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リモートワークビギナーのためのSlack基本動作ガイド

リモートワークが盛り上がっていますが、リモート上級者のtipsは既にたくさん良記事が書かれていますね。このへんとか。

非常に学びがありました。

ですが読みながら、これまでリモートをあまりやってこなかった企業って、正直この段階までぜんぜん行っていない場合も多いんじゃないかな?もっと手前のマインドのところでつまづいているんじゃないかな?と自分の周りの雰囲気や対応を見て思いました。

そもそもメンバーがインターネットツールやチャット文化に馴染んでいたら、もうそこではとっくにリモートワークが当たり前に導入されているはずです。そうではないから、これまでできていなかったのです。

そこで、「Slackはひとまず導入しているけど、リモートっていう以前にそもそもインターネットとかテクノロジーとかちょっと使いこなせてないかも」なビジネスサイドメンバーや管理者のみなさま向けに、リモート導入ビギナーに大切な心得をまとめてみました。ちなみに、この内容は実際に社内のEsaに投稿したものを改変したものです。

おそらく既にやっている人たちにとってはえ?そこからなの?な内容ですが、何事も一歩から。そこから始めていきましょう。

まずは、なぜリモートをするのか?

リモートリモートと世の中が盛り上がっていますが、なぜやるかについてあまり語られていない気がします。今のタイミングの場合、感染症リスク対策ということで半ば強制的に導入に踏み切ることもあるかもしれません。きっかけになるのは良いことなのですが、流行ってるからじゃあうちも、と時流に乗って単に導入するだけではあまりうまくいかないのではないかなと思います。

どんな制度にも「なぜ」の魂の部分がなければそれは使われずに形骸化していくでしょう。せっかくなら今後「リモートが当たり前」になると何が可能なのか、意識しておいても損はありません。

リモートワークをするのは、成果をあげるため。

「働きやすさ」そのものももちろん大切なのですが、なぜ働きやすくしなけばならないかというと、それは成果を上げるためです。働きやすくても日頃より成果が下がっては意味がなく、逆に言えば、そこさえきちんとできていればどんどん働きやすくなれば嬉しいですね。

成果を出すために、より働きやすく。そのためのリモートだと思います。

リモートワークで実現すること

①リスク回避:緊急時に業務を止めない、クオリティを下げない体制
②人材確保:これまでの形態では働けなかった人材が働けるようになる
③業務効率化:移動や場所の時間的・物理的制約なく仕事がすすめられる

①リスク回避:緊急時に業務を止めない、クオリティを下げない体制

今回のように公共交通機関での出勤そのものがリスクになる場合は、そのような健康リスクをなるべく回避しながら、パフォーマンスを落とさずに仕事ができる体制が重要です。

出社して仕事することしかできないと、いざというときに全ての業務が止まってしまいます。そのいざという時に慌ててイレギュラーな対応をするよりは、日頃からそういった状況に慣れておくべきです。

今年はなんといってもオリンピックが予定されていますから、その期間の東京は公共交通機関も大混雑する可能性があります。そういうときに果たして必ずオフィスに行く必要が本当にあるのか?それが成果につながるのか?は考えたほうがよいのではないでしょうか。

②人材確保:これまでの形態では働けなかった人材が働けるようになる

始まりは緊急時のためのもの、でも十分ですが、それだけではもったいない。常にオフィスに出社できる人ばかりであれば考える必要がないのですが、世の中には育児や介護などプライベートの事情、健康上の理由など、「毎日同じ時間に同じ場所に行く」ことそのものが難しい人がたくさんいます。そのような人でも問題なく働ける環境は、採用上も有利に働きますし、メンバーの定着にも効果があります。

③業務効率化:無駄の排除、移動や場所の時間的・物理的制約がなくなる

オフィスだと時間がまとまってあり人もたくさんいるので、とりあえず集まったら解決する気がしてどうしても会議が増えます。もうこれは絶対に増えます。ちょっとした雑務で気がついたら時間が過ぎていたりします。でもリモートだとコミュニケーションは基本オンラインなので、直接会話できる時間はとても貴重です。その限られたチャンスできちんと目的を達成するよう準備しないと成り立ちません。結果的に、削ぎ落とされて効率化できる部分があるのではないでしょうか。
また、リモートが何か特別な事情がなくても普通に選択できる一つの働き方になれば、移動・場所に制約が少なくなり、仕事だけでなく人生の時間が有効に使えて、とても効率的です。

リモートワークの課題

①コミュニケーションの問題
②セキュリティの問題

なんだかんだで考えなければいけないのは大きくこの2つだけかもしれません。セキュリティについては各社の専門家の注意事項をきちんと守っていただくことが一番かと思いますので、ここではコミュニケーションについて。

そもそも、「インターネットチャット作法」が全ての人に通用すると思ってはいけません。あれは2chを見て育ったとか、twitterをもう10年やっているとか、なぜかHTMLが書けるアラサーとか、そういう人たちの常識です。驚くべきことに、普通の人はそんなにインターネットに書き込んだりしないんですよね……。

Slackアイコンを設定しよう

え?最初それ?と思われるかもしれませんが、Slackアイコンはオンラインでのあなたの顔です!インターネット企業ではない場合、デフォルトのシルエットのまま使ってる方もかなり多そうですが、なんでもいいのでなるべく自分のアイコン設定したほうがいいと思います。

なぜなら、「誰だかパッと見でわからない」、というのはコミュニケーションコストが高いから。

また、デフォルトままだと姿の見えない人と話している気がするので、コミュニケーションが固くなりがち。インターネット育ちにとってはデフォルトアイコンなんて反射的にスパムアカウントに見えて警戒してしまいます。

些細なことですが、オンラインにもいつもと同じ人間がいるんだ、と思える空間を作ることがけっこう大事です。

今何しているかをこまめに発信する

もうこれはみんな言ってることなのですが、大事なことなので私も言います。オフィスにいる感覚だと、開始と終了の連絡だけすればいいような気がするかもしれませんが、細かいことでも「今これをやってます」、とか「ちょっと離席します」、とか「次はこれやります」、とかこまめに発信するといい。義務としてではなく、息をするように自然にできるとなおよしです。

これをすると管理者側も不安にならないというのはもちろんですが、何よりリモートでは メンバー側も「ちゃんと仕事しているって思ってもらえてるのかな……サボってるように見られないかな……。」というのがめっちゃ不安なんです。

自宅にいると家族のことだったりで何かと急に手が離せないタイミングができてしまうこともありますが、15分以上反応できない時間ができてしまいそうな時は宣言して勤怠上休憩をつけておけばOK、とかルールを設けておくと、無駄にお互い疑心暗鬼にならずにすみます。

そもそもオフィスにいる時だって、ずっと8時間座って集中しているわけではないですよね。適度な休憩やリフレッシュは当たり前のものとして織り込んでおく。その代わり、業務時間中は何かあればすぐにSlackに反応できるようにしておきましょう。スタンプ一つでも一言だけでも、こまめな連絡&リアクション、がチャットコミュニケーションの基本です。

Slackのなんでも発言していい場所を決めておく

そうは言ってもどこで言っていいか決まっていないと人間は発言できないので、業務チャンネルでひとつ、なんでもその時の進行状況を喋れる場所を事前に決めておくといいです。どうしても業務部屋だと難しければ #times -など個人の専用部屋でもよいかもしれませんが、できればオープンで、一緒に業務する人が見ている場の方が適しています。

フローのチャンネルなので、そこではちょっとした雑談もぜんぜんOK、とできるとなおよしです。むしろ雑談が発生するくらいがちょうどよい。しーんとした部屋では必要な発言であってもしゃべりづらいのと一緒ですね。

あんまり流れると文字追えないよ……という人は全部追いかけようとせずに、通知で見るようにしたりSlack右上の@から自分宛てメンションのみたまに確認してみてください。

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右上のここ。実はこの機能を知らない人が結構いるのに衝撃……。

通知は受け取る側でカスタマイズ

通知がうるさくなることを気にして発言を遠慮する人もいるかもしれませんが、基本的にリモートも考慮したSlackコミュニケーションを中心に勤務にする場合、通知は** 受け取る側で調整** を原則にするほうがスムーズです。

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全体の設定はここ(command + , のショートカットで開くか、左上のワークスペース名をクリックしてPreferencesより)

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チャンネルごとの設定はここから

細かく通知設定を使い分けるのはちょっとめんどくさいですが、一回設定してしまえばそのあと快適です。

「オフィスはリモート環境のうちのひとつ」くらいになるといいね

とはいえ、もちろんみんながみんな在宅リモートやらなくてはいけないわけではありません。 今回の感染症リスクも時差出勤で十分対応できるな、と思う方もいるでしょうし、オフィスに来ないとできない業務がある方はそもそもリモートができないかもしれません。オフィスの方が集中できるので出社できたほうがよい、という人もいます。
多くの人がリモートワークになると逆にオフィスに出社するほうが少数派になって、やりづらく感じることもあります。本当に普及させるなら、「オフィスもリモート環境のひとつ」くらいにみなしてリモートがなかった頃とは違う配慮・工夫をしていく必要はあるでしょう。

それでも、できるところから、必要な時にきちんと使える仕組みとしてリモート「も」選べるようにしておくと可能性が増えるのではないかなと思っています。

リモートワークを進めることそのものよりも、各自が自分で考えた上でベストな選択ができることが大切で、そのために一番大事なのは結局、お互いへの「信頼」。目の前にいなくても役割をきちんと果たすことと、信じて任せることは両輪なので、まずは相手を信じて、少しだけ丁寧なコミュニケーションをする。オンラインコミュニケーションで信頼を作り維持するにはちょっとだけスキルがいるので、そこは少しだけ鍛える必要がありますが、この記事がちょっとだけそのお役に立てば嬉しいです。

うまく運用できれば効率もUPして、メンバーも働きやすくて最高ですね。
リモートワークがもっと「当たり前」になっていくといいなと思います。

たのしいものを作ります