その後のバタアシくん

一度あることは二度ある、とはよく言ったもので、昨日、乗車したバスにバタアシくんが乗っていた。

バタアシくんは、ゴーグルではなく、金縁の瓶底メガネをかけており、Nマークのカバンを開けて、今日はこんなことやったと、バスの椅子後ろに座る女子に話しかけていた。ピンクのランドセルしょった女子は、椅子の背もたれと同じぐらいの座高で、少し日焼けしている。「へぇー」と笑顔が見られた。

ほうほう、この前はゴーグルに水泳帽子姿のバタアシくんは、いち早く、降りるバス停の名前を聞くやいなや、ピンポンを押す!という一人ゲームに勝利し、その喜びを分かち合ってくれよ、と、女子にガッツポーズ、そして、アイコンタクトしていたのでした。

ピンクのランドセルをしょった女子の靴下が左右長さ違うのだけれど、なんかかわゆらしい。

バスの椅子には、座らず、膝立ちして後ろ座席に座る女子に果敢に話しかけるバタアシくん。にこやかに答える女子。

やったねぇー気持ち通じてるな。

水泳教室で、泳ぎを鍛えて、塾でお勉強習って、女子と談笑できるバタアシくん、充実人生ですなぁ。

そうこう眺めている間に、左右の靴下違いの女子とバタアシくんは、同じバス停で降りていった。帰り道が同じ方向で、歩いて帰る時間は、よいですな。きっと、別れ際のさよならも、笑顔なんだと思う。また会えるといいねぇ。バタアシくん。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?