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寝かしつけ3秒。オランダ式育児が楽な理由

こんにちは。アムステルダムで子育てをしている三浦です。

今回はもうすぐ一歳三ヶ月になる娘の育児について話してみたいと思います。娘はとりあえず、ちゅっぱ吸い太郎と呼ばせて下さい。

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(*ちゅっぱです。最近やっと歩きました。)

ちゅっぱはオランダで生まれ、今のところオランダで育っている。私も初めての妊娠・出産であるため、そのままオランダスタイルの妊婦生活・出産・子育てをしてきた。ただでさえ覚えることが多いのに、日本の育児書まで読んでいる余裕はない。そんなわけで我が家は無料で貰えるオランダ版母子手帳のような本と、周りの家族のアドバイスを参考に、紆余曲折ありながら一年ちょっと育児をやってきた。

そして今、ようやく言える。

「育児かなり楽になった。」と。

それが嬉しくて仕方ないから、ここで書かせてほしい。

寝かしつけは3秒

まず現在のちゅっぱの一日のスケジュールを書く。

7:30     起きる

8:00    朝ごはん

9:30     おやつ

10:00-11:30 昼寝(1.5時間)

12:00    昼ごはん

14:30-16:00 昼寝(1.5時間)*2時間まで可

16:30   おやつ

18:00   夜ごはん

19:00   お風呂    

19:30  寝る

ご飯や昼寝のスケジュールは日によって多少ずれることはあるが、大体こんな感じだ。お昼寝の時だろうが夜の就寝時だろうが、寝かしつけは至ってシンプル。

①ちゅっぱを寝袋に入れ、おしゃぶりを咥えさせる。

②ちゅっぱをベッドに置く。

以上。

寝袋に入れた状態の彼女を部屋に連れて行ってからベッドに置くまでの時間はおよそ3秒。まだ目がぱっちりしてキョロキョロしているちゅっぱを放置して、おやすみラブユーと言ってその場を離れる。これが我が家の寝かしつけ。いや、まったく寝かしつけていない。だって娘まだ余裕で起きてるし。でもこれこそがオランダスタイルだ。寝るのは赤ちゃんの仕事であり、親はその手助けをほんのちょっとするだけなのだ。おかげで夜は12時間、日中3時間、一日合計15時間も寝てくれる子供になった。ほっといたら、それ以上寝る。実際オランダ人の赤ちゃんは、世界で一番よく寝るという調査結果もあるのだ。

でもどうやってこれだけ簡単に、しかも長時間寝てくれる子供になったのか。必勝法になるかは分からないが、今回は私たちが通ってきた茨の道を勝手ながら紹介したい。これから子供が産まれる予定の人、現在進行形で子育て中の人の参考になればと。

生まれた時から部屋は別々

まずオランダは生まれたばかりの赤ん坊でも一人の人間として考える意識が強い。出生届を出した後に送られてくる書類も生後数日のちゅっぱ宛だし、母子手帳にも娘の名前しか書くところがない。小さいうちは子供は親とセットという感覚がまるでないのだ。

そんなわけでまず生後0日からベッドは別々で、添い寝は絶対NGだと言われる。理由は大きく三つあり、①うっかり潰して赤ちゃんが亡くなる可能性があるのと②大人用のマットレスは赤ちゃんには柔らかすぎるのと(関節や背骨がまだ安定していない為赤ちゃんには硬いマットレスが必須)③赤ちゃんのindependence(独立心)を育てるためだと言われている。また、添い寝で赤ちゃんと親の両方の安眠が妨げられてしまうことも問題にされている。赤ちゃんが隣で少しでも「ふみゃぁ」と言えば育児モードの脳は瞬時に起きてしまうし、赤ちゃんにしたって親の「グゥーグゥー」で起きることだってある。となると、自然に寝る場所は別が好まれるのだ。

我が家は最初の半年はベビーベッドではなく、簡単に移動できるベッドサイドクリブを使っていた。2-3時間起きにミルクが必要な生後一ヶ月は、それをリビングのソファーに横付けして私か夫のどちらかがソファーに寝て毎夜交代でお世話をするというのをやっていた。戦力温存のために、どちらか一人は寝室でゆっくり寝ていた。これ地味に大事だと思う。一ヶ月が過ぎたあたりから、ちゅっぱが夜4-5時間ストレートに寝てくれるようになったので、彼女だけリビングに残して私たち夫婦は寝室で寝るようになった。(リビングだったのは、単純にこの時点で子供部屋を用意していなかっただけ)少しでも泣いたら育児センサーが反応して、10m先のリビングまですぐに駆けつけるので問題はない。別々に寝ることは、赤ちゃんに「夜は一人で寝るもの」というのを覚えさせるための第一ステップだ。

日々のルーティンをしっかり

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オランダの母子手帳(写真上↑)には【赤ちゃんがしっかり寝るためのルール】がいくつか紹介されているが、その中でまず最初に書かれているのが“安定した日々のルーティン”だ。そこにはこう書かれている。

「赤ちゃんはルーティン(日課)が大好きです。一日のスケジュールや次に何が起こるかが分かっているほど泣きにくいです。毎日規則正しいスケジュールで生活していると安心します。寝て起きた後は、ミルクを飲んで、抱きしめられて、お話しする、のようなことです。お腹いっぱいになった後は眠そうになるかもしれませんが、ルーティンに沿わない限りそこで寝かせない方がいいです。無闇にベッドに置かないようにしましょう。」

なるほどルーティンだな!と思い、先輩子育て夫婦のアドバイスをもとに、まずちゅっぱが朝起きたら「濡れタオルで娘の全身を拭き、パジャマを着替えさせる。」ということを生後1日目から始めた。(*オランダでは基本出産当日に家に帰される。そもそも家で産んだりする。)昼と夜の感覚がない生まれたばかりの赤ちゃんに、まず昼夜の感覚を身に付かせるためのルーティンだ。夜しっかり眠るようになったら、やめていいと思う。

しかし、だ。

正直まともにやっていたルーティンというのはそれくらいで、生まれて最初の数ヶ月はスケジュールを作る余裕なんて一切なかった。

上記でしっかりNGだと説明されているにも関わらず、お腹いっぱいになって寝落ちしたちゅっぱを「しめた!」とベッドに置いて寝るだけ寝かせていたし、夜寝るタイミングも朝起きるタイミングも完全ちゅっぱ任せだった。私も夫も、とにかく毎日疲れが溜まっていたし、目先の楽さに飛びついていたのも仕方ないと思える。ただそれでも、今思えば最初から頑張ってスケジュールを作って育児をしていたら結果的にはかなり楽だったと思う。当時は気づかなかったが、このルーティンがほぼなかったはずの最初の数ヶ月で、何を隠そう「だめなルーティン」が着実に出来上がってしまっていたのだ。なにそれ、育児怖い。

おっぱいの呪い

だめなルーティンの話は一旦脇に置き、ちゅっぱが夜9-10時間寝てくれるようになり余裕が出始めた5か月くらいのタイミングでようやく我が家は意識してスケジュール管理を始めた。スケジュール作りには遅いが、致し方ない。子育ての日々は矢のように過ぎるのだ。

オランダは他の国と比べても赤ちゃんの睡眠を大事にする国で、基本的には「赤ちゃんは19時就寝」が昔からのスタイルだ。19時に寝かせなさいとアドバイスする小児科医は今でも割と多い。ちゅっぱはそれまで何となく21時くらいに寝ていたが、それじゃあいかんと5ヶ月にして19時就寝を目指し始めた。

しかし寝てくれない。

部屋を暗くする・絵本を読む、などしたが全然寝てくれない。疲れた。寝て欲しい。なんでお目目ぱっちりなんだ。どうした。仕方ない、おっぱいだ。おっぱいをあげたら寝るのを知ってるぞ。

これが罠だった。まじで。

結果的に19時に寝るようになったが、おっぱいなしでは寝ないという最大の欠点が出来上がってしまったのだ。これが今世紀最大の「だめなルーティン」。パチパチパチ私の負担めっちゃ大きいわ。おっぱいトラップか。どう考えても自分のせいだけど。生まれた時から混合のくせに、寝る前は哺乳瓶を拒否しておっぱいを欲する娘。7ヶ月くらいのタイミングでようやく気付く。これは、腹が減ってるんではなく、安心したいだけなんじゃないか。

脱おっぱい作戦!

だめなルーティンを娘に忘れさせる戦いは、血の滲む努力だった。絶対におっぱいを出さない私 V.S. 絶対におっぱいを吸いたいちゅっぱ。バチバチと火花が飛び散り、おっぱいの代わりに差し出した二の腕は、30分ほど吸われ続けて内出血のオンパレードになっていた。超痛え。あんまり酷くてノースリーブで外を歩けなかったほどだ。

そして数日間の戦いの後、ついに寝る時におっぱいを欲することはなくなった。何ならついでに卒乳もした。8ヶ月の話だ。卒乳自体は拍子抜けするほど楽にいった。今までの執着は何だったんだ、と言うくらい、おっぱいを見ても無関心どころか「何やこれ?」という顔をする様になったちゅっぱ。いや、あんたそれずーっと吸とったんやんけ。ビビるわ。

まぁでも実際、母乳は非常に消化が良い為すぐお腹が空くし、そう言う意味では腹持ちの良い粉ミルクの方が夜はたっぷり寝てくれるらしい。(そのせいもあってか、オランダでは生後3ヶ月くらいで卒乳するのは割と普通らしい。卒乳早いな。)

おっぱいはいらなくなったが、子守唄を歌ったりしつつ腕の中で30分ほどあやすも寝てくれない。ああ、どうしたら良いんだ。結局おっぱいが哺乳瓶に変わっただけで、寝る直前にミルクを飲ませて、そのまま寝落ちした娘をベッドに置くというダメなルーティーン(改訂版)が変えられない。結局これじゃダメなんだ。目先は楽だが、結局寝てもなぜか6時間くらいで一度起きてしまうし、根本的に解決しなければ...!

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初心に戻る

今一度、オランダ母子手帳に載っている「赤ちゃんがしっかり寝るためのルール」を参照してみよう。初心に戻るのだ。

日々のルーティンの大事さの他に、以下のような重大なことが書かれている。

「赤ちゃんはまだ起きた状態でベッドに置きましょう。自分で眠りに落ちることができる赤ちゃんはぐっすり寝ることができ、目覚めもスッキリです。逆に眠るのに助けが必要な赤ちゃんは、少しの刺激で起きやすくなります。ベッドで一人になってから5-20分ほどは泣いたりぐずったりするかもしれませんが、その後は自然に寝てくれます。」

もうこれが答えだ。最初から言われていたのに、なぜできなかったのか。多分、信じられなかったからだ。きちんと試さないままズルズル一年近く来てしまった。でもおそらく今回の記事は、結局これが言いたかっただけにすぎない。検診に行ったり、電話口で相談した人たち(先生やアドバイザー)はみんな口を揃えて同じこと言っていた。結局のところ、赤ちゃんの意識がなくなった時(ウトウトしている時)に親が側にいると、起きた時に親がいないことで泣き出すのだ。逆に意識がなくなった時に既に一人だと、起きた時もパニックにならずそのまま一人で眠りに戻るという話らしい。いや、目から鱗ですわ。

スリープトレーニングのやり方

巷のスリープトレーニングには色々やり方があると思うが、とにかく共通しているのは赤ちゃんが自分で眠りに落ちるようにさせることだ。シンプルだが、これがもう本当に重要。そして親はその手助けに全力をかける。

以下、我が家が実践している方法を参考に書く。

1. 毎日同じルーティンの後、同じ時間に寝かせる

うちは夜寝る前のルーティンをお風呂に入れるところから始める。お風呂に15分くらい入れたあと、速やかにパジャマに着替えさせ、寝袋に入れて(後述*)絵本を5分くらい読んで、暗くしたベビー部屋に行きベッドに娘を置く。

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ここでのコツは、寝る前のルーティンには時間をかけすぎないようにすること。お風呂を出た後ちゅっぱは元気一杯はしゃぎ回っているが、有無を言わせず寝袋に入れて、睡眠コースまっしぐらだ。

結局のところ、どんなに元気いっぱいでもいつもの時間にベッドにいれたらスースー寝るからびっくりする。

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ちなみに夜寝る時間は30分以上前後にずらさないことが大事らしい。我が家では±20分の誤差はOKにしているが、できるだけ毎日のスケジュールを崩さないことを大事にしている。昼寝の場合も同じで、時間になったら遊んでる子供を寝袋に入れて、暗くしたベビー部屋のベッドに寝かせるだけだ。

2. 泣いてても大丈夫、すぐ行かない

お目目ぱっちりでベッドに置いてドアを閉めた後、最初の頃はしばらくアーアー言ったり泣いたりするかもしれない。でも15-20分ほどはそのまま放置する。子供の寝る力を信じて、我慢する。最初の方は、心折れそうになるが、長い目で見るとそれが子供のためだと考えると頑張れる。ただベッドに置く前に、おむつが濡れてないこと、ちゃんと暖かく/涼しくしているかは必ず確認する。20分待っても泣き止まなかったら、一度部屋の中に入り、決して抱き起こすことはせず、頭を撫でてまた部屋を出る。これを繰り返すと、赤ちゃんは「あ、泣いても抱っこしてくれないんだ。寝なきゃいけないんだ。」と学習するらしい。最初は一晩中泣いたりするが、我慢の見せ所だ。大体数日くらいで慣れて一人で寝れるようになることが多い。

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ちなみに一人で寝れるようになっても、何らかの理由で夜中に急に泣き出すことはある。怖い夢を見て起きた程度なら大体5分以内に泣き止んで勝手にまた寝るが、どうしても泣き止まない時もある。そういう時は、様子を見に行くべきだと思う。実はウンチをしていたなんてよくあるからだ。発見が遅くなってウンチがシーツについてしまった日には超絶後悔するので、なんか鳴き方が変だな〜と勘が働いたら様子を見に行くのが良い。しかしなぜ寝ながらウンチをする。

*スリープトレーニングを開始する時期は早くても6ヶ月くらい。ただその前から徐々に別の部屋に寝かせたり、寝る前のルーティンを作ったりという慣らしはしておくと良い、ということを以前小児科医に言われたので参考までに。

これで熟睡!夜泣きの徹底予防

夜泣きは避けられないが、自分で眠りにスッと戻ってくれるためのお助けアイテムを紹介する。これでもう、親は起こされない...!

1. 寝袋のありがたみ

おなじみ、オランダ母子手帳「赤ちゃんがしっかり寝るためのルール」の中にこういう記述がある。「赤ちゃんは手や脚が自由に動かせない方がよく眠る傾向にあります。ブランケットを肩まで上げ、端はしっかりマットに入れ込み、赤ちゃんの身動きを出来るだけ制限しましょう。特別な医療的事情がない限り、スワドルを使うのもオススメです。」

スワドルとはおくるみのことで、日本でもスワドルアップなどのおくるみが有名だ。おくるみは、本当に、よく寝てくれる。神様だ。なんでもお腹の中の狭さを思い出して安心できるかららしい。しかしおくるみの使用はあくまで最初の数ヶ月の話であり、寝返りが打てるようになれば危険なので使用できない。我が家も5ヶ月過ぎて、泣く泣くおくるみを卒業した。

で、代わりに医者にお勧めされたのが寝袋(baby sleepbag)だ。

これぞ新たな救世主。

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(*袖付き/なし、夏用冬用などがある)

とにかくこのベビー寝袋は優秀。足の動きは制限されるし、これがあれば掛け布団もいらないし(未だに持ってない)どれだけ動いてもはだけることはない。入れるだけで睡眠モードに入る気すらする。持ち運びもかけ布団より簡単だし、ちゅっぱの保育園でも昼寝には寝袋を使っている。

ちなみに各メーカーは寝袋の厚みをTOGという単位で測っており、購入の際はそれを基準に決めるといいと思う。参考までにうちは冬用は3.5TOG、夏用は0.5TOGを使っている。

2. 安心アイテムを探せ

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子供が安心できるアイテム、これはお気に入りのぬいぐるみやいつも掴んでる布などのことだ。欧米では “Cuddle cloth”というアイテムがあり(赤ちゃん専用のコンフォートアイテム)、プレゼントにも人気だ。しかし赤ちゃんによってお気に入りはそれぞれだし、そもそもそんなものなんてない赤ちゃんもいる。良いブランドの可愛いcuddle clothを買ったのに、全然見向きもされないなんてザラだ。お気に入りがあったらラッキーくらいに思っておこう。まじで。

ちゅっぱにはお気に入りがなかった。一歳を過ぎてもなかった。生まれる前から用意していたぬいぐるみや途中で買ったアレやコレも、全部きれいに無視された。お気に入りの布を掴んだら寝るスイッチが入る友達の子供がそれはもう羨ましかった。

ちなみにこの“お気に入りの何か“を作るためには、“その何か“を抱っこやおっぱいをあげている時に間に挟むといいというアドバイスも実際ある。抱っこ/おっぱいの安心=このアイテムという方程式を作るのだ。私は自分でやっていなかったので有効かはコメントできないが、試してみるのは絶対アリだと思う。何もしなかったら、お気に入りが本当に何も生まれなかったからだ。

まぁそんなわけで半分諦めていたわけだが、ある日、一歳を過ぎたタイミングで私たちはついにヤツと出会ったのだ。

君はそこにいたのか。おしゃぶりよ。

おしゃぶり。おっぱいから哺乳瓶にシフトしても、どうしてもチュパチュパ吸うことが必要だった我が子に必要なものは、布でもぬいぐるみでもなく、おしゃぶりだった。さすが、ちゅっぱ吸い太郎。ていうかもっと早く気づけよ私。

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(大人気BIBSのおしゃぶり。色がかわいい。)

実を言うと、一ヶ月の頃におしゃぶりは一度試していた。でもその頃のちゅっぱはおしゃぶりに興味ゼロで、数分で飽きて吐き出していた。そりゃそうだ、振り向けばリアルおっぱいがあるんだから。結果的にBIBSのおしゃぶりはその辺で一年近くホコリをかぶっていたのだ。

しかし一歳を過ぎたタイミングで、やはり寝る直前にミルクを飲ませて寝落ちさせてベッドに置くのはダメだと思い、我が家に【寝る直前のミルク禁止令】をドーン!と出した。そこで思い出したのがおしゃぶりだ。寝る直前にあげてたミルクを、代わりに夕飯後/お風呂に入れる前にあげ、体ぽかぽかの絵本タイムにおしゃぶりを咥えさせてみた。ドキドキドキ。完全にダメ元だったが、奇跡が起きた。ちゅっぱがおしゃぶりに超かじりついたのだ。そしてそのまま彼女をベッドに置いてドアを閉めて数分...なんとちゅっぱは、音もなく眠りについていた。

ああ、

おしゃぶり。尊い。

ちなみにおしゃぶりは、おしゃぶりストラップで寝袋に固定しとくのをお勧めする。そうすると夜中赤ちゃんがおしゃぶりを無くしても、真っ暗の中で手探りで自分で探せてるのだ。便利!

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さようなら、抱っこ紐

おしゃぶりの助けにより一人で眠りにつくことをマスターしたちゅっぱ。おかげで

①夜中に死ぬほど泣くことはなくなり

②夜は12時間、昼寝は朝/昼1.5時間ずつ寝てくれるようになった

スケジュールに沿うために昼寝は出来るだけ1.5時間で起こすようにしているが、割と2時間寝かすケースも少なくない。勝手に寝て、しかもずーーっと寝てくれる。ありがたいったらない。少し前まで昼寝させるために、ミルクをあげたり、抱っこ紐で30分ほど揺らしていたのが嘘みたいだ。結果、おしゃぶりの代わりに今は抱っこ紐がホコリを被っている。すまん。

添い寝も幸せ

ここまで書いといて何だが、別にこの方法を万人がやるべきとは思っていない。以前スリープトレーニングに関して質問した小児科医も「そもそも欧米の文化だし、やらなくてもいい。オランダでもやってない人もいる。」と言っていたし、添い寝が好きなんだ!添い寝幸せなんだ!と言われたら、「それ、超分かる。」と同意してしまう。だって添い寝は幸せだ。我が子のやわらかい呼吸を側で感じながら寝る...そして起きた時に我が子が隣にいるなんてとんでもなく幸せだ。胸がキュルルンとなる。その背景には住宅事情もあるだろうが、それでも添い寝はアジア圏の素敵な文化だと思う。一緒に寝てくれる時期なんて、長い人生で見たらあっという間だし。

それでも私は、育児中に自分の時間がたっぷり持てるのが嬉しい。だからこのオランダ式の方法を、自分の時間が欲しい人にお勧めしたいと思っている。というのも数日前インスタのとある育児漫画で『子供の昼寝はいつ起きるか分からない時限爆弾...自由じゃないし、全然気が休まらない。』という内容のものを読んで、ショックを受けたのだ。時限爆弾って何だそれ、そんなんコーヒーゆっくり淹れて息抜きすることもできないじゃん!と。私は添い寝を捨ててでも、コーヒーと仕事の時間を手に入れたい。添い寝は実家の布団でやるから良いねん。

実際今のスケジュール通りの育児を始めて一ヶ月以上経つが、夜中にちゅっぱが泣いて大変だったことは一度もなく、昼寝もほぼ予定通りきっちり寝てくれる。

でもこれはうちの子が特別だからではなく、どの子供にも絶対出来ることだ。

一日をきっちりスケジュール通りにやるなんて、面倒だしできないという意見もあると思う。でもやってみると別に大変でもないし、毎日同じことの繰り返しなのでセミオートチックにできる。寝る時間だけじゃなく、おやつの時間も決まっているので、むやみやたらに「おやつ食べたい!(アーアー!)」と言われることもない。娘が泣くことなんて、今や遊んでいたおもちゃを取り上げられた時か転んで頭ぶつけた時くらいだ。ちなみにこれがもう少し小さい月齢の赤ちゃんだと、粉ミルクの無駄遣い防止に繋がる。(どの時間にどれくらい飲むか分かっているので、作りすぎや予測ミスがない。うちは超あった....。)

まとめ

自分でも引くほど長々と書いてしまった。もしここまで読んでくれた人がいたら、ハグしたい。ありがとう、ありがとう。興味があったら、この方法を是非やってみてほしい。欧米のように家が広くなくても、なんとか子供部屋を作ってやってみて欲しい。なんなら子供部屋なくても、川の字の布団の上でいいからとにかく一人で寝れるようにトレーニングしてみてほしい。

最後に、どうでも良い話ひとつ。

私は小学校低学年まで一人で寝ることができなかった。生まれた時から川の字で父と母に挟まれて布団寝ていたのが、小学校に入っていきなり一人部屋のベッドを用意されてパニックになった。とてもじゃないけど、怖くて一人じゃ眠れなかったのだ。そんな私のために、父は毎晩私のベッドで一緒に寝てくれた。ついでに頼んでもない怪談話までしてくれた。本当にやめてほしい。(おかげで今も私は足を出して寝れない)話が逸れたが、父だって一晩中娘のそばで寝てるわけにはいかない。途中から父は自分のパジャマにバスタオルを詰めた“変わり身の術“を使い、私が寝た後せっせと母の待つ自室に戻っていた。今考えたらかなり可愛いが、当時の私は夜中に起きて父がバスタオルの偽物に変わっているのが本当にショックだった。私はその度にバスタオル父を掴んで、両親の寝室へ殴り込んだのだ。薄水色の父だった。

一緒に寝ることに依存すると親はもちろん子供も大変になるかもしれない。

(おわり)

*次は「適当過ぎて最高?オランダの保育園」











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