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あさかわ洋品店 浅川理映さん/初出店者インタビュー

昨年度から、さくほリビングマーケットに初出店した方のインタビュー記事の連載が始まりました。なにかにチャレンジしている人たちは、どんな思いをもって活動しているんだろう?背景にあるストーリーをお聞きしました。

佐久穂周辺の古民家に眠っている古い家具や雑貨。面白いモノ。大切に使ってきたモノ。温もりのあるモノ。次の人に繋ぐ。そんなお手伝いをしているあさかわ洋品店。3代続く洋品店の今やこれからについても、浅川理映さんにお聞きしました。 

——さくほリビングマーケット(8月6日開催)に参加してみてどうでしたか?

古道具は、思っていたよりは売れませんでした(笑)。でも、佐久穂町で活動をしているいろんな人たちと知り合えたことはとても刺激的で新鮮でした。お店の中に居ると、なかなか新たな活動をしている方に出会う機会がないんですよね。

——あさかわ洋品店さんが古道具の取り扱いを始めたのはいつからですか?

2年ほど前。亡くなった祖父の家を片付けていたら、味わいのある古道具がたくさん出てきて。それと、当店はもともと東町商店街(現在のGURURITOがある場所)に店を構えていたのですが、GURURITOさんの開店にあたって建物の中を片付けたら、ここでもいろんな古道具が出てきました。それらを欲しいという人もいらっしゃったので、小さな「リビセン」(ReBuilding Center:諏訪市にある古材と古道具を販売する建築建材のリサイクルショップ)みたいになればいいなと。そんな思いで始めました。

——そうだったんですね。古道具の魅力はなんでしょうか?
 
重厚感のある佇まいが物語る、それぞれのストーリーがあるところ。二つと同じものはなくて、なにが入っていたんだろう?どういう感じで使われていたんだろう?と、物を通して生活のその先を想像できるのがおもしろいです。
私のおすすめ古道具は、裁縫箱。持ち主の、おそらく主婦の方が、裁縫道具だけではなく、自分の好きな物や大切にしているものを入れていて、人柄を垣間見られるような気がします。
それからお店で販売していると、年配のお客様が「これはこうやって使うのよ」と教えてくださったりして、会話が生まれるのもうれしいですね。

——お洋服を販売するのとはまた違った苦労もありそうですね。
 
古民家から出てきた古道具を、商品としてきれいな状態にするのは大変ですね。最初の頃、木箱を水でじゃぶじゃぶと洗ってしまい、壊してしまったこともあります(笑)

——この古道具販売の活動がどんなふうに育っていったらいいなと思いますか?

プラットフォームを作れたらな、と考えています。どこで、だれが、何を求めているか。片づけてほしいという依頼や、こんなものがほしいという要望。そういう情報が集まる場になったら、ワクワクしますね。

——あさかわ洋品店は3代目。歴史のある服屋さんですね。
 
地域密着型の服屋さんです!「こういうのが欲しいから仕入れてくれない?」という声をいただけば、一生懸命お探しします。今は一カ月に一回、東京へ買い付けに行っていて、私の直感でおもしろそうなものや人と被らなさそうな洋服やアクセサリーなんかも仕入れています。冒険の一品、攻めの一着をぜひあさかわで見つけてほしいですね!自分が仕入れたものが売れていると「どんな方が買ってくれたんだんだろう~」といつも思いを馳せています。

——あさかわ洋品店として、これからどんなことをしていきたいですか?
 
実は今、スタイリングに関する資格を勉強中なんです。お客様と接客する中で、年齢や体型で自分自身にリミットをかけてしまっている方は少なくないなと感じていて。似合わないって決めつけずに、その方が自信を持てるようなスタイリングを提案したいです。ここにきて服を選ぶ時間が楽しいなって思ってもらえれば。地元の方やご近所づきあいを大切にしてきたお店です。これからも、人が集まってくるお店でありたいと思っています。

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