見出し画像

御見通し

 アントニー・ホフマン監督の実写版映画「Red Planet」より、火星静止軌道を周回する「惑星間宇宙船マーズ1」です。キャリー・アン・モスさんが指揮官を演じています。IQ&能力の高いエリート士官、頭脳明晰、即決即断、ずば抜けた洞察力と行動力のある女性をクールに演じています。

 こちらは冬眠カプセルではなく宇宙シャワールームです。前回の記事で宇宙旅行の温かいコメントをいただきありがとうございます。30AU(天文単位 astronomical unit)の距離を70日で移動するには30Gの加速が必要で、人間が耐えれないからカプセルで保護するそうです。ここの説明が不足していました。(豆知:太陽から地球の距離を1AUと呼ぶそうです。)

 今回は0.37AUを半年かけて移動するのでG(加速度)はたいしたことないようです。なので普通の船旅のように船内で過ごします。船体に細いドーナツが2本ついてます。これが回転して重力を発生させているようです。この丸いパイプの中が長い廊下と各種部屋になっています。

 エンジニア(修理屋)さん、生物学者さん、物理学者をやめた哲学屋さん、着陸船パイロット、臨時交代要因さんの5人の男どもを管理します。ちょっと目を離すとラボ室で密造酒作りにはげむのでママが注意します「これはなんですか?」

 母船から放出された着陸船。男5人が16面体ダイスのようなカプセルに押し込まれています。火星の大気圏に突入してパラシュートが開き減速します。パラシュートで減速した後は逆噴射で着陸地点に着陸する予定でしたが、エンジンが不調なためBプランに変更。

 16方向にエアバックを開いてバウンドしながら不時着します。火星の重力は地球の半分以下なので可能みたいです、ただ、静止するまで何キロも転がるので4Dスピンコースターのような乗り心地であると思われます。

 Bプランで火星の地表に到着しました。空気はありますが酸素は無いので宇宙服の着用が必須です。火星を居住可能な惑星に改造(テラフォーミング)するための作業を始めます。火星には二酸化炭素は豊富にあるので、それを分解して酸素を作るだけです。地表はマイナス30〜50度と意外に寒い土地です。

 火星の静止軌道に停泊している惑星間宇宙船マーズ1に装備されている女王の目です。ハッブル宇宙望遠鏡ぐらいの解像度で地表を監視します。火星の地表でじゃんけんしても見えるぐらいのすごい目です。

 地上班の一人が日陰でお昼寝をしています。上空の女王様にはすぐみつかります。「そこー酒飲んで寝てるやつはダレ!?」ヘルメットの中の顔まで見えないのが唯一の救いですね、でも宇宙服のトランスポンダ信号でばれてますけど・・・

 「うちの男どもは、私が目を離すとすぐに・・・」と嘆いています。惑星間宇宙船マーズ1は女性音声型の人口AI搭載です。音声認識でキャリーさんからの指示を迅速かつ正確にこなします。2人の優秀な女性(人+AI)でこのステーションを維持管理できます。無能な男は地表でどかたするしかしょうがないですね・・

 白いアイアンマン・スーツを着用したキャリーさんではなく、船外活動から帰還した所です。真空の宇宙空間で使用するスーツは火星の地表で着るスーツより丈夫でごつい作りですね。ハッチの開閉やウインチの操作はすべて人口AIの音声認識で操作します。人口AIは便利ですね。

 地上班、目的地に到着。数年前に無人ロケットで送り込んだ藻です。そこそこ繁殖して酸素を生成しています。空気の薄い高山ぐらいの感じで呼吸できるそうです。本当は火星の地表でヘルメットを外してはいけませんね。でも、男どもは言うこと聞きませんから・・

 ということで有人火星調査が終わります。基本的にはすべて無人ドローンで作業するみたいですが、人間でないと確認できないこともあるようです。

ご購読ありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?