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コロナ禍・トロントの今(2021年2月25日現在)

トロントでは昨年(2020年)3月24日にロックダウンが始まり、7月に一度規制が緩くなりましたがわずか4か月後の11月23日から再びロックダウン。12月26日からはオンタリオ州全体へ厳しい在宅命令(Stay Home Order)という「避けられない買い物や散歩などの運動以外での不要不急の外出の禁止」が発令され、トロントではそれが今も続いています。

コロナ禍での生活が続き、ヤフーニュースで読む日本の今や各国に住んでみえる方が書かれたの今の様子を読むたび、特に街の様子の写真なんかを見ると以前にも増して「違う国」に住んでいる感がする今日この頃です。いろいろと私の過去の経験について書き始めてもいるんですが、今だから話したいことを先に話してみようと思います。

カナダでは在宅命令に従わなければ罰金なので、例えば友達と座って公園で話していたりなんかしただけで$850(約7万円)の罰金になった話や、先日は車の中で二人でポケモンGOをしていた夫婦が罰金に科せられたなんていうニュースを目にしたりもしました(不要不急ではないし運動でもないから、という理由だそうです)。2月に入り、先週から州内それぞれの地域での状況に合わせ規制が緩和されることになりましたが、トロント市を含む3つのエリアでは現段階では少なくとも3月9日まで引き続きこの在宅命令が続くようです。

何ができて何ができない?

在宅命令下のトロントでは、レストランはデリバリーとテイクアウトのみ。薬局や食品スーパーは通常通り営業ですが、その他のお店は店内での買い物ができません。オンラインショッピングで宅配してもらうか、オンラインで注文・清算した商品をお店でピックアップすることはできます。学校はオンライン授業ですが幸いこども園は通常営業なので、生後16か月から通っている息子は平日こども園へ。仕事もできる限り在宅勤務で行わなければいけませんので私は在宅勤務です。歯医者は開いていますが、美容院は開いていません。

学校がオンラインになってもうすぐ1年

昨年3月半ばからお休みになった学校は、小学校などでは新年度の9月に一度登校しての授業も可能になりましたが、それも年が明けて1月からはまたオンラインのみになりました。2月から徐々に再開していますが、9月の時点も今も、コロナが心配な家庭は引き続きオンライン授業を選択できる、という形態です。私の周りでも聞きますが、3月以来全く通わせずにいる家庭は少なくありません。

私が個人的に気になるのは、1年もの間オンラインだけで勉強した子たち、特に小学生くらいの子たちにどんな影響があるかです。自宅で勉強、と言ってどれくらいの子供たちが本当にしっかり勉強しているのか。友達との触れ合いはないですし、切磋琢磨な環境ではないですよね。またロックダウンが始まって変わってしまった教科もあります。例えば音楽の授業は今までのように実際に楽器を使って、という風にはできずにいるようです。

ほとんど他人と触れ合えない子供たち

もちろんコロナが心配、という親御さんたちも多いと思いますが、1歳になる少し前からずっとロックダウン下で過ごす子供のいる身としては、現時点ですでに人生の半分という長い間、両親以外の他人とほとんど触れ合うことができないわが子の社会性の発達は気になるところです。うちは幸いなことにこども園に通わせ始めることができたので、園で先生や同じ年のお友達と遊ぶ時間ができ、心底ほっとしています。

コロナ以前はママと子供の集まる場所へ通って遊んだり、旦那の家族と月に1度は会っていたりしたのですが、そういった施設やプログラムは全て休止、親戚とのハグですら許されないこのご時世、もしこども園がなければ人との触れ合い方について学ばせるのは難しい状況だなと思います。

経済的なサポートは充実

ロックダウンで厳しい制約が続きますが、その分の国からの経済的支援は日本より手が届きやすいと思います。カナダでは住民全員に確定申告が義務付けられていますが、それも近年は完全にオンラインで行われていたりしたこともあり、給付金の申請はオンラインで、受け取りも直接銀行口座に振り込まれるようにできます。

個人レベルでは職を失った人やロックダウンで収入がなくなってしまった人は週500ドル(4万2千円ほど)、また家族の看病や子供の世話などが原因で仕事ができない(収入がない)場合や、もちろんコロナの疑いやコロナで14日間自宅待機しなければいけないために収入がない場合でも同じく週500ドルが申請できます。週単位で計算されるので急に2週間収入がなくなる!なんて場合にも対応しています。

ビジネスレベルでは減収の度合いによって賃金や家賃のサポートや、国が保証するローンがあったりします。私も毎月職場の賃金と家賃サポートの申請をしていますが、最初の審査が通ると次回からの資金は申請からわずか4日ほどで銀行口座に入金されています。これはキャッシュ・フロー管理が特に厳しいこの時期にとても助かります。

それでも打撃を受けて閉店するビジネスのニュースはよく見かけます。特にオンラインショッピングが主流になってしまったので店舗を全て撤退させるところは多いようで、日本でも知られている名前の中では最近はチョコレートのゴディバが全店閉店を決定したというニュースも見ました。ショッピングモールにも最近は気軽には行けませんが、行くたびに閉店し空き店舗になってしまったところをたくさん見かけます。身近なところだと近所のスタバですら閉店していたりもしました。

日本が羨ましい

日本では時短営業とはいえレストランで食事ができるということがとても羨ましいです。美容院も開いている。食料品以外の買い物にも出かけられる。ずっと「できない生活」が続き、すっかり慣れてしまったといえば慣れてしまったのですが、ネットのニュースや友人のSNSなどであまりにもトロントとは違う現状を目にするたびに、なんだか本当に違う世界に住んでいるんだなぁと感じざるを得ません。政策には賛否両論聞きますし、どの国もそれぞれに頑張っていてどちらが正しくてどちらが間違っているなんていうのは言えませんが、ただただ羨ましい、というのがいろいろと「できない生活」をしている私の今の感想です。早くコロナが収まって、まずはレストランへ外食に行きたいな~と思っています。

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