48.猛烈な眠気の原因
健全な家族とはどういうものか、定義が分からない私でも私の家族がどこか歪んでいるのは分かります。
そしてその歪みを兄よりも強く意識し吸収してしまったことが、摂食障害という病気に全く無関係ではないのではないかと思っています。
私の家族の歪みとはまた違った形で、彼の家族も歪んでいました。
彼の親の数々の異常行動の原因
それは近親相姦でした。
彼は実子ではなく、彼と養母はそういう関係にありました。
そして、あろうことか養母は養父に私を襲わせようとしました。
「話したいことがあるから、今日うちにきてちょうだい」
そう電話が来たのは、彼が仕事に出たあとでした。
ひとりで行くのは気が進みませんでしたが、「きてちょうだい」に応じないと私達の借りている家の付近をウロウロして、チャイムを鳴らすことなく窓からのぞいたり、彼の職場に意味不明な理屈で押しかけたりするので仕方なく指定された時間に訪ねましたが、姑は不在で舅だけがいました。
そして、そこで舅は明らかに私に対して性的な興奮をあらわににじり寄ってきました。
舅は背も180㎝と高く、年齢はいっていてももし押し倒されたら力ではかなわないと思った私は震える足でとっさに立ち上がり部屋から飛び出しました。
部屋のドアを閉めて玄関から飛び出し車に乗り込むと、舅が玄関を開け
「このバガ女が!」
と怒鳴りつけてきました。
当時私が運転していたのはマニュアル車でしたので、焦るとギアがなかなか入らずに必死でレバーを動かしながらもルームミラーで舅を確認した時、信じられないものを見ました。
舅が立つ玄関扉の向こう、玄関のたたきに姑が立っていました。
舅に襲わせる為に私を呼び出し、姑はどこかに隠れていたのだと思いました。
それまでも私が彼と一緒に彼の実家に泊まると、彼の部屋のドアの向こうに姑がぬっと立っていることがありました。
そして彼の部屋のドア上部には廊下への採光のためという名目で小さな穴が開いていました。
彼がお風呂に入っていると、姑は背中を流すと言いながら浴室へ入っていき彼に怒られて戻ってきたこともありましたが、私がいなければどうだったでしょう…。
そしてそんな姑にたいして、舅は無関心でした。
運転しながら、あれもこれもそういうことだったんだと色々な符号が合致し猛烈な吐き気に襲われて車を停め、路肩に出て嘔吐しました。
嘔吐しても胃液しか出てきませんでしたが、しゃがんでいるうちにだんだん気持ちも収まりました。
車に乗り、彼に電話をしました。
「お義母さんとどういう関係?」
「は?」
「お義母さんとどういう関係?私、今日お義父さんに・・・」
聞き返した彼に私は全てを言葉にすることはできず、黙りこみました。
「今日は早く帰るから」
彼はそう言うと電話を切りました。
こんな顔で帰ったら両親はすぐに私に何があったか気がつくだろうと思うと実家へ帰るのも気が進まず、私は借りている家に戻るとリビングの床でいつの間にか眠っていました。
この時期、猛烈に眠くてたまりませんでした。
そしてその症状は妊娠初期の症状だと後に知りました。
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