死の夏を越えたい/『憂い夏、錆びて』感想
俺たちは命を削って生きている。これに例外は無い。死まで一直線、どんな過程を辿ったり、生き延ばそうとしても、その最後は決まっている。
映画館からの帰り道、渋谷の街中で座り込んで街ゆく人を眺めていた。沢山の人たちが生きている。それぞれがそれぞれの職にありついたりありつかなかったりしながら、金を稼いだり稼がなかったりしながら、それぞれに生きている。
今目の前をゆく全ての人、その終わりが等しく決まっているということに、不思議な感覚をおぼえる。
「憂い夏、錆びて」は人が生きている映画