タイ行きを決めた6時間後の飛行機に乗っても人生は変わらない | 002
タイで初めての朝
タイに来て2日目の朝。昨日は午後に着いたから朝は初めて。起きると窓の外は綺麗だった。ベランダから見える少しカラフルな家。なんだか日本とは違う青さと大きさの空。周囲の建物はほとんどが2階建てで、泊まっていた8階の部屋から見える空は大きい。そして日本の夏の空の鮮やかさと似ているけれど、それとは確実に違う青さ。きれいな青空とピンクや黄色など下の方に見えるカラフルさで窓の外を見るとそれだけで気分が高揚する。旅行という事実がそう見せたのかもしれないけど、タイにいる朝は窓から見える景色に毎朝感動していた。
ベランダに出てみると、昨日空港から出たときにはあんまり感じなかったムワッとした温度と湿度を感じ、ようやくああ、日本ではないのだなあと実感できた。よく、空港から出たときの匂いや気温、湿度でその国に来た感があるという体験談を読んでいたから、海外に来る密かな楽しみの一つだった。だから昨日は少し残念に思っていた。
2日目にして初めての観光地探し
今日はどこに行こうかなあ。というかこれからのタイ旅行の期間どこに行こう。まさかのタイ2日目で初めてタイの観光を探すことに。飛行機に乗る数時間前まで、まさかタイに旅行に行くことになるとは思っていなかったからタイの観光地を何も知らなかった。恥ずかしいことに、タイについてのイメージは仏教国であることと、ゾウがいることぐらいで、タイに来たのに何をしたら良いか検討もつかない。
Googleさんにお世話になっていると、バンコクの広さというものを知る。観光するものがたくさんあるし、色々なところに点在している。
昨日買ったマンゴーを食べながら候補地をいくつかピックアップし、いつどこに行くか決める。美味しいねと言いながら口に運んでいるマンゴーはなんだかスースーしている。スースーさは下にひかれている葉っぱが原因みたい。腐っていないみたいだから美味しく食べることにする。
麺料理に入ってる黒いものの正体
なんとなーく行きたい場所ややりたいことが決まったので、腹ごしらえ。ホテルの近くにある推しのお姉さんがいるご飯屋さんへ。今日もかわいい推しのお姉さんを拝みつつ、今回は麺類を頼んでみることに。しばらく待って出てきたのはぽよぽよした透明感のある麺。ワンタンが麺状になったみたいな感じ。一口食べてみると、想像通りのぽよぽよ麺の食感と、なんだか少し甘い味がする。麺を観察すると、甘い味の原因は麺の中に織り込まれている黒いものらしい。何が織り込まれているのだろう。食べたことはあるけどなんだっけ??麺をすすったはずなのに感じた甘さが衝撃すぎて、鈍くなった頭を頑張って回転させながら、今まで食べたことのあるものの中で似た味を探す。ぽよぽよ麺を食べながらしばらく逡巡していると頭の中にオールレーズンが出てきた。なんだか味が似ている気がする。まさか!?と思いながらもう一口食べてみると、その味でしかしない。けど信じられない。いや、でもよく考えてみても、考えれば考えるほどレーズンでしかない。ぽよぽよ麺にはレーズンが織り込まれているみたい。これはタイではポピュラーな食べ物なのかな。ついでに昨日食べた炒飯を追加で注文し大満足で推しにさよならし、お店を後に。
タイの洗礼
ホテルに帰る前にセブンイレブンに寄ってみる。推しのいるお店は屋外だから暑いものは暑い。セブンの中を歩いていると、「お茶」という日本語が書いてあるペットボトルを発見。冷房が効いた部屋でコンビニの冷蔵庫で冷やされた渋めのお茶を飲むのいいなあ、ということで今回のお買い物はお茶に決定。早速、ホテルのソファで一息ついて、ペキペキお茶を開け、一口飲んでみる。
ん!?
激甘。パッケージに日本語で「お茶」と書かれているから渋めの日本でよく飲むお茶を期待したらものすごく甘い。暑い中でご飯を食べたからこそ、飲み慣れたお茶が飲みたいよーとなりながらとりあえず甘さのないお水を飲む。
この激甘茶をお土産で家族に買って帰ったけど、家族の感想は「ふーん」だった。だいぶ拍子抜けした感想。あの時の衝撃を味わってもらいたくてワクワクしながら帰りの空港のコンビニで急いで買ったのに。。。ショック。
32円のアトラクションで観光へ
朝から衝撃的な事件が2件もあったけど、腹ごしらえも終わっているので、お出かけをすることに。なんとバスに乗るらしい。バスに乗ることがあまり得意じゃないのに、まさかタイに来てバスに乗ることになるとは!時間通りに来なかったり、バス停が分からなくて反対方向のバスに乗ってしまったりとよく見知った日本でもトラブルにしょっちゅう見舞われている。こんな調子の自分が言語も仕組みもちんぷんかんぷんの外国でバスにきちんと乗れるのか不安を抱えながらGoogleマップを頼りにバス停まで歩いていく。
なんとかバス停を見つけると電光掲示板があり、自分達が乗りたいバスの番号が書いてある!正しいバス停までたどり着けたみたい。あとはバスが来るまでひたすら待つのみ。
しばらく友達とおしゃべりしていると、いつ来るかわからなかったバスが見えてきた。バス停の前まできてくれると思って待っていたら、ぜんぜん奥の車線にいる。このバスは乗客乗せる気あるのかしら、どうしようなんて思っていたら、隣のおばちゃんもバスに乗るみたいでおばちゃんに着いて行くことに。車の合間を縫いながらバスまで辿り着きバスに乗り込む。乗り込んで急いで目の前の席に座った瞬間バスの扉は閉まって動き出す。ちょっとハウルの動く城でソフィが初めて城に入るときみたいな気分を味わえた笑
このバスがめちゃくちゃテンションあがる!!乗降扉は閉まるか心配になるぐらいガタガタしていて(きちんと閉まっていた、驚き)、クーラーはついていなくて窓が全開。バスが走り出すと全開の窓から涼しい風が吹いてくる。走っているときはバス全体がガタガタ揺れて楽しい。乗り込んで落ち着くと料金を回収におばちゃんが銀の筒をじゃらじゃら鳴らしながらやってくる。8バーツ、日本円で32円ぐらい。お金を払うと銀の筒から切符を切って渡してくれる。切符には色々書かれているけどタイ語だから書かれている内容はわからない。けどなんだかおしゃれ。外国の人が漢字が書かれたTシャツを着ているのもこれと同じ感覚なのかな。
そんな感じでガタガタ揺れていると目的地の近くまで来たらしく、切符を売ってくれたおばちゃんが降りるなら運転手に言わないといけないと教えてくれる。
なんとか目的地で降ろしてもらい楽しいバス旅は終わり。
ちなみに、クーラーなしのバスは夜乗らないと大変な目に遭う。
タイの30度前後の気温の中、クーラーがないバスの中の温度はもちろん30度前後。さらに私がタイのバスが好きな理由の一つ、爽快感なんてかけらも楽しめなくなる。タイは常に渋滞しているのだけど、渋滞に入れば当然バスは停車。ただただ暑い空気がバスの中で停滞し、いつまた動き出すのかわからない中耐え忍ぶことになる。一言、蒸し暑すぎる。
ま、バス停行くまでどのバスになるかわからないんだけどね笑
(事前にわかる方法あったりするのかな)
そんな感じで一日過ごし、夜はおなじみセブンイレブンで見つけたガリガリ君のコーラ味を食べ、就寝。
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