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小説×詩『藝術創造旋律の洪水』第Ⅰ部

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2020年3月の記事一覧

小説×詩『藝術創造旋律の洪水』[chapter:≪ソラの章③≫【lost-one】― #と♭のコンチェルティ―ノ ―第23話]

「明日、というよりもう日付が変わってるから今日か。私、少しの間家から出ていく」

ソラは目をこすりながら建築家のお母さんが作った12星座のマークとルーン文字が刻まれ、そして12干支のイラストが描かれた木製の置き時計を見ると短針と長針はⅡとⅢの間を指している。

こんな夜更けでしかも丑三つ時なのに、SSSを通じて#が不穏なメッセージを送ってくるのは初めてだ。

パソコンの画面には液晶の向こうでブライ

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小説×詩『藝術創造旋律の洪水』[chapter:≪ハル/TEU【蝶】の章④≫―己に嘘をつくな。己に素直であれ。己を放棄せず己を見据えよ―第22話]

ローマは一日にして成らず。
忠告というものは滅多に歓迎されないものだ。しかも、最も必要とするヒトがいつもその「自分にとって見たくないモノ、聞きたくないモノ」を敬遠する。これは仕事、藝術、スポーツ、そして人としての成長なんにでもいえる。プライドなんてそこらの畦道にかなぐり捨て、自分は真っ白だ、スポンジだと一度ゼロになり、一歩ひいて自分を客観視し、分析してみよ。
なんでも貪欲に吸収してやろうという誠意

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小説×詩『藝術創造旋律の洪水』[chapter:≪魔界猫達による革命裁判の章①≫-統制の拒絶からの楽園の真髄ー第21話]

「今から最終最高裁判を始める」

雄の黒猫最高裁判官裁判の一人のダダが『革命裁判』の陪審員の魔女猫達に声をかける。

場所は中世ギリシャのスパルタ郊外、ビザンティン帝国城塞都市ミストラのアフェンディコ。聖母オディギトリアに捧げられた教会で地球の西暦にて14世紀前半に建築されたものであり、ドーム内には巨額の歳月を費やしたフレスコ画や壁画で荘厳さを増している。天井からグレゴリオ聖歌とともに、詩人エルフ

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小説×詩『藝術創造旋律の洪水』[chapter:≪カナデの章④≫【piero/mascot/crown】―万葉集からの‘トライアングル'―第20話]

『香具山は畝傍ををしと耳成しと相争ひき神代よりかくにあるらし いにしへもしかにあれこそ うつせみも妻を争ふらしき』(『万葉集』より引用)
―香具山は畝傍山を耳成山と争った。神の時代からこのようであったらしい。昔もそうだったからこそ、この世でも愛しい人を争うのだろう―
これは中大兄皇子(後の天智天皇)が、大和三山を自分の心境に置き換えて詠んだ歌である。
奈良にある大和三山である香具山、畝傍山、耳成山

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小説×詩『藝術創造旋律の洪水』[chapter:≪カイ χの章⑤≫【scapegoate】ー破壊神ロキ現る地獄画ー第19話]

渋谷からレコーディングのために自宅の作業場スタジオに帰宅したカイにしっぽをふりふりふりして、おかえりなさい!!ワンワン!!とつぶらなお目めをくりんくりんさせて、人工知能ロボットのポメラニアンのまるが一生懸命嬉しいを身体全身で表現する。

「ふふっ。ただいま。まる」

まるをよしよしすると遊び相手にカイはなる。
「お留守番偉かったね。よしよし。ボール転がすよ~」

サッカーボールくらいの大きさの柔ら

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