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アイルランド滞在中の食生活 調味料は持参推奨 【Play back Shamrock #16】

※ご注意※ 本連載は2020年に経験した出来事を1年後に振り返る趣旨で公開しており、掲載の情報等は2020年当時のものです。また、第10回以降は当初の公開予定よりも大幅に遅れて公開に至りました。

(見出し画像:アイルランド滞在初期のCAFFE NEROでの軽食 ※詳細は第5回「アイルランド入国〜手探りでスタートしたダブリン生活序盤戦」を参照)

 今回は旅の話からは離れ、アイルランド滞在中の食についてまとめておきたい。
 ホームステイだったことから、朝食と夕食はステイ先から提供された。朝はシリアルに牛乳をかけ(食パンを焼くこともあった)、コーヒーを1杯入れるのがルーティーンになった。代わり映えはしないかもしれないが、飽きはこなかった。
 自ら手配する必要があったのは旅先での食事と昼食だった。平日は学内の購買などで昼食を購入することが多かった。

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写真:ホームステイ先で提供されたビーフシチュー

 ホームステイ先での夕食はバリエーションに富んでいた。肉料理・魚料理ともにあった。全般的な特徴としては、主食にジャガイモ由来のものが多く出てきたことが印象に残っている。ジャガイモのペーストが出てきたこともあれば、茹でたジャガイモの時もあった。パスタやパイが出てきたこともあった。
 中でも私が気に入っていたのがビーフシチューだった。どうしても白米が食べたくなるのが日本人の性なのだろうが、ジャガイモのペーストとの相性も素晴らしかった。今でもあの味は忘れられない。
 ホームステイ先では昼食と夕食が提供されることになっていたが、休日に外出せずに家にとどまっていた時など、昼食を出してくれる日もあった。English Breakfastに出てくるようなベーコンやソーセージを焼いてもらった時は感動した。

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写真:ホームステイ先で日本のラーメン⁉︎

 加えて、これは提供された食事ということではないが、ホームステイ先では日本の食べ物を口にすることがあった。以前滞在していた日本人留学生が残していったものだという。即席の味噌汁がおよそ20食分と、袋入りのラーメンがほぼ手付かずのまま残されていた。
 消費しなければならないということはなかったが、いずれも賞味期限が近いか既に過ぎていたことから、私が責任を持って全ていただくことにした。滞在最終盤には鍋を借り、スーパーで購入してきた小ネギとともにラーメンを調理した。
 ヨーロッパにはそれなりの数、日本食を食べられるレストランなどはある。日本の味が恋しくなったときにはそうした店に行くのもありだが、一番手軽なのは即席の味噌汁などを持ち込むことだ。今回私が持ち込んだものはなかったので、思わぬ形で日本の味に触れることができた。

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写真:学内で購入したランチボックス

 話は昼食に移る。授業は昼過ぎに終了するのでそのまま帰宅するのも手だが、大抵の日はクラスの仲間と学内でランチをともにした。カフェテリアではなく、買ったものを持ち寄って学内の適当なスペースで食べることが多かった。
 学内の購買などではバリエーションに富んだものが提供されていた。サンドウィッチはもちろんのこと、パスタやサラダ、寿司まであった。私は主食以外のものを意識的に摂りたかったので、サラダをベースにしたランチボックスを買うことが多かった。寿司は結局一度も購入しなかったので味のほどは未知数だが、サーモンの巻き寿司や握りはよく見かけた。寿司人気はあながち誇張ではないのかもしれない。

 帰りがけにスーパーやコンビニ(日本のコンビニのイメージとは違うが)に寄って昼食を確保することもあった。コメが恋しくなった時にレンジで温めるタイプのカレーなどを食べた。ただし日本人が慣れ親しんだコメとは異なって、細長くてパサパサとしたコメだった(とは言えコメが食べたい欲求をある程度満たしてはくれた)。
 日本食が恋しくなったかと聞かれれば、全否定はしない。ただし日本で生活している時も純粋な和食だけを食べているわけではないので、私の場合そこまで深刻な問題にはならなかった。強いて言うならば、醤油やダシなど日本の調味料の味が恋しくなったことは否定できない。次に海外に長期滞在する際には、持ち物リストに調味料を入れることだろう。スーパーなどで手に入るものもあるかもしれないが、普段使いしているものを持ち込むのが無難なように思う。

 以上、アイルランド滞在中の食についてまとめた。私はどちらかと言えば食べ物に執着のない人間なので、地元のものを徹底的に食べてみるというようなことはしなかった。アイルランドの食文化について詳しくなれたわけではない。
 今回私が伝えたかったのは、洋食一般に抵抗がなければそこまで食に困ることはないだろうということ、そして日本食が恋しくなった時のために多少は準備をしていった方がいいということだ。
 さて次回以降はいよいよ、コロナ関連の話題が中心になってくる。考えてもみなかった怒涛の帰国劇が始まろうとしていた。

(※2021年8月29日、内容を一部追加しました。)

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