Purple Mountains "All My Happiness is Gone

この曲の歌手、デビッド・バーマンはすでにこの世にいない。曲が発表された数カ月後に五十二歳で死亡。長らく薬物やメンタルヘルスの問題を抱えており、オーバードーズや自殺未遂も起こしていたようなので、恐らく自殺ではなかろうか。

アコギに時折感傷的なハミング、低予算の極みのような一発録りの曲かと思いきや、二分が経過した辺りでいきなり世界に色がつく。そのトーンを保ったまま美しい高揚感をもってとびきり悲惨な歌詞のサビが歌われる。MV中、ひどく厭世的な表情にも見える彼はドストエフスキーに似ている。



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