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本業ビジネスのひとが、Tech、Designリテラシーをつけること。それを独学するプロセスについて

在宅ワークが始まってから、オンライン学習でUI/UX、データビジュアライズをテーマに独学しようと試みています。そのプロセスと、自分のなかで「学習」を上手く習慣化できたことについて、何回かに分けて紹介します。

私の場合、緊急事態宣言が出てからおよそ2ヶ月間、在宅期間に切り替えていて、平日・休日どちらも時間の使い方を再設計できる環境になりました。これを機に今まで気になってたことをインプットしてみよう、とオンラインコンテンツでいくつかのテーマを設定して独学してみることに。そのときに選んだのが、本業直結ではなく、ちょっと周辺に踏み込んだTechnology、Design領域に関わるもの。

まずはじめは、やろうと思ったきっかけや背景、具体的なテーマ・ゴール設定をするまでの部分を話したいと思います。特に同じくIT界隈の方や、プロダクトの事業企画・PPMの立場の方の参考になるとうれしいです。

きっかけ 

普段私は自分の「本業」は、現時点ではビジネス・事業だと設定しています。もともと営業という立場から始まって、その後、複数ソリューションを組み合わせるプランナー → 特定プロダクトの事業企画という立場に変わりつつも、マーケティングソリューションの提案と設計に合計6年間関わっています。

社内で事業企画という立場に変わったのが、ちょうど一年前の7月。関わっている領域は変わらないものの、自分のなかでは営業→プランナーのときと比較して、非常に大きな環境変化と感じていました。この頃から、🤔これはどうやら本業であるビジネスを超えて周辺領域に足を含みこむ・かじる必要があるなーとモヤモヤ考えていたと思います。

背景その1. 弊社の事業企画≒各領域のプロをつなげる役割である

まず環境変化を大きく感じた要素のひとつに、今振り返ると、向き合う相手に、ビジネス・マーケティングのプロフェッショナルたち(クライアント・パートナー・自部署のセールスチームなど)だけではなく、プロダクト作りのプロフェッショナルたち(PM・デザイナー・開発・オペレーションなど)が加わったことが大きいです。

一口に事業企画といってもサービス・組織によってまちまちなので、これはあくまでも私の場合ですが。LINEの広告事業においては「事業企画は土台・仕組みを作るひと」という位置づけでよく説明されます。私としては、上記のビジネス・マーケティングのプロとプロダクト作りのプロの間に立って、全体のアウトプットを最大化するために双方をつなげる役割というイメージで捉えています。

もちろん本業のビジネスも磨いていきたいのですが、営業出身ということもあり、ある程度最低限は分かっている状況。ただ新しく向き合う相手として加わったプロダクト作りのプロたちと話すときに、その領域のお作法や共通言語を使えるようにならないと、双方をつなげる役目として機能しないなと感じはじめました。

例えば考え方でいうと、営業は【1の魅力を10にする】【1の情報から10を読み取る】足し算・掛け算的な発想が多いのに対して、エンジニアは【100のボリュームをどう10に効率よくするか】という引き算・割り算的な発想が多いなど。間の役割としてはそれが面白いのですが、結構根本から違う。

背景その2. コミュニケーションに関わるサービスなので、「デザイン」という引き出しは必須

これも私の場合、という但し書きが必要ですが。広告やマーケティングに関連するソリューションは、価値提供はtoBであるものの、ユーザーが集まる場所に乗っかったコミュニケーションであるという特徴があります。これは田端さんが当時LINEにいらしたときから、「三方良し」という言葉で表現されていて、今も強く影響を受けている考え方の一つです。

特に私が担当しているLINE公式アカウントは、ユーザーとのコミュニケーション接点である点がクライアントへの提供価値であり、ひたすらその点を磨くべきプロダクトであると思っています。
特にこのユーザーというステークホルダーを考えたときに、コミュニケーションデザインやエクスペリエンスデザインという引き出しは重要。いつかしっかり勉強してみたいなと思っていました。

「モヤモヤ」状態から、テーマ・スキルへの落とし込み

ということをモヤモヤ考えていながら事業企画を半年くらいやっていました。というのも「なんとなく必要そうだ」というのは分かっていても、具体的なテーマやスキルへの落とし込みができていなかったからです。

その落とし込みがクリアになったのが、在宅開始前にたまたま下記のPodcastで聴いていたTakram・田川さんの「BTC型人材」についての話。

「BTC型人材」とは必要なスキルを Business Technology Creativity に分け、この3つの領域を兼ね備える・横断できる人材になろうという考え方です。この考え方を知って、ああ、まさに自分はBを基軸に磨きながら、TCを跨いでいければいいんだ(その後Creativitty→Designと勝手に読み替えた)と気づきました。

「BTC型人材」については、田川さんの『イノベーションスキルセット』という本が詳しいですが、下記のインタビュー記事やnoteでも考え方は分かります。

学習しているテーマ2つと目指したいレベル

以上の背景もあり、Bを基軸に磨きながら、TCを跨いでいくことをゴールイメージに。そしてまず一歩踏み出すにあたって、デザインリテラシーとテックリテラシーという2つのテーマに落とし込みました。あえて「リテラシー」としているのは、目指すレベルが「自分で作れること」ではなく上記の通り「その道のプロとスムーズに話せること、共通言語が分かること」だからです。

それぞれ、今時点で目指したいゴールと具体的に必要なスキルに落としてみました。

▼デザインリテラシー
・ゴール:UXやデザイン思考系の話題の勘所が分かるようになること
・具体的には:UI/UXの基礎理解

※上記に加えて、デザイン・クリエイティブ関連の話題を定期的にインプットできる環境に整えることも大事(Twitterやnoteのフォロー、本など)
▼テックリテラシー
・ゴール:エンジニア界隈の考え方・文化がなんとなく分かる状態になること
・具体的には:サーバーサイド言語(PHP, Node.js)、データベース言語(SQL)は初級レベルになること
(→チャットボットが作れるレベル)
▼両方のリテラシー
・ゴール:データビジュアライズ化の引き出しを増やす。定量分析で情報を伝えられるようになること
・具体的には:Tableauなどで、ちょっと複雑なデータを自分でビジュアライズ化できるようになる

※普段棒・円・折れ線・散布図くらいしか使えないのですが、コホート分析やレーダーチャートといったフレームワーク・アウトプットイメージの幅を増やしたいのです

特に今回意識したのは、インプットしたらアウトプットができるやり方であること。これらのスキルは本業の仕事に間接的に影響はするものの、普段は事業モニタリングやセールス企画をしているので、インプットしたとしてもアウトプットする場が仕事では作りづらい。なので本で勉強するのではなく、実際にアウトプットを作って誰かに評価されるオンライン講座系で調べてみました。

選んだ学習コンテンツとコース

というわけで、色々調べた結果、UX/UI、データビジュアライズ については、Coursera(コーセラ)。プログラミングについては、Progate(プロゲート)を選んでみました。オンライン学習コンテンツで勉強するのははじめてだったのですが、びっくりするくらいサクサクできたのとサービスとして素晴らしかったので、その内容やどうやって習慣化したか?といった具体的な部分について次回note(👇)で続きとして書いてみたいと思います。

以下学習したコースの頭出し。
UI/UXは、California Institute of the ArtsのUI/UX Designシリーズの2コースを4-5月の2ヶ月かけて。

データビジュアライズは、Tableauが使えるようになりたいので、下記のコースを今受け始めています。

Progateは、UI/UXと並行してやっていて、PHPとWeb開発パスコースをざーっとやってました。(5月の1ヶ月間くらい)

まとめ

私の場合は職種変更というきっかけで周辺領域に手を出し始めたのですが、「BTC人材」というスキルセットを考えると、職種に関わらず、自分がどこに基軸を置いて、どこの周辺領域にどのレベルで手を出すか?というのは常に意識するべき問いだと思います。

また領域設定をしたあとに、「じゃあ早速何から始めるか?」という具体的なスキルに落としていくのも重要。今回は、仕事上この周辺領域に関わる立場になっていたのでスキルが見えやすかったのですが、もしそうでない場合は各周辺領域のプロを(身近でもインターネット上でもいいので)見つけて、その人のスキル分解をしてみるのがいいかもしれません。

今回紹介したゴールへはまだまだ途中段階なので、次回具体的なやり方を紹介しながら、その後の進捗も都度noteにログ残していきたいと思います。

以上です。ではまた〜

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