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新卒25万円から始まる美容室の未来:日本が世界と競う日

「新卒美容師の給与を全国一律25万円にする。」
この発表をしたとき、多くの反響をいただきました。「本当にできるのか?」「美容業界全体が変わる第一歩になるのか?」と。
それから2ヶ月が経ち、業界内ではすでに追随の動きが現れ始めています。新卒給与25万円という取り組みは、単なる数字の話ではありません。それは、美容室業界全体の未来を描くための第一歩であり、やがて日本美容が世界で注目されるための重要な転換点となるでしょう。

私はこの決断を下すまで、1ヶ月間シミュレーションを繰り返しました。営業利益が4~5%下がると分かっていても、最後に背中を押したのは「美容師を憧れの職業にし、胸を張って誇れる仕事にしたい」という想いです。かつて「3B(バンドマン、バーテンダー、美容師)」と揶揄され、安定しない職業の代表のように扱われていた美容師。この印象を過去のものにし、胸を張って「美容師です」と言える未来をつくりたい。それが私たちの使命だと思っています。



業界を動かした「25万円」のインパクト

今回の改革がきっかけで、業界全体に変化が生まれています。業界平均1.5倍となる25万円の基準を示したことで、他のサロンも追随する動きが現れています。給与が上がることで、これまで「給与が安い」「きつい」「休みが少ない」という3Kのイメージを理由に美容師を諦めていた若者が再び興味を持つようになり、業界全体に活気が戻りつつあります。

さらに、「新卒給与25万円になったら何に使いたい?」とスタッフに聞いたとき、返ってきた答えに心を打たれました。「ウィッグをもっと買いたい」「モデル代に使いたい」「流行のファッションを取り入れたい」など、自己成長や自己投資に向けた前向きな意見ばかりだったのです。この改革が、スタッフたちの可能性を広げるための投資であることを確信しました。

同時に、「美容師」という職業自体の価値も見直されています。地方でこの給与は、多くの職業を上回る水準です。地方出身の若者たちが「美容師もアリだな」と思える未来を作りたい。これが私たちの願いです。

「日本美容」を世界へ広げる挑戦

新卒給与25万円への改革は、日本美容の未来を形作るための第一歩です。この取り組みは、単に国内の課題を解決するだけでなく、日本美容を世界に広げるための基盤づくりでもあります。

インバウンド需要の回復が進む中、日本の美容室は外国人観光客にも注目されています。「日本の美容師の技術は世界最高レベル」という評価を受け、カットやカラーを体験したお客様がその品質に感動しています。私自身、日本の美容師たちが持つ「繊細なカット技術」や「丁寧な接客」は、世界でも稀有なものだと信じています。

この取り組みが、業界全体の労務環境を改善し、さらに技術や接客を磨く環境を整えれば、日本美容は寿司やアニメのように、世界に誇れる文化となるはずです。ファイブスターグループとしても、アジアや欧米での展開を視野に入れ、日本の美容文化を世界に発信していきたいと思っています。

次なる挑戦:2030年に向けて

今回の給与改革は、美容室業界全体の未来を再定義するための一歩です。しかし、ここで終わりではありません。私たちの次の目標は、新卒給与30万円の実現。同級生の中でも上位の収入を得られる仕事として、美容師が「憧れられる職業」に進化する未来を描いています。

また、2030年までに業界全体が労務環境や効率化を進め、世界に通用するスタンダードを築くこと。そのために、今後も改革を続けていきます。


まとめ:新卒25万円の先にある未来

新卒給与25万円は、単なる数字ではありません。それは、美容師という職業をもう一度輝かせるための挑戦であり、日本美容を世界に広げるための大切なスタートです。美容室業界全体が成長し、日本が世界と競い合う未来――その実現に向けて、私たちは挑戦を続けます。



取材・お問い合わせ

弊社および代表の佐久間への取材や、美容室業界に関するご相談がございましたら、以下の連絡先までお気軽にお問い合わせください。
連絡先
会社名:株式会社ファイブスター
担当者:関根
メールアドレス:press@fivestar.hair
※メールでのご連絡を推奨しております。

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