#21 「…傘の持ち手のビニールはどうしましょうか?」

皆さんこんばんは。お元気ですか?
私は今とっても落ち着いた気持ちです。

今日は私のちょっと赤裸々なお話と、ほっこりした話をしますね。

16歳のころから、
ひどいPMS(月経前症候群)に悩まされていました。
月経前の黄体期に、おなかの張り・痛み、眠気、イライラ、憂鬱など精神的な不調が現れるのが主な症状です。
私は特に、集中力の欠如や過食、感情の起伏の激しさやイライラ感といった症状があり、
月経前はメンタル的にけっこうキツめな日々を送っていました。
しかもこれが月イチって頻繁過ぎますよね。

『生理ちゃん』という、間もなく二階堂ふみ主演で(!)映画化される漫画では、
生理痛の原因を擬人化するというユニークなアイデアで
私の辛さ(ひいては多くの女性の辛さ?)がコメディを交えながら表現されているので、ぜひ読んでみてくださいね~!

ということで、今日の私は朝から気分がどよ~んとしていたのです。

頑張って出社をしてみたものの、
一年目にはよくある声のかけられ方
「すまんけど、コレやっといてくんない?」
「すみません、電球が切れたんですけど注文してくれますか?」
「〆切延ばしてもらえません?っていうかそもそも今やる必要あるんですか?(逆ギレ)」etc...
の、オンパレード。
正直これが月経前じゃなければ全然精神的にOKだし、相手が納得いかないときは論理的にお伝えしようと努力するんだけど、
今日の私はダメ。

しょーもないことで話しかけてくるなよ、
こっちだって暇じゃないんだよ、
自分でやれよ、
〆切守れよ、
あ~~~~~~~無理!!無理です!!となってしまい
コピー室の隅でほろりと涙を流してしまいました。

このままだと誰かにイライラを八つ当たりしてしまいそう、
こんな自分見られたくない、……

なんて思ってたら、直属の先輩から
「今日体調悪そうだね、もう早く帰っちゃいな!引き継げることあったら引き継ぐよ☻」
とメールをもらい、優しさにまた泣きそうになる。

ということで16時に早退。
その足で婦人科に行き、親身に相談に乗ってもらい、お薬も処方してもらいました。
お薬でどうにかなるかもしれない、という希望が持てて嬉しかったです。

帰りに寄ったスーパーで、新潟のちいさな物産展が行われていました。
展示の規模の小ささの割に、20人くらいが1つのレジに並んでいて、私も思わず並んでしまいました。
おそらく新潟からいらっしゃった5名の店員さんが、とっても心地よい接客をしてくれたんです。レジを待っている間、「ごめんなさいね~慣れないレジでお時間がかかっています!待っていただいている間、新潟の美味しいおせんべいでも食べてくださいね~」と言いながらおじちゃんが気前よくおせんべいをくれました。その場にいる誰もがニコニコしてました。
ちょっと並んで買った、初めて食べた笹だんごは、どことなく懐かしい味がして心にじんわりと染み渡るものがありました。

スーパーを出ると、雨が降っていたのです。
家までの20分間歩いたら間違いなくびしょぬれになると思って、
傘を買うことにしました。
この際思い切ってちょっと高い傘を買っちゃお、傘を持つ自分がハッピーになるなら良いや、と思い、やっと素敵な傘を見つけました。

レジに持って行くと大学生くらいの女の子がたどたどしく、けれど丁寧に接客をしてくれました。
「…あの…、こちらの傘、すぐにお使いになられますか?」
「あ、はい。お手数ですがタグを切って頂けますか?」
「…はい!承知しました!」

お会計を済ませ、傘を受け取ろうとしたところ
「……あの、傘の持ち手のビニールはどうしましょうか?」

も、持ち手のビニール??初めてこんな質問されたぞ、どう答えようか私…!!!

「…あっ、途中からぺりぺり剥がれてくるのを楽しむので大丈夫です…!」

「…わ、私もそのタイプです!わかります!」

なんとまぁ、不思議なところで仲間が見つかるもんですね。
店員さんと私、気遣いの応酬の中で生まれた不思議な共通点に、
気恥ずかしさもありながら、温かい気持ちになったのです。

新しい思い出の詰まった傘を差しながら、
雨の日しか感じられない風の冷たさを感じながら、
また明日も頑張ろうと、
前向きな気持ちで家に帰ったのでした。

なんだかちぐはぐな一日だったのですが、
終わりよければすべてよし!

皆さんは傘の持ち手のぺりぺりを剥がすのお好きですか?


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