのように使うべきか。このあたりのルールについてもきちんと解説します。

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10年以上スライドを作った経験を体系化


ということで売り込みはここまでで、最後に自分のことを少しお話します。

私は10年以上、企業でのマーケティング経験があります。製造業、コンサル業、メディア企業などなど、様々な会社で仕事をしたということがわかると思います。(LinkedInはこちら

このnoteは履歴書ではないので、その経歴を詳しく説明することはしませんが、様々な立場でスライドを作成する経験しました。エクセルとにらめっこする生産管理や物流の仕事、判断基準となるデータを作る立場のマーケティングリサーチ、データを上手くストーリーに落とし込むことが求められる広告代理店、社外よりもむしろ社内説得が大事になるような事業者側の社内マーケターなど。

その中で、PowerPointなどのプレゼンテーションソフトは、業務で毎日のように使い続けました。PowerPointだけでなく、AppleのKeynote、Googleスライドなど、いろいろなフォーマットで日々工夫しながら、どうしたら見やすく、説得力を持ち、人を動かすスライドが作れるのか?と考え続けました。

その中には、公開されているデータをちょっと調べた上で、1枚10分程度で作れるスライドもあれば、データ作成から統計解析、その後のプレゼンまでを考えると、1枚作るのに3ヶ月以上かかるようなスライドもありました。

そのスライドが部署内の数人にしか見てもらえないこともあれば、インターネットなどで公開され、B2Bの資料としては異例の10000人以上に見てもらえたというようなこともありました。

このセミナーは、スライドは何か?ということに向き合い続け、日々スライドを作り続けたマーケターによる、10年以上の作業経験で培った知識の体系化と思っていただければ幸いです。


ご連絡はこちらまで

ここまでお読みいただきありがとうございます。
当セミナーにご興味ありましたら、以下までご連絡ください。

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