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バーで”あの味”を頼んでみた

今年で開業11年目を迎える「BARウォーカー」で、
桜沢はとある調査を行った。  

人にはそれぞれ「思い出の味」というものがあるらしい。
いわゆる「おふくろの味」とか「初キスの味」など、
よくいわれる○○の味がそれだ。

そのなんともあいまいで抽象的に表現される
“あの味”とは一体なんなのか…。  

その答えは、星の数ほど種類があるといわれるカクテルなら
再現できるのではないか、と思いバーを訪ねることにしたのである!!

マスターは嫌がると思いきや、意外とノリノリな様子だ。 続きを見てみよう。
ポカリスエットや三ツ矢サイダーとはまた違う、
大人になってから思う青春について再現された味だ。
桜沢は、さらに追加注文をする。
トキメキを手に入れた桜沢はさらに調子にのる。
オリーブの食べ方を習得した桜沢は、ジェームズボンドに一歩近づいた。
だが、いまの桜沢はただの酔っ払いである。
さらに注文しようとしている桜沢…危険な匂いがするぞ……!
「ペルノ」と同種の「アブサン」というリキュールには幻覚作用もあるとか。
こわい!!!(あ、合法ですよ)

というわけで、酔い潰れながらもいろいろな“味”を調査した桜沢。
 
カクテルは星の数ほどある。
といわれるように感情の細部までに届く“〇〇の味”
というのはお酒だからできることのなのかもしれない。
 
今回、取材にご協力いただいたマスターの渡辺さんは、
現在の世の中についてこう語る。

 
「もうこの2年間で、遅くまで営業している飲食店が少なくなりました。
 
徐々に羽を伸ばしつつあったときでさえ、
お店を開けることをやめてしまった店舗が多くあります。
 
人には、深い時間じゃないと話せないことが、いっぱいある。
なのに、夜街の時間がなくなりつつあり、
街自体が、健全になりすぎてしまった……。
 
夜遊び文化がこれからの若い世代から、
消えていってしまうことに不安を感じています。
 
そうならないようBARウォーカーは、
通常通り2時まで営業をし、夜の居場所を提供し続けています。」

 
 
「夜になるとすることがない」
ここ最近でこのような経験をしたことがないだろうか。
 
このまま帰るのもまだちょっと早いよな。と一杯飲める場所を探し始めるが、
20時にもなればラストオーダーとなり徐々に暖簾が下がりはじめる。
 
徐々にシャッターを閉めはじめる飲食店が増えていき、
気づいたら、目ぼしい店がなく、
仕方なくコンビニで缶ビールとおつまみを買って帰る……。
 
夜遅くまで営業している店がないと、
夜中に出歩く人が減り、街自体は健全になってゆく。
 
しかし、夜街の時間がなくなることによって、
人との関係も希薄になりつつあるように感じる。
 
現代ではもう死語であるかもしれないが、
飲みニケーションとはよくいったもので、
仕事中や活動内だけではどうしても築き上げられない
関係性というものは確かに存在すると思う。
 
ただ食べたり、飲んだりする場としてだけでなく、
人と人とのつながりの場として夜街の活気が戻ってくることを願うばかりだ。
 

企画:桜沢・谷口
デザイン:桜沢/執筆:谷口


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