短歌☦︎︎ 30

細々と


死にそうと 体を揺らす 車窓越し 生う緑黄に 目を穿たれり

君がため 雁字搦めの 虚栄心 突きつけられし 花束は毒

いつからか 心の動く 安らぎに 包みうたたね ピアノの音

もういいの 一人でいいと 「普通」から 外れた私、ちょっと好きだよ!

ありふれた 幸せなんて 無いのでしょ だけど求めて また辛くなる

街角に ひっそりと咲く 紫陽花は 涙の色ね 濡れて光るの

壊れたら 戻らぬ事の 無念さを いつ頃人は 気付くでしょうか

夢に見た 純白纏う あの少女 もういないのね 殺されたから

好きなひと 縛ることすら 怖くって 放れた先を じっと見つめる

いつの間に 撤去されるの 決まってた アクリル板が まだそばにある

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