みんぱく、それは真宮寺是清を愛する者にとっての楽園
こんにちは。
是清ファンとして一度は訪れてみたい!とずっと気になっていた国立民族学博物館にようやく行くことができたので、今回はその感想を是清オタクの目線で書いてみました。久しぶりの長文感想記事です。
結論から言うと是清ファンは間違いなく行って損なし!むしろ行くことをお勧めしたい!是清に対する理解と愛がさらに深まります。
⛩️施設
国立民族学博物館(通称みんぱく)は大阪の万博記念公園敷地内にあります。
私が訪れたのは土曜日でしたが、人も多くなく気温もさほど高くなかったので落ち着いて観光できてよかったです。あと周りが草木に囲まれているので空気も美味しい👍
そしてみんぱくすごいな!と思った点は『多くの展示物が撮影可能である』ことです。
※企画展など一部撮影不可の場所もありますので、ご来館の際は注意書き等をご確認ください。
博物館はカメラどころかスマホNGなイメージがあったので、驚きながらもたくさん写真を撮ってしまいました!(特に日本エリア)
⛩️展示物
撮影可であることに気がついたのは終盤の方だったので前半部分は写真少なめ。
是清のオタクなので写真のチョイスはお察しください
館内を見て周る順番は、オセアニアから始まり最後に日本にたどり着く構成になっていました(順路は一応書いてありますが、一方通行ではないのでそこまで厳格に守る必要はなさそう?)
ボリュームがすごいので、予め見たいものが決まっている場合は先にそちら優先の方がいいと思います。私は時間配分を間違えたせいで、一番目当ての日本エリア見学がかなり駆け足になってしまいました。
でも、色んな国の展示を順番にゆったり見て回ることで、各地域ごとの特徴や類似性に気づけたりしたので大変興味深かったです。
それで最後に日本エリアにたどり着いたのですが、立ち入った瞬間びっくりしました。
だって縄と藁まみれなんだもの……!
他の地域はわりかし色鮮やかなのに、ここは全体が茶色なんです。先に色んな国の展示を見て回ってきたからこそ、日本のこの特色に気がつけました。
私はてっきり『日本の展示なら色鮮やかな着物や昔の農具や玩具が中心なのかな〜』と思っていましたが、どうやら日本の民族における最も重要な点はそこではない様子(もちろん農具等の展示も沢山ありました!あくまでも民"族"学だからこんな感じだったのかも?)
なぜこうなっているかですが、展示物の説明等を見て私は下記の通りに考察いたしました。合ってるといいな〜
この展示物の数々を見て真っ先に浮かんだのは【是清の好きなもの:荒縄】の設定なんですよね。
私は縄!?エッチな設定だ!!って思っていたんですが、もしかしたらそんな意図はなく純粋に日本文化の一つとして縄好きの設定を入れたのかもしれない。そこから連想して姉さんの再会エピソードを絡めたのかなと思いました(あとラブアパも)
安易に【日本文化に縁があるから好き】にせず、姉さんを交えたエピソードを付け加えることでストーリー面(姉への愛)とキャラの属性(民俗学者)二つが合わさったダブルミーニングになっているなら本当に完璧だと思います!!……深読みしすぎでしょうか?
でもこんな楽で分かりやすい【好きな理由】が作れるのに、敢えてそれを出さず姉さんの話題を出したのは何か意図がありそう。あってほしい。あればいいのにな〜〜!😭
またおそらくですが、スタッフさんは是清のキャラ設定を作る際に多分この国立民族学博物館に訪れてると思うんですよね。そう思った根拠はこちら↓
こちらのお面、見覚えありませんか?
そう、是清の才能絵にある謎のお面です。
眉間、口、小鼻の線などなど…特徴から察するに間違いなくモチーフになっていると思います。てっきり創作お面かと思っていたので実在していたこと驚きました。
インドネシアで使われているお面みたいですが、インターネットにはあまり資料がないのでもしかしてスタッフさんが現物を直接見にこられたんじゃないでしょうか?
他にはこことか。本編ではなくハピロンの方ですが、内容がかなり似通ってる気がします。
また展示物の説明には【神・宗教・霊魂・冠婚葬祭】に纏わる文言が非常に多いんです。所感では全体の6、7割そうだったような。
※ただし是清オタクによるバイアスがかかっているので、自然とそういう単語に目がいってしまっていただけの可能性もあります。
神への供物、先祖供養のための物、死者の魂を鎮めるための物……そういった展示物の数々を見て、私は『民族(人間)とは神と霊魂の存在によって紡がれてきたもの』と感じました。そして根幹にあるのは生の渇望と死への恐怖。
自然災害を祟りに見立て、儀式によって神霊を鎮めようとするのは詰まるところ死を恐れているからだし、豊穣を祈るのはこれからも変わらず生きていたいから。この辺りは是清の通信簿でも似たような話があったと思います(メドゥーサに纏わるお話)
そして最後にもう一つ、『未知である死後の世界でもどうか安寧に過ごせるように』という願いでした。
これが本当に是清みを感じてしまうんです……。
不思議なことに是清の才能は日本だと【民俗学者(folklorist)】なのに対し、海外版では【人類学者(anthropologist)】なんですよね。で、その人類学の中には民族学と民俗学も含まれているらしい。
なんで翻訳違うんだろうと疑問でしたが、彼の価値観がここから来ているのであればむしろ人類学者で正解な気がします。
とはいえ是清が専門的に学んでいることは民俗学であるし、民俗学の知識によって培われてきたものも多数あるので【人類学者(民俗学専門)】がしっくりくる肩書きかもしれません。
是清……本編で死について興味津々だし縄好きだし姉と付き合ってるし考え方ぶっ飛んでて変な人なんですけど、それでも彼が人類学者であり民俗学者であることを踏まえると、行動や心理に納得できちゃう部分があるの素晴らしすぎてゾワゾワします。彼は観察者であると同時に、彼自身もその観察対象の内の1人である。だって彼も"人間"だから。
どちらの側面もあるからこそ、是清はその価値観を都合よく使い分けてるような気がします。学者(観察者)として神を否定して、人間(観察対象)として霊を肯定してる。
姉友作りもそう。姉さんを神霊、友達を供物・生贄としたら【供犠】として友達作りの殺人を肯定できてしまう。
やー怖いです。彼は本当に狂っているんでしょうか?姉さんの寂しさを埋めるという目的のためにあらゆる知識と手段をフル活用してる気がします。
※なお是清の中にある姉さんが空想かどうかによって捉え方は変わってきます。この辺の『是清は幽霊信じてるの?信じてないの?姉さんの存在は嘘?本当?』は下記記事の白銀の項目にて少し話していますので是非。
結局どっちかいまだに結論は出せませんが、私は【本当に何か降霊してる】寄りです。理由はただ単に萌えるからです。
是清のことを追いかければ追いかけるほど、ただの狂人やサイコパスでまとめられなくなってしまうのが唯一無二すぎて一生離れられる気がしません。私にとって本当に全てが完璧で究極のキャラなんですよね。つまりアイドルです。でも語尾と笑い方はなんとかした方がいいよ!
ライターの小高氏やスタッフの方がどこまで考えて是清のキャラ設定を作られているのかは分かりません。後から『そこまで考えてねーよばーか』って言われる可能性だって大いにあると思います。推しフィルター掛かりまくっていますからね……愛は盲目なので……
でも、ニワカが大きな博物館に一度行っただけでここまで想像できてしまうんですから、少しは今回私が学んだ部分の要素が入ってくれてるといいなと思います!
長々と語ってしまいましたが、とにかく館内の空気が最高なので是清ファンの方は是非!最初は民俗の方じゃないからどうだろうな〜と思っていましたが実際に行ってみたらバリバリ是清でした。全身に浴びせられました。
今まで民俗学関連の知識はほぼネットでしか得ていませんでしたが、やっぱり現物を直接見るのとでは心の響き方が違います。是清ほどではないにしろ、今回の体験はなんちゃってフィールドワークみたいですごく楽しかったです!
今後も時間があれば色んな施設に行きたい…!
それでは〜
⛩️おまけ
最近『霊魂の民俗学』という書籍を読み進めています。日本各地になぜ稲荷神社があるのかについて書いてあるんですが、是清が話してくれたメドゥーサ神話と同じような成り立ちだったので繋がりを感じて胸が高鳴りました!
各地にこういう似通った伝承があるのは、やっぱり文化というより人間自体の何かなんでしょうね〜
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