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個人だけどクオリティの高いMVを作った話③~いよいよ撮影!コツまとめ


こんにちは、作曲家の櫻木咲子です。
今回は楽曲の話ではなく、私が個人で作ったMV(ミュージックビデオ)について書いています。
MVはもう見ていただけましたか?そうですか、ありがとうございます!ではもう一度貼りますね!

衣装・ウィッグ・メイクも自前で

いよいよ撮影当日です。
もちろん、水面下で衣装やメイクの準備をしていました。衣装はかなり悩みました。ネットで調べまくって調べまくってようやく「コレや!」というものが見つかったんですね。ロリータっぽいものや民族衣装的なものも検討したのですが、あくまでも自分が着て違和感がないものがよかったんです。しかも普通のおしゃれなワンピースくらいの値段でした。

ウィッグも大好きなアッシュ系カラーを選び、何度もやり直しながら三つ編みをセットしました。花を挿すアイデアは、お店でたまたま見つけたドライフラワーのヘアアクセサリーがきっかけで思いつきました。この年で三つ編みでお花挿して大丈夫なんかーいwと思いましたが、意外と大丈夫でした。(スタジオの照明や暗さも相まって)

メイクは事前に一度練習しました。Youtubeでドーリーメイク?のやり方とやらを見て、真似できそうなところは取り入れててみました。
撮影前日にドンキでつけまつげを死ぬほど選んでたんですが、つけまってまじで自分の瞼につけてみないとどんな感じかわからないから困りますよね…。
ちなみに大昔にちょっとだけコスプレイヤーをやっていた経験から、これくらいゴテ塗りしてやっと撮影ではナチュラルメイクに映る、という勘は幸い鈍っていませんでした。

いよいよ撮影当日!

撮影日当日はスタジオでの時間を無駄なく過ごすため、事前にできる限りメイクして、衣装もコートの下に着ていきました。(さすがにウィッグを被る勇気はなかった。セットが乱れたらイヤだし)

で、「トコヨノモリ」スタジオに到着。え、ここですか?めっちゃかわいいんですけど、かわいいんですけど!!建物自体は京都の古民家を改造したリサイクルショップになっています。

え、可愛すぎませんか?ここで撮影してもいいレベルのアンティークな家具・雑貨だらけのお部屋。

さあ、30分かかってしまったが、仕上げのメイクやウィッグ装着もも完了したので、いざ撮影開始です!

もちろん、こんな余裕のアヒル口、撮影が全て終わってからでないとできませんよ。


撮影の流れ

前回紹介したディレクションシートに沿って、優先度の高いものから撮っていきました。
いやしかし、スモークは大事。事前にオプションでスモークを予約していましたが、これは絶対要ると確信していました。ライトが映えるのはスモークのお陰なのです。あのいい感じの写真も、あのかっこいい写真も、実はスモークがあるからこそ撮れるんです。それに気づいていた私は当日もスモークを多用しました。
これが、なかなか難しい!欲しい場所に噴射するのも一苦労だし、滞留時間がとにかく短い。特に泉を表現したシーンは何回か撮りなおしました。

いやしかしこれは真夜中の泉にしか見えない!完璧な泉だ!

当日照明を担当してくださった竹内さんのご協力も得て、何とかスモークを手なずけることができました。しかしあれですな、スモークめっちゃ乾燥するのでこの後コンタクトレンズがドライアイ気味になりました。

事前に考案していたカットを撮り終えた後、このどこを取っても絵になるスタジオで自由カット撮影をしました。事前に決めていなかった部分のカットも、多めに撮影しておきたかったんです。選択肢は多ければ多いほどいいと思っていました。
カメラマンのRUKAさんにもアイデアをいただきながら、色々な動きを試したカットや、スタジオの小物のカットも「これ撮っといてください、アレ撮っといてください!」とお願いして大量に撮影いただきました。

間奏:このくるっと回るカット気に入っています。回る時にカメラも移動するというアイデアはRUKAさんからいただきました。そういうとっさのプロ目線のアイデアをいただけるのが現場の醍醐味ですね!
間奏:この、時間が経過している風にディゾルブするカットもその場で思いつきました。
間奏:いろんなところがピカピカ光っていたり、風がうっすら吹いて葉っぱにも動きが出るので、静止画にならないんです!

そうして、三時間の撮影が終わりました。もうこれで十分でしょうwという量のカットも撮り終え、欲張って写真も撮っていただきました。
終わりがけに竹内さんにスタジオの演出を色々見せていただいたり、リサイクルショップのオーナーさんがご親切におやつをくださったり(お腹すきすぎててその場でかぶりついた)と、名残惜しいスタジオを後にしました。

もうあれです、帰りは疲れでどっと押し寄せて、歩きながら前後に身体が揺れていました。自分で衣装メイクやって出演しながらディレクションもするってやつは、年に数回くらいに抑えたほうがいいですな。

事前のご準備から、照明・スモークなど何から何まで手配いただいた竹内さん、本当にありがとうございました!!m(__)m

そして、完成へ・・・


今回は撮影を担当してくださったRUKAさんに編集もお願いしていました。本当に良いクリエイターさんを見つけたと自負しています…なぜなら上がってきた初稿がもう、ほぼ完ぺきにイメージ通りだったから!!

撮影した素材は、一部現場で確認した以外は見ていなかったんですね。自分がどんな映り方しているのか、映像の明るさは大丈夫か、など、事前に見れていないのでドキドキだったのですが、はいもう完全に杞憂でした。想像の遥か上のMVが出来上がっていました。特にぜひお任せでお願いしたかった間奏のリズミカルな部分や、ちょっとしたエフェクトなどもイメージぴったりでした。

後は細かい微調整に、納得のいくまでお付き合いいただきました。最後まで快く、ご丁寧なご対応を本当にありがとうございました!!m(__)m

まとめ~クオリティの高いMVを作るには?

3回に渡り執筆してきました。まあ、ここに書いていない細かい紆余曲折もたくさんありますがw自分の理想を具現化させる大変さややりがいを改めて実感しました。
最後にまとめっぽく、個人で素人でもクオリティの高いMVを作るコツをまとめてみました。

①できるだけ妥協せず、「何か理想なのか」を考え抜く

公園でうさぎのぬいぐるみを撮影して適当に映像をつなげようとしていたら、こんな映像はできていませんでした(笑) 実現できるかどうかは置いといて、まず理想は何かを考えることが大切です。
今回のように、思いもよらないラッキーな状況(例えば、理想的な美術作品のスタジオがすでに完成していて、誰でもレンタルできる)が舞い込んでくることがあります。血眼になって調べる時間も無駄ではないと思っています。待ちましょう。

②誰にお願いするのか(どこでやるのか)を慎重に選ぶ

プロだったら誰に頼んでも同じ、ではなく、クリエイターにはそれぞれ得意分野があるので、過去の作品や写真をよ~く見てピンときた人にお願いするのが良いと思います。(プロではないお友達にお願いする場合でも)

③ディレクションシートはできるだけ細かく

前回も書きましたが、協力してくださる方にできるだけ情報を共有することで作品をイメージに近づけることができ、結果的に自分もハッピーになります。また、シートに記載することで自分自身も何がやりたいのか整理できます。

まあかっこよくまとめてみましたが、要するに勘です(?)。理想を描きつつ、勘で調べて少しずつ、できるところから、作ってみよう!私もあと何個も作りたい作品があって、楽曲から作らないといけなくて、いつも息切れしていますが、ライフワークとして頑張ってやっていきたいと思っています。

MVに限らず、何かちょっと大きいものを作りたいと思っている方に1ミリくらいでもご参考になったら幸いです。


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