「孤独は山になく、街にある」
フィンランドの人はよく夏小屋へ行く。
夏小屋とは、小さな山小屋のような別荘のことだ。
大概ヘルシンキから離れた田舎の湖のそばに、皆夏小屋を持っており
週末になると車で出かける。
毎週末出かける人もめずらしくない。
ある人は毎年二ヶ月間、夏小屋で一人ですごすと言っていた。
たいていの夏小屋には電気がなく
水道もないとのこと。
誰とも会わず、すごす。
三木清は著書の中でこう続ける。
「孤独は山になく、街にある。
一人の人間にあるのではなく、大勢の人間の「間」にあるのである。
孤独を味わうために、西洋人なら街へ出るであろう。
ところが東洋人は自然の中に入った。」
「孤独であるとき、我々は物から滅ぼされることはない。
われわれが物において滅ぶのは孤独を知らない時である。」
孤独の美的な誘惑は、女の子だって知っている。
2008-07 -11
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