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サブ3からサブエガまで2年7ヶ月かかった凡人ランナーのトレーニング

2021年10月31日に練習会の延長のレースで当然非公認ですが、フルマラソンの自己ベストを更新することができました!

2:57:06→ PB 2:49:42

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しかし私の場合、振り返ると大会中止による影響もありましたが、サブ3達成からサブエガ達成まで2年7ヶ月もかかっていました。中学校の入学から卒業までの期間練習してようやく10分縮まる競技ってどんな競技やねん。というツッコミはおいておいて、誰のためでもなく自分のためにやったことをメモしておきます。

そんな大層な記録でもないですし、僕自身今シーズンはもう少し記録を伸ばしたいと思っているものの、普段全くログとか取らないので、この機会を利用して自分用備忘録。

頻繁に更新するつもりもなく、一年分の試行錯誤が詰まっているので長いです笑。

Beyond。フラット42.195km

まず、全ては2020年12月のBeyondで悪夢を味わったところから始まりました。

ポイント練を一緒にさせていただいている方からはサブエガはいけるでしょ、2:45:00狙ってもいいんじゃない?と言われていて、僕も正直サブエガはいけると思っていました。安田美沙子さんの前でいいところをみせられるなと。

ただ詳しくは10ヶ月前の上のエントリーを読んでいただきたいのですが結果は惨敗。35km地点から歩いては走りの繰り返しで2:57:06がやっとでした。

その時の一番の敗因は間違いなく「世界一 自己ベスト更新率の高いマラソン大会、完全フラットなコース」という邊◯見選手のタレコミを信じてしまったことです。直前にコース紹介の動画をみた僕は不安を覚え「結構勾配有りません?」と僕は確かに聞きました。しかし邊◯見選手は(今思えば少しニヤけながら)「いや、フラットです。皇居の坂?いや全然比べ物にならないですよ。」と僕の不安を一蹴。当日、坂を駆け上がりながら、もしかしてフラットという英語の訳を邊◯見選手が知らないんじゃないかと思いながら走った記憶が今でも鮮明に蘇ります。

冒頭で(自称)フラットコースと説明した事について
「自虐で誤魔化してんじゃねえよ!」と思った皆様へ。
...その節は、大変失礼しました!!あれはどう見てもフラットとは言い難い、なんちゃってフラットコースでした。お詫びと言っては何ですが、今年は正真正銘のフラットコースをご用意させて頂きましたので情報公開までもう少々お待ちください。

愛される理由が垣間見えます笑

僕に1%分の課題があるとしたら何だったのか

上述の通りアップダウンが失速原因の99%を占めていたという前提で、1%でも僕に課題があったとしたら何だったのかを改めて整理してみます。

1)走行距離不足、特にロング走しなさすぎ

2)ポイント練ばっかりしすぎ

3)燃費の悪いフォーム

1と2は相関するところもありますが、基本的にそれほど走ることが好きではない私は「短い時間でやった感がでるスピード練」ばかりをしていたのです。

例えば2020年12月6日のレース前3ヶ月間の走行距離でさえ
2020年9月   212km    30km走0回、20km走2回
2020年10月 200km 30km走0回、20km走0回
2020年11月 250km 30km走1回

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と一般的にサブエガを目指す人からすれば全然足りていないはずです。この内容には不安もありつつ、サブ3を達成したときにこの距離や練習でいけた(今思えばサブ3の時の方がフルマラソンのレースに何回が出てから本番レースだったのでその時のほうがロングしてた)のと、ポイント練やハーフマラソンまでの練習ではそれなりの設定をクリアしていたので慢心していました。

また1回1回の練習も動き続けることはなく、公園までちんたらジョグでいき、1kmインターバルを5本やって、ちんたらジョグで帰るというようなものだったので、練習の質も高いようで低かったはずです。この1,2の問題にどうアプローチしたかは後述します。

3のフォームについては未だに正確はわかりませんし、ランメトリックスとかのスコアは70台が基本です。僕のだけ壊れてるのかもしれません。

ただなんとなくわかったことは、

①基本脱力。脚を叩きにいくようなことはしない。置きにいく。

②意識で変えられる部分と、身体を変えないといけないところがある。

の2つはたぶん大きく間違ってはなさそうです。

①については読んで字の如くなのですが、「反発」という言葉が好きなあまり、前までは自分からテニスボールを下に叩きつけるような着地をしていました。そんなことをしなくても、テニスボールは自然に落下するし、適当に反発して返ってくる。特にフルマラソンのようにエネルギーが必要な競技で自分の力をロスしてたら走りきれない、そもそもスポーツで力んでやる競技なんてない。こういうことなのかなと今のところ理解してます。「ボーリングの球が走っているみたい」と言われたのは忘れられません。

②については私の場合、上下動が結構出てしまっていました。その時に上下動しないようにしないようにと走ってはみたのですがなかなかしっくりこない。そこで身体を見てもらったところ、トレーニングの積み重ねとメンテナンス不足で足のアーチがほぼなくなっていたのです。どおりで意識を変えてもダメなわけだ。①ともつながるんですが、足裏のアーチが潰れるから、そこで一回グシャッとなり、そこからウオッと蹴り出す、そんな走りをしていた感じです。

そこでメンテナンスをしてもらい、それなりにアーチが復活してからは力感のないフォームと言ってもらえることが増えたし、自分でも楽に走れる感じはありました。

結果としての「動き」(外観)に着目しがちですが、そもそもそういう動きができない「身体」になっているというアプローチを大事にするきっかけとなりました。地味なんで気を長くもたないといけないんですがね・・・

この過程で色々アドバイスをくれたラン仲間の皆さんありがとうございました!その中でも上はほぼ黒川コーチに教わりました、ありがとうございます!

左がパーソナル前で右が後。力みが全然違う。走りたくなる身体へ。

距離を踏んだもの全てが成果を出しているとは限らん。でも成果を出したものはすべからく距離を踏んでいる。

そして話は戻りますが、昨年のBeyondの反省から、2021年は①走行距離と②ロング走に拘ることにしました。結果、この戦略がハマって2年7ヶ月ごしのサブエガが出来たと思っているので、ここからはその要因をメモしておきます。

※前提は上述したとおり、スピードは比較的得意で、ポイント練や5,000m、ハーフのレースタイムから予想されるフルマラソンのタイムは2:45:00~2:50:00くらいなのにフルだけ予想タイムどおりにいかない私の話

走行距離とロング走重視のメリット

大雑把に言えば、昨対比で月間走行距離150%アップくらいといったところでしょうか。特に結果中止になったものの10月の東京マラソン出走が決まっていたので、その直前3ヶ月の8月~10月はかなりトータル距離、1回の練習でまとまった距離を意識しました。

2021年7月   430km    30km走2回、20km2回
2021年8月   430km    30km走3回、20km走3回
2021年9月   400km 30km走2回、25km走1回
2021年10月 450km 35km走1回, 20km走2回

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私の場合、この戦略には主に3つの利点があったと思っています。

1つは脚作り。昨年は痙攣なども起こしたが今回は全くおこりませんでした。

そして、距離そのものもさることながら、この距離を走るには必然的にEペースジョグが増やすしかありません。さすがに全部ポイントしてたら故障してしまうので。。このEペースジョグによる脂肪エネルギーの使用が2つめのメリットです。実際にはわかんないんですけどね今、脂肪が使われてるか糖質か、なんて。ゴール出来た結果からの推測です。

ご存知の方も多いと思いますが一応説明すると、ざっくりいうと速いペースだと糖質をエネルギーとして使う割合が高く、ゆったりしたペースだと脂肪が使われる割合が高くなります。

つまり私の場合、ポイント練ばっかりで糖質を使うことに身体が慣れきっていたので、1時間以上のEペースjogで脂肪エネルギーを使うことに慣れたのは大きいと思っています。

ハーフが得意でもフルが苦手な人に多いのは、糖質だけだと計算上エネルギーが足りなくなるフルマラソンにおいて、脂肪が上手く使えてないということがあるのではないでしょうか。

最後のメリットはメンタルです。こんだけ踏んだというメンタルもさることながら、距離に慣れることでロング走がそれほど苦ではなくなるという好循環が生まれるはずです。

ありがとうリディアード先生

最後にどんなメニューを実践していたかですが、それは全面的に本書籍を参考にしていました。

その上で、書籍で紹介されていた本システムを使ってリディアード先生の考え方にそって3ヶ月分のメニューを設計してもらいました。(確か10,000円くらいで3ヶ月分のメニューを出してくれたきがします)

詳しくは書籍等に譲りますがずっと強調されていたのが「週1回のロング走」。距離は時期や走力によって異なりそうですが、いわゆるスピード系のポイントではなく、この有酸素領域でのロング走は絶対に外さない(スキップしない)ように念押しされています。

誰かの参考になればと、ログをちゃんと取り始めた最後1ヶ月のメニューだけはっておきます。基本的にリディアード先生の言う週1距離走を実践しながら、あとは参加させていただいている練習会のメニュー等に合わせて少しアレンジしていました。

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NIKE信者がvaporflynext%を脱ぎ捨てた

最後にシューズについて、今回はadios pro2を使用しました。next%はこれまで7足ほど購入しており今でももちろん好きなシューズなのですが、反発や推進力は最高な一方。球体型のソールがゆえに私の場合、横ブレがどうしてもでてしまうという欠点がありました。いわゆるニーイントゥーアウトでプロネーションも大きいので、それが助長されてしまいロングではもたないと決断。

履き比べた結果、推進力は劣るものの安定感があるadiospro2を選びました。

beyondではリスクも取りnext%の力を借りるかもしれません。というか借りられる身体とフォームにしたいところです。

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もちろん筋力やフォームにより良いシューズは異なると思うのでご参考までに。

ありがとうBeyond、そしてよろしくBeyond

先程昨年の撃沈はフラット詐欺のせいだと言いましたし、今でもその気持ちはゆるぎません!!!笑。でも、、、多分昨年サブエガをやっていたら、上記のようなトレーニング戦略の見直しはおこなわなかったはずなのです!

本当は今シーズン終わって2:45:00くらいを達成した後に言いたかったのですが、今そこを目指せるくらいの位置までちゃんとこれたのは、昨年のBeyondでの大撃沈が僕にとっての助走期間となったからだとおもっています。

持論ですが、長く助走を取ったほうがより、遠くに飛べるんです。

年末のBeyondで昨年末の借りを返し「ありがとう」とお礼を言うために2ヶ月であと1レベルアップしておきます!!!

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