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理想の一人暮らしについて。

まず部屋。
日当たりのいい6~8帖の1DK。角部屋で窓があるとなおよし。植物が育てやすいから。
洗濯物は外干し派。ベランダに出るのが好きだ。下着が外から見えにくい干し方を母親から教わったから、プライバシーとかはあんまり気にしてない。真夜中でもカーテンとガラス戸を開けっ放しにする癖は、自分でもちょっとどうかと思ってるけど。だって風、気持ちいいじゃん。
近隣の生活音が聞こえると安心するので、防音はしっかりしてなくていい。暴力的な騒音はごめんだけど。
軽く挨拶を交わすくらいのお隣さんがいるといいな。

次に家具。
さらさらとした素材のラグの上に、ローテーブルと座椅子、いくつかのクッションと夏冬1枚ずつのブランケット。冬はラグをホットカーペットに替える。
寝具はできれば布団がいい。ふかふかのマットレスは魅力だけど、床面積が多いと動きやすいし、隅々まで掃除しやすいので。とは言っても、現実としては友達が来るときと布団を干すときくらいしか布団を畳まない。これに関しては自分を責めないことにしている。部屋が散らかってさえなければOK。
部屋の角に縦型の本棚。お気に入りの本たちをたくさん入れておく。お気に入りっていうのは、使わずに目につくところに置いておくだけでも落ち着く。それに、本棚のラインナップは友達を呼んだときに話の種にもなる。話が合う友達は大体、私と同じような本を今まで読んできている。うちにある本棚を目にするまで、お互い本の話なんかしたことなくても、だ。不思議。
あと、小物を収納するシェルフ。上にお気に入りの置物たちやぬいぐるみたちをちょんちょん並べる。一人暮らしの良いところは、部屋のレイアウトから生活まで全部自分の好きなようにできるところだ。法とお隣さんと倫理の許す限り、お気に入りまみれで生きていける。でも、息継ぎも忘れないように。

そして近所の施設。
コンビニとスーパーが近くにあるのは必須。友達を泊めた翌日、一緒にコンビニまでダル着のまんま朝メシを買いに行くのが好きだ。生活感のある遊びっていいよね。それがなんなくできる人間とは長続きすると思う。
それと、ちょっと家にいるのがつまんなくなったときにぱっと駆け込めるカフェが徒歩何分くらいであるといい。静かで天井が高くて、ふかふかのソファがある。チェーンだと一人でも入りやすいけど、ちょっと背伸びして個人経営のところの常連になるのも素敵。ホットミルクとケーキの組み合わせは至高。
あと、本屋か文房具屋。何を買うわけでなくても、なんか店内のにおいをかぐだけのために行ったりする。好きなんだよね、紙のにおい。ちなみに小説は単行本じゃなくてハードカバー派。装丁を隅から隅まで眺めたおしてうっとりするのが好き。最近の本屋には置いてなくてさみしい。
ささやかながら結構重視している、ブランコと桜の木がある公園。桜のほかにもちらほら季節の花が咲いたりするとなおよし。近所でお花見ができるとできないでは、心の豊かさがまるで違う。実際に利用せずとも、自然のある場所は通りかかるだけでちょっと幸せになれる。子どもが遊んでるところを見かけるのも、なんとも微笑ましいし。

どれだけ生活を充実させても、一人きりでは息が詰まってしまう。だから、定期的に遊びに来て部屋の空気を換えてくれるような存在が、一人は必ず必要。
自炊が嫌になっちゃっても、「うまい、ご馳走様」って言ってもらうだけですごく救われるし、掃除も布団を畳んだり干すのも大事な人間のためならできる。
人や関係性によりけりだけど、もし独りで卑屈になったり道を踏み外しそうになったときに気がついてもらったり叱ってもらったりもできるだろう。すごくたすかる。
その人に部屋の外へ連れ出してもらうのだっていい。逆に、行きたいところに道連れにしてもいい。
これらのことは、友達でも恋人でもいい。たった一人じゃなくて、複数の人に分散させてもいい。
とにかく、「一人暮らし」とはいえ「独り」になりきらないように気をつけることが大事。私は周囲に気を使いすぎてうまくできなかったから。

まあ、こんなところかなあ。大変なこと多かったけど、何だかんだ一人暮らし、楽しいんだよね。またできるといいなあ。
養生、します。

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