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ギャスパーノエ - アレックス STRAIGHT CUT

ギャスパー・ノエ監督の2002年の作品、アレックスの別バージョン。2019年作。

元々の映画は時系列を逆転した編集でなんともおぞましい鑑賞体験をさせてくれたが、今作は時間の経過を元通りにしたバージョン。よってラストの皮肉と悪意と美しさは綺麗に消し飛んでいる。

アレックスは元彼と今彼の三人でクラブへ遊びに行くが、ドラッグでぶっ飛んだ今彼に愛想をつかし、クラブから出る。地下道で痴話喧嘩風の男女に声をかけたところ、ナイフで脅され肛門をレイプされ、顔を壁に叩きつけられてしまう。救急搬送されるアレックスにショックを受ける今彼に怪しげな男が近寄り、金さえ払えば警察より先に加害者を見つけてやるから復讐しろとけしかける。直腸という名のゲイクラブへ突入し、加害者を見つけるが、今彼は腕を折られ失神。元彼は加害者だと勘違いした他人を消化器で滅多打ちにして殺してしまう。

最大の山場であり、カンヌでも問題となった約10分間ノーカットのレイプシーンは久々に観たけど、とんでもない破壊力。映画的な構図じゃなくここだけを切り取って観せたら本物だって信じる人もいそうなほど生々しい。なお、前に観たアレックスはノーカットだったので性器まで露出していたが、今回のサブスクは全箇所に処理をかけているので性器の露出はなかった。

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