「手で顔を触らない」漢方診療日記109回

東京では、海外からの旅行客の数がかなり減った印象だ。ただ、電車の中ではマスクの人が多くなった印象はなく、以前とあまり変わらない。
「新型コロナウイルス」の特性は、まだ十分分かっていない。これを書いている時点では、飛沫(ひまつ)感染どころか、「エアロゾル感染」の可能性があることが、上海の当局から発表された。
 検査方法はあるが、治療方法は対症療法しかない。どんどん情報が変わってくる。分からない相手は恐怖心を生む。
 およそ2000年前、同じようなことが起こった。文政5年(1822年)、当時の大都市である大阪で、現代で言うコレラが大流行した。当時は多くの死人が出て、パニックになった。

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