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新卒採用における構造化面接の必要性について|『「構造化面接」の科学:優秀な人材を見極めるための理論と実践』セミナーより


これまでもnoteで新卒採用にかかわる話題に触れてきましたが、今後も「インタツアー作馬のnoteを読んでおけば新卒採用の流れがわかる」と言っていただけるような発信をしていきたいと考えております。

今回の記事を含め、少しでも役に立つ・使えそうと思っていただけたらぜひ社内でも共有ください。とても喜びます。

日本でもようやく注目され始めた「構造化面接」とは

さて、今回の本題である「構造化面接」ですが、そもそもそれが何を指すのかいまいちピンときていない採用担当者の方も意外に多いのではないでしょうか。

まずは、構造化面接とは何かを押さえておきましょう。

面接には、面接者が自由に質問する「非構造化面接」と、あらかじめ質問項目・内容を決めておいて全員に同じ質問をする「構造化面接」があります。

出典:神戸大学HP 服部 泰宏(HATTORI Yasuhiro)――「採用学」のパイオニア

上記引用の通り、構造化面接=あらかじめ内容や項目を決めて全員に同じ対応をする面接のことです。応募者ごと、個別に質問を変えないというのが特徴でしょう。

アメリカでは当たり前のように実施されてきた構造化面接

日本では正直まだ馴染みの薄い構造化面接ですが、ジョブ型のアメリカでは優秀人材を見極めるための当然の手法として定着しています。

面白いのは、米国での研究においては、面接と採用後のパフォーマンスの相関関係は、少なくとも構造化面接を行っている場合には、ある程度高い値になる、というデータが示されているということです。これには米国と日本の人材採用や人事制度の違いが関わっているのだと思います。

出典:神戸大学HP 服部 泰宏(HATTORI Yasuhiro)――「採用学」のパイオニア

日本でも、2015年頃から徐々に採用手法の多様化が見られるようになり、人手不足や採用難を補うための採用設計やデータ分析が進んできました。
その中で、服部先生が提唱される「採用学」そして「構造化面接」の注目度も上がってきています。

実際に構造化面接を実施している企業例

Google では構造化面接を採用しています。つまり、すべての応募者に同じ質問をして、同じ尺度で回答を採点し、事前に決められた一貫した採用要件に基づいて採用を決定しています。

出典:Google re:Work 構造化面接を実施する

Google社は構造化面接を採用している企業の1つです。そして、構造化面接により応募者と面接担当者の双方に良い効果がもたらされているとも述べています。

上記出典元のページでは、Googleが実施する構造化面接の4つの側面から、評価基準例のフォーマットダウンロードまでが可能となっています。とてもオープンであり、太っ腹ですよね。

世界のGoogleが採用している手法、ということで、日本企業での導入も進んできていると言えるでしょう。

構造化面接を取り入れる企業側のメリットとは

では、実際に構造化面接を実施することによる企業側へのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。代表的なものをご紹介します。

  • 面接官の技量や経験に依存せず、一定の基準で応募者を評価できる

  • 大人数での面接でも、面接官の主観が入り込むことを抑え公平に評価できる

  • 採用基準が明確なため評価の管理が行いやすく、分析結果もわかりやすい

  • 面接時間の短縮ができ、採用活動自体の効率化につながりやすい

もちろん上記の利点を享受するためには、事前の準備や計画・そして社内への周知と協力体制の構築も必要です。
これらについては、詳しくは株式会社ビジネスリサーチラボ代表取締役社長の伊達さんと私で実施したセミナーで触れています。

このセミナーは昨年7月にオンラインで1時間実施したものですが、おかげさまで非常に好評いただいたため、アーカイブとして振り返り視聴できるようにしています。

構造化面接に関する研究知見の解説から構造化面接に取り組んだ企業事例の紹介、さらに面接を構造化する際の手順や注意点にまで言及していますので、気になる方はぜひ下記リンクのセミナー動画(無料)でご覧ください。

<セミナー動画視聴はこちらから>

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