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#42 読むこと

Twitterを消してから約2か月が経った。
コロナ関係で世の中がざわついていた頃、見たくない情報や他人の意見が意図せずともどんどんわたしの頭の中に流れ込んでくる感じが、ちょっと鬱陶しくなってしまって、思い切ってアカウントを消した。
SNSはタバコや酒と同じだと思っていて、適量を間違えなければ楽しい気分にさせてくれるけれど、自分で量を調節できないとどんどん依存してしまう性質があると感じている。うまく付き合っていくための方法を一人ひとりが考えていかなきゃね。

そんなわけで、iPhoneのホーム画面でそれまでTwitterアプリが置かれていた場所に、新しいアプリを置くことにした。
そう、日経新聞電子版。月額約4,000円って結構高い。画面上の「ニュース」っていうカテゴリの中に入れてたときは全然読まなかったのに、Twitterの代わりだと思って読み始めたら途端に読む頻度が高くなった。不思議と、Twitterくらい読むようになってきた。面白いのだ。

特に夕刊の文化面が好き。落語家や小説家、学者やナンカヨクワカラナイ人が日替わりでコラムを書くのだけれど、自分の毎日と全然違う目線で生きてる人の、生き生きとした言葉は、心にスッとしみてくる。別の世界を垣間見ることで、自分はこの世に一人じゃないと気づくことができる。コラムを読むのは大体帰りの電車の中で、今日もお疲れさま自分、という気持ちになるのだ。
その記事を読んだ人の感想やコメントがついていないのもイイ。あくまで自分と、新聞の上に載っている言葉と一対一で向き合う時間なのだ。YouTubeやInstagramのコメントは見知らぬ人と共感する楽しさがあるけど、そもそも他人の気持ちを知らなくたって良いこともたくさんある。

そもそも私にとって、「読む」という行為は癒し効果抜群なのだと気づき始めた。違う世界に没入できること。知識を得ること。感情を揺さぶられること。色んな経験が一度にできる。読むことの効用はいつかまたまとめて書きたい。

ということで、出来るだけ優しい気持ちで書かれた、明快な文章を、これからもきちんと読み続けていく。心身の健康のためにも。

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