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【詩】或る日にみた夢


絶望と言うにはほど遠い
されど心は軋んでる

誰かがそれを悪だと言った
なんで私が、ふざけんな
静かに飲み込み蓋をした

悲しみや苦しみに さよならなんかしなくていい
神がいるならそう言えよ
どうか許してくれないか

胸を切り裂くひとふりの 愛が静かに降り注ぐ
ただその事実が一雫 私を照らしてくれるなら
きっと乗り越えていけるから
小さな声で言ってみる
理想論かもしれないが
綺麗事でもいいからさ
それが勇気になるからさ

無事に季節が巡るのは
単純でいて難しい

昔に比べて不自由に 
私は私を追い詰める
魂はどこへでもいけるのを
忘れないでいて欲しい
胸をはっと打たれたら
空を見上げてどこまでも
飛んでいってほしいのだ
愛しているという言葉さえ
ときにはひどく厄介で

好きという気持ちすら
痛みとたやすく間違える

そんなに昏い瞳でさ
君の愛を語るなよ

恋だの情だの結局は
誰かが作った言葉でしょう

自分らしい言の葉で
飾り気のない眼でいて
君は君を語れば良い
他には何もいらないから

好きでごめんは逃げ言葉
馬鹿げていると放りだす
指の先は震えてる

この指止まれと言った時
触れられないのが怖いのでしょう

どれほどあなたがおびえても
涙を閉じ込め笑っても
どうせ未来が来るのだから

「ずいぶん遠くへ来たもんだ」
気づけば春がやってくる

すべてが私を生かすから
優しさ数え息を吐く
厭わしい冬を抱いてみる
呪いみたいな木枯らしも
春風はらみ揺れている

ひなたはまぶしすぎるけど私をゆっくり引っ張るから
ずっと言えないままだった、
ひそやかな想い ささやいた
温かな濁流に そっと混ぜて目を閉じる
それを祈りと呼べたなら
きっと救える救われる

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