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PLAY ART!! 大村麻弥さん/初出店者インタビュー

昨年度から、さくほリビングマーケットに初出店した方のインタビュー記事の連載が始まりました。なにかにチャレンジしている人たちは、どんな思いをもって活動しているんだろう?背景にあるストーリーをお聞きしました。

PLAY ART!!は、小学校の音楽講師でありアーティストでもある大村麻弥さんが、さまざまなアーティストとコラボしながら、自分を自由に表現できるアートワークショップを開催しているプロジェクト。さくほリビングマーケットでは、絵本作家のやしろまりこさんとコラボして、絵本「おもちぽん」の大きな紙芝居と楽器を使った音楽紙芝居の上演を行いました。

――さくほリビングマーケット(2023年5月の回)に出店してみてどうでしたか?

雨で室内の開催にはなりましたが、とても活気があって楽しかったです。他の出店者の方とお話ししたり、お互い購入しあったりというコミュニケーションも楽しいですよね。町のマーケットだからこそ、知り合いの知り合いといった人と繋がれたり。公演では、その場のみんなでなんとなく一体になれた感じがとてもうれしかったです!

――おもちぽんの音楽劇はどのように生まれたんですか?

PLAY ART!!の活動の「ちっちゃな劇場シリーズ」のひとつが「おもちぽん」の公演です。大日向小学校のつながりで出会った絵本作家のやしろまりこさんが作った大きな紙芝居に私が音楽をつけて、やしろさんのご家族の演奏や歌とコラボして上映したのが始まり。音楽ってすごいですよね。音が鳴るだけでイメージが広がって、空間を支配する。子どもと一緒にできるのも楽しいです。7月には安曇野のイベントでも上演します。

――作者のやしろさんも「音楽が入ると作品に立体感が生まれてダイナミックになる」と仰っていました。リビングマーケットでも、会場の雰囲気が一気に変わりましたもんね。この「劇場」という考え方はおもしろいですね。

固定した場所としてではなく、どこにでも移動できる空間としての「劇場」を作りたいと思っています。劇場は、そこに居る人みんなで体験できる場です。ヨーロッパでは、街中に劇場がたくさんあって、劇やパフォーマンス、読み語りなど、子ども向けのプログラムも多く、子どもがアートに触れる機会が大切にされています。子どもにとっても、劇場を身近な存在にしたいなと。

――あらためて、PLAY ART!! とはどんな活動なんですか?

音楽に限らず、アート全般で子どもと関われる場所。自分自身もアーティストとして表現するし、子どもとアートをつなげる活動もする。長年の夢を叶えるために、2年前に始めたのがPLAY ART!!です。まさに「アートで遊んでほしい!」という思いが込められています。

――いろんな形で、子どもがアートに触れる経験を創り出しているんですね。

「子どもは表現したいと思っている」というのが大前提。間違えないことよりも、表現することそのものがとっても大切。形にすることがゴールではなく、指絵の具で全身を使って色を塗ったり、大きな土粘土を足で踏んでみたり、身体を使いながら表現と向き合う。安心して、ありのままを表現できる場所をつくることがわたしの役目だと思っています。

今、10月28日の「佐久地域舞台芸術の日」に合わせて、子どもたちと文楽の公演を企画しています。「ぶたげい(舞台芸術)こどもスタッフ」を募って、公演の企画から当日の運営までスタッフ中心に作っていこうという取り組み。どんな活動になるか楽しみです。

――これからやってみたいことは?

「さくほミングル」という活動を構想中です。ミングルとは「混ざる・一緒になる」といった意味の英語。性別、年齢、障害、出身など、いろんな所属やくくりをとっぱらって、一緒に踊りなどの表現をたのしむプロジェクトです。くくりを越えるというのは簡単ではないけれど、表現することでなら、共に生きることを感じられる可能性があるんじゃないかな?という私の期待も込めて、計画しているところです。

――最後に、PLAY ART!!の活動への思いをどうぞ!

暮らしの中のいろんなものを見て、なんだかわからないけれどワクワクしたり、せつなくなったり。そうやっていろんな気持ちを感じることで、自分の力で自分の暮らしを豊かにすることができると思っています。そういったことを、子どもたちに体験を通して伝えていきたいですね。

PLAY ARTの情報はこちらから▶Facebook

write 細川敦子


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