笑顔が素敵
笑顔が素敵。
私が受け持った時に思った第一印象。
前期破水から24時間経って陣痛がきていなかったので薬で押し始めていた。
さて、進むでしょうか。
順調に薬の量は上がっていくものの効果は今ひとつ。
お母さんも相変わらず素敵な笑顔。
お昼前にちょっとだけ痛がりだしたけど
まだまだ素敵な笑顔。午前中終了。
「お昼ご飯、できるだけ食べてみてくださいね。
難しかったら持ち込みのお菓子とかゼリー食べれるのなんでも大丈夫なので好きなもの食べてみてくださいね」
お昼休憩から帰ってきて情報見てみたら昼ごはん7割食べてた。まだまだ余裕あるかと思いながら会いに行った。
(あれ?少し汗かいてる?)
(すごく痛がってる。)
お尻が辛い。
(そばに居よう。マッサージとタッチングと声かけ)
(めちゃくちゃ呼吸法上手っ!素晴らしいです)
トイレ行きたい感じあります。
「トイレ行ったあとに診察しますね。」
(これ絶対進んでる)
(トイレから全然出てこない…トイレの扉の前で少し耳を立ててみる…
え?いきんでる??!!?!!)
やばい…っかも、お小水でたか尋ねると出てないと、力が入りながらの返事が返ってきた。
「もうトイレしないで出てきてください」
診察、、、、、。子宮口全開確認。すごすぎっ…日勤で生まれると思っていなかったです。予測大外れ。まだまだ未熟者ですね。今日の反省ポイントです。
分娩室へ。
この頃には素敵な笑顔はもちろん跡形もありません。
でも、しっかり意思疎通ができ、タイミングを合わせてとても上手にいきんでくれました。
ゆっくりゆっくり赤ちゃんの頭が降りてきます。
真っ直ぐに私のことを見つめている目は、私のことを信頼していると言ってるかのようでした。
それに応えようと、助産師2年目でまだまだ力不足の私も必死ですが、なるべくお母さんに伝わらないように落ち着いた口調で声をかけます。
その後も順調に進み、またこの手で新たな命を取り上げることができました。
元気な泣き声。(ああ、良かった。)
看護学生のときは感動した命の誕生。
今は安心する命の誕生。
お母さんも私が素敵だと思った笑顔に戻っている。
(ほんとよかった)
やっぱあなたの笑顔は素敵すぎます。
きっと旦那さんもこの笑顔がとっても好きなんだろうなあ、
この生まれた赤ちゃんも、お母さんの笑顔好きになるんだろうなあ、この子も素敵な笑顔で家族を照らすんだろうな。なんて想像しました。
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