ねぇお姉さん、寅さん、死んだらしいよ
この記事は私が2021年の終わり頃に書いて下書きしていたようですね〜
『寅さん、死んだらしいよ。ほら』
お客さんの男性がそう言って昔のスクラップ記事を指差して私の方を見ている。
寅さんこと渥美清さんが亡くなったのは1996年の8月4日。
今日は2021年ももうすぐ終わろうとしているんだが。
普段なら失礼な話「面倒なパターン来たなーやばいなー」
と、回避系愛想笑いで「え〜ほんとですね〜あはは〜ごゆっくりドゾー(そそくさ)」と済ます所だけど、
『そうなんですよ〜。存在の大きさって、素晴らしいですよね。』
レスポンスしてしまった。今日はなんかそういう気分だった。
『ええ〜わし、まだ生きてるかと思っとったわ〜』
というその男性と、スクラップ記事を眺めながら
『亡くなった後もこうしていろんな人に想われるって、それだけ偉大な人と作品だったんでしょうね〜。
私たちもそんな存在になりたいですね。悔いなく生きましょうね。』
とかなんとか言っちゃって。
何話してんだって。初見「どう見てもやばいやつキターー」って思ってただろうに。
そのやばいやつと「明日も生きようね」とか誓い合ってんの、アンタもそれなりにやばいやつじゃねーか。
とは言いつつも。
気付いたらその言葉に一番背中を押されたの、私だった。
てなわけで、明日も悔いなく生きて行くべく、日記を始めます。
どうぞお付き合いください。
ちなみに
さっきの男性は爽やか笑顔で『寅さんみたいになるわ!ありがとう!』
と言って去っていった数分後に、他のお客さんに声かけて
『寅さん、死んだらしいよ。ほら。』
と、昔のスクラップ記事を指差していた。
おい。さっき言ったこと、あんただけ取り消しだかんな。
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