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攻撃的な人と仲良くするには?~心理学「ラベリング効果」の実践~

職場に攻撃的な人がいて移動を繰り返しているけれど、どこの部署でも持て余している人なので手に負えないと悩んでいる人はいませんか?

この記事では、そんな人とほどよい距離感で良い関係を保てる「ラベリング効果」について媛の経験も交えて詳しく解説します。

ラベリング効果とは?

ラベリング効果とは自分が望むラベルを相手に貼ることで暗示を与えると、相手がそのラベルに沿った行動を取るようになる心理効果のことです。

ラベリング効果が起こる理由は次の2つです。

  • ラベリングされることによって自分の態度や発言、行動に一貫性を持たせたいと感じる心理効果、一貫性の原理が働くため

  • 承認欲求が刺激されるため

例えば良い所を見つけて褒めるなど、ポジティブなラベルを相手に貼ることで人間関係が良くなるでしょう。

ラベリング効果を使って攻撃的な人と仲良くなる方法

後輩が先輩に対し会話でラベリングする様子

ラベリング効果を使って攻撃的な人と仲良くなる手順を2STEPでご紹介します。

【STEP1】相手にラベルを貼る

まずは攻撃的な人の良い所を見つけて本人にラベルを貼りましょう。

攻撃的な人の良い所を見つけるのは難しいかもしれませんが、「机をいつも整頓している」「仕事の納期をきちんと守っている」など一般的なことで構わないので、感心しながら褒めて伝えるのをおすすめします。

【STEP2】ウィンザー効果との合わせ技でラベルを強化する

攻撃的な人に貼ったラベルに信ぴょう性を持たせるため、その良い所を噂好きな人に伝えましょう。

いずれは第三者から再び本人の耳に届くため、攻撃的な人に貼ったラベルがその信ぴょう性で強化されるだけではなく、周囲の人からも貼ったラベルのように見られるため本人が少しずつそのラベルに合った振る舞いをするようになります。

ウィンザー効果についてもう少し詳しく知りたい方は、次の記事もごらんください。
嫌いな人を好きになる方法とは?~心理学「ウィンザー効果」の実践~|紫媛(さきひめ)|note

媛がラベリング効果を使って攻撃的な人と仲良くした事例

媛が派遣で勤めていたエネルギー会社に攻撃的な人がおり、どこの職場でも人間関係を壊してしまうという評判が立っていました。

攻撃的な人を仮にSさんとしましょう。

Sさんは媛のチームで定年を迎えることとなったのですが、最初にSさんと同行をした時に媛はお客様にお菓子をいただいたことを、チームのみんなにこんなふうに伝えました。

「Sさんと同行するとお客様にお菓子もらえますよ!きっとSさん福の神なんですよ」

Sさんは冗談ばかりと笑っていましたが、また同行した時に電車が遅れ、遅刻しそうになっても間に合ったことをさらに媛はチーム外の人にこんな風に言いました。

「Sさんと同行したら電車遅れたのに間に合ったんです。みんなSさんと同行すれば運が良くなるのかも」

最初の「福の神」のラベリング、次の「運が良くなる」のラベリングでSさんの周囲にはそのように彼を見る人が集まってきたため、その後本人がラベルを意識し始め攻撃がおさまることとなったのです。

それから3年ほど経ち、媛が別の部署に異動した後用事があってSさんにお電話をした所、最初からケンカ腰で怒鳴られ、ラベリングの効果が切れてしまったのを実感することとなります。

しかし媛と同じ部署にいた間はSさんの「攻撃的な人」という性格は姿をくらましていたのですから、十分成功した事例と言えるのではないでしょうか。

まとめ

攻撃的な人と仲良くするのは難しいですが、ラベリング効果を使うことで攻撃を一時的にでも回避することができます。

ぜひ参考にして、攻撃的な人とも良好な関係を築いてみてください。

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