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ダブリン中心部〜海岸線 列車の旅 【Play back Shamrock #10】

※ご注意※ 本連載は2020年に経験した出来事を1年後に振り返る趣旨で公開しており、掲載の情報等は2020年当時のものです。また、第10回以降は当初の公開予定よりも大幅に遅れて公開に至りました。

(見出し画像:風情漂うDalkyの街並みと城跡)

 前の週末に北アイルランドやスコットランドを飛び回ったこともあり、2月8日は遠出せずダブリン中心部や近郊のスポットを開拓することにした。
 まずはダブリン中心部でまだ足を運んでいなかった主要観光スポットをひと通り見て回り、その後は鉄道(DART)に乗車してダブリン近郊の海岸線を南下。港町ドーキー(Dalky)の歴史的建造物や風情漂う街並みを見物した。なお記事タイトルに「列車の旅」と書きはしたが、記事中で列車についてはそこまでの分量を割いていないことをお断りしておく。

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写真:ダブリン城の外観

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写真:大統領就任式が行われる部屋

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写真:ダイニング

 まず向かったのはダブリン中心部にあるダブリン城。イギリス統治下の時代に建てられ、現代もアイルランド大統領の就任式が行われるなど政治的にも重要なスポットだ。廊下には歴代大統領の写真が飾られている。通常は一般公開されており、内部の装飾や絵画などを見て回ることができる。外壁がカラフルに彩られている部分もあり、歴史とアートが共存しているという印象だった。

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写真:St. Patrick’s Cathedralの外観

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写真:裏手の庭園

 続いてはダブリン城近くにあるSt. Patrick’s Cathedralを訪れたが、工事中で全ては見られないようだったので今回は外から眺めるだけにした。
 なお、ダブリンと言えばギネスビールのGUINESS STOREHOUSEが有名な観光スポットだ。今回は訪問のまたとないチャンスだったのかもしれないが、アルコール類への思い入れが特にない私はいよいよ足を運ばないことにしたのだった。

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写真:ダブリンのメインストリートO'Connell Street。中心に立っている針のようなものがダブリン尖塔"The Spire"

 今回開拓したダブリン中心部の観光スポットはこのあたりで、続いては鉄道DARTに乗って海岸線を南下する。その途中、第6回でも紹介したO'Connell Streetの前を通り、駅へと向かった。

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写真:DARTの車両 ※Dalky駅にて撮影

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写真:DART車内から眺めるダブリン湾

 Tara St駅からDARTに乗車し、ダブリン湾に沿って海岸線を南下した。落ち着いた岸辺の風景といった感じの海岸線ののどかな風景を眺めつつ、列車でDalky駅まで移動した。今回乗車した区間では列車は比較的ゆっくりと走行し、日本の通勤列車の先を急ぐ感じとはかなり違った印象を受けた。なお写真からも分かる通り、DARTの車両は緑一色だ。

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写真:Dalkyの商店街

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写真:駅から商店街へと続く通り。空には虹が架かっていた

 列車を下り、Dalkyの街中を散策した。歴史を感じさせる建物と落ち着いた街の息遣いが調和した雰囲気の良い街だと感じた。東京やロンドンに比べればダブリンそのものが落ち着いた住み心地の良いところだと思うが、ダブリン郊外の街ともなると落ち着いた佇まいが一層印象的だ。
 今回Dalkyを訪れた理由は必須の観光スポットがあるからではない。歴史を感じさせる建物やスポットがあり、なおかつ「いい感じ」の風情を味わえそうな港町を訪れてみたいという条件に照らして、訪れることにしたのだった。せっかくヨーロッパにいるのだからとにかくしらみつぶしに有力観光地を訪れようとも考えがちだが、今回のような発想も意義深いと思う。

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写真:商店街近くの城の1つ。街の風景に溶け込んでいる

 案内看板によれば、街の中心部の商店が立ち並ぶエリアには中世に作られた城が7つ点在していたという(全てが現存しているわけではない)。城といってもおとぎ話に出てくるような巨大な建造物ではなく、サイズ感としては標準的な住居と大して変わりない。Dalkyは古くから港町として栄え、城は主に貯蔵庫として活用されていたようだ。
 この日はおそらく閉まっていたと記憶しているが、城やこの街の歴史について知ることができる資料館のようなスポットもある。誰もが知る有力観光地ということではないものの、そういうところにこそ繰り出してみると意外な発見があって面白いのではないかと感じた。いい街に出会ったと思う。
 このような感じでDalky中心部をしばらくふらっと散策し、この日は帰路につくことにした。

 今回は時間の関係もあり訪れなかったが、Dalkyの港にも足を運んでおくべきだったと後になって少し後悔した。また周辺の飲食店に入り、ゆったりとした時間の流れの中でのんびりと優雅に食事でも楽しむのも良さげだと考えもしたが、結局それは実現することがなかった。ただ、次にダブリンを訪れる際に再び足を運びたいところの上位にこの街は間違いなく入ってくると思う。
 次の週末は再びアイルランドを飛び出し、イギリス本土へと飛ぶ(イギリスに何回行けば気が済むのかと突っ込まれそうだが…)。そして憧れのリゾート地、湖水地方へと向かう。

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