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サロン規模別 利益率の合格ライン

こんにちは。前回は家賃・広告費・人件費がどの程度だと良いのかまとめました。今回は、じゃあ、どのくらい利益がでていたらオッケーなのか、そんな疑問をカタチにしていきます。

1、1〜2店舗の場合
こういうサロンの場合、多くはオーナーがプレイヤーを兼任しており、ある程度売上を持っていると思います。この場合、オーナーの給与や経費はサロンの利益としてカウントして考えてみたいと思います。結論的には、営業利益で20〜30%程度でていると良いですね。オーナーの売上で生産性と利益を押し上げられますし、目が行き届くので材料や経費のコストの無駄も抑えられます。ちなみに、創業2年以内の消費税の免税期間だとあと3〜5%くらい利益が上がりますが、それはボーナスタイムなので長くは続きませんよ。

2、3〜5店舗の場合
スタッフ数10名〜30名程度。オーナーが経営業務に時間がとられはじめ、サロンワークを少しセーブされる方が多い規模感ですね。営業利益で15%〜25%でると良いですね。3店舗と5店舗で結構変わるのですが、3店舗だとまだオーナーの売上が利益を押し上げやすいですし管理が行き届きやすいです。4店舗を超えてくると、各店舗の店長に運営を任せていくようになると思います。この辺りの規模から、人に任せる難しさを実感されるはじめるのではないでしょうか。店舗が増えると生産性が下がり始め、コストの無駄も少しずつ増えていきます。オーナーのクオリティの8割クリアしてくれれば優秀な店長です。

3、6〜9店舗の場合
スタッフ数25名〜70名程度。この辺りから、オーナーはかなり経営業務に時間がとられ、仕組みづくりを真剣に考えて日々試行錯誤しはじめている規模感ではないでしょうか。営業利益で10%〜20%でると良いですね。なぜなら、人に任せるとは難しいもので、店舗も2:6:2の法則(2:8パレードの法則を細分化)になり、ドル箱店・そこそこ店・問題児店と分かれはじめ、各店舗の営業利益にバラつきがではじめます。開業して5年以内でこの規模まで到達した場合、まだそんなに問題はでないと思います。人も辞めないし、勢いもあるからです。しかし、6年目〜10年目の段階に入るとこれまで通りにいかなくなるものです。スタッフの年齢もあがり、独立を考えるスタッフもでてきます。女性スタッフは結婚や出産の適齢期に突入します。社内独立の制度を考えたり、産後復帰できる環境づくりを真剣に考えはじめているのではないでしょうか?

4、10店舗以上の場合
スタッフ数50名〜100名以上。この辺りから、オーナーはハサミを持つ頻度がかなり減り、中には完全にハサミを置く方も増えてきます。そのくらい、経営業務が増えるからですね。こうなると、自分以外のスタッフみんなによる売上で利益を構成しなければなりません。完全に、任せる経営、仕組みづくりの経営になります。営業利益で7〜15%でると良いですね。売上を持っているスタイリストが独立や出産で抜けてしまっても、他の仲間たちでカバーできるような風土や仕組みが作れるかが鍵になります。

参考までに、うち(ファイブスター)は今期で10周年を迎え、グループ30店舗を超え、これまでに幹部陣やハイプレイヤーの独立、女性スタッフの出産復帰など、その他数多くのことを経験しました。しかし、トップクラスの利益率を実現できています。なぜなら、良い意味で新陳代謝が起こり、残ってくれているスタッフ・新加入のスタッフが互いにシナジーを発揮してくれています。また、若手の台頭、産後復帰しやすい環境を整えてたことによりほぼ100%復帰してくれる女性スタッフの活躍、ママ美容師の活躍があります。その利益を、働いてくれているスタッフへ還元することで、長く働き続けられ、持続可能で再現性ある成長へ繋げることができるのです。この辺りの話は、長くなってしまうので折を見てまた別途ブログで紹介しますね。

まとめ
いかがでしたでしょうか?びっくりされた方もいたかもしれませんが、店舗やスタッフ数が増えるほど、反比例に利益率は下がりやすくなってしまいます。そうならない経営をすることが経営力になるわけですね。任せる仕組みづくり、再現性、サロンの強み磨き、長期雇用の環境づくり、等々やることは多岐に渡ります。その辺りは、このブログでまたご紹介していきますので、今後もよろしくお願いします。


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