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GANMI presents 「舞踏会」vs 龍宮城 感想ーガン見しとけ、歴史的一戦ー

※レポ<<<感想。
5/3(金)1部/2部レポ、感想。
テンションが上がりすぎてかつてないほど記憶が飛んでしまいましたが、心に残る一戦だったので、備忘録的に残っている記憶と、感想だけでも残そうと思い立ちました。
(全て個人の主観、感想です。)


◾️開演前◾️

2024年 5月3日(金)、山野ホール。

代々木駅から歩いて数分。
美容専門学校の講堂として設立されたこのホールに、私は初めて足を踏み入れた。

椅子が整然と並べられた会場。
ライブハウスではなくホールという事だったので、会場全体の雰囲気もどこかオフィシャルでカッチリしている。

その空間にも合っていたと思うのだが、
開演前BGMとして、クラシックが流れていた。
それこそ文字通りの「舞踏会」といった、優雅でクラシカルな雰囲気が漂う。
(詳しくないのだが、ハチャトゥリアンの仮面舞踏会は流れていたような。舞踏会だけにね、、、と思ったが違ったらすみません。)

身支度を整えて耳を傾けているうちに、
段々なんだか、「ライブに来たぞ!」というより、「舞踏会にお呼ばれしましたの」という気持ちになってきて、気分まで優雅になってきた。

貴族になった気分で開演前の時間を噛み締めながら、改めてこのイベントに思いを馳せた。


GANMI presents 「舞踏会」 vs 龍宮城。

龍宮城の楽曲の振付を担当し、且つダンスの”先生”でもあるのが、ダンサー/振付師のSotaさんだ。
そのSotaさんがリーダー/ディレクターを務める
11名のダンスアーティスト集団”GANMI”が主催するライブが、舞踏会である。

パフォーマンス、振付など、世界的に幅広く活躍されているGANMIの表現をライブで体感できることも、個人的に純粋にとても楽しみにしていた。

そして舞踏会はもう一つある。
GANMI presents 「舞踏会」 with Aile The Shota , eill だ。

WithというHappyな感じの企画もある中で、龍宮城は、あえて”VS”の相手とされている。

この「VS」である意味とは。そして、戦いとはどのように繰り広げられるのか。

この地点では予想がつかないまま、楽しみな気持ちと、何が起こるかわからないドキドキを抱えながら、その時を迎えた。

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◾️開幕◾️

開演時間になると、突如遊戯王でお馴染みのあの曲、、、あの、、

いやもうあの曲としか言いようがないアレ(てってれれーーーから始まるやつ)が流れ出した。
※後で調べたら、「熱き決闘者たち」という曲名だった。アツい。

いやいやめちゃくちゃ唐突にデュエル始まるやんけと思わず笑ってしまったところに、下手からGANMIリーダーのSotaさん、上手から龍宮城リーダーのKEIGOくんが現れる。

その顔は真剣勝負を前にしてか、厳かな雰囲気を醸し出しており、こちらも緩んだ頬を引き締めた。
そしてSotaさんから挨拶が始まる。


[以下雰囲気レポ。台詞はうろ覚え。一部敬称略させていただきます。]   

初めてSotaさんを直接拝見したが、とにかくオーラが凄い。
話し出した途端、ピシャっと会場が引き締まったように感じた。

「舞踏会へようこそ」

挨拶の後、うやうやしくお辞儀をするSotaさん。
こちらも思わずお辞儀で返してしまった。 

そして言葉を続ける。
この舞踏会において先行後攻は決まっていません。

そして決め方をKEIGOに聞くと、
「じゃんけんで。」
という事だった。おちゃめワードで少し笑ってしまったが、しかしあくまで彼の眼差しは真剣だ。
確かにジャンケンほど公正な勝負はない。

厳かな空気の中ジャンケンが始まり、この回は先行がGANMI、後攻が龍宮城となった。

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◾️先攻:GANMI◾️


Sotaさんが1人舞台に立つ。

そして客席に向かい、下方向を指差すジェスチャーをして、なんとまず、観客を座らせた。

「お借りします。」

たしかそう告げ、マイクを置いてスタンバイした。固唾を飲む会場に最初の音が響く。


[黒幕/女王蜂]

ダンス。

私はその世界のプロの表現を、視界と意識の真ん中に置いて、この距離で見たのは、これが初めてのことだったと思う。

“音楽”は、この目で見ることはできない。突き詰めれば音波である。
それを身体一つで、音を掴み、この世に現す。
その肉体が動くたびに、世界が濃く鮮やかに描き出されていく。

スポットライトの中ただ1人演じるその姿に、瞬きを忘れるほどに見入っていた。 

“さあやるか やれよ やられる前に
どこの誰に誰かにされる前に
ここはファイトクラブ最後まで
逃げ出せない奴だけのステージ”

表現者の光と影、そしてひとり戦い続ける姿。
どこか、このステージとも重なって見えた。

Sotaさんはこの戦いの場で、あえて女王蜂の曲を”借り”、その世界を表現した。

この場に最も相応しい楽曲たちを選ぶとして、必然的にそうなったのではないか、とまず思う。
そして更に、私はこの表現、勿論一観客として、そして龍宮城ファンとしての私にとっても、ダンスが主役となるパフォーマンスの世界へのインビテーションのようにも感じた。

女王蜂も、振付師としての”Sota さん”も、我々には馴染み深い。
それに、龍宮城も今まで女王蜂の楽曲を表現してきた。
では、ダンサーとしての”Sota”が、女王蜂の楽曲を表現した場合、どうなるのか。

既に知っている世界観だからこそ、かえってそれを身体一つで捉え、この世に現したアーティスト”Sota “の凄まじさ、
そしてダンスという表現自体の無限の広がりと可能性。それを強く刻まれたような感覚があった。

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Sotaが踊り終えると、舞台両脇からGANMIのメンバーが現れる。

ビジューのついた華やかなスーツ姿が決まっていて、物凄くかっこいい。
(「木綿のハンカチーフ」のMVで着用されていたスーツだったと思う)
正装で舞台上に並ぶ姿は、正に「舞踏会」、といったクラシカルな雰囲気が漂う。

しかし流れているのはクラシックではない。

11人揃っての最初の曲は、ALL EYES。
重厚かつ激しい、壮大な雰囲気のある楽曲に合わせ、舞台上で11人のアーティストが一斉に躍動し出す。 

その迫力といったら、どうにも現しがたい。

勿論、ダンスパフォーマンスは、今まで映像では見たことはある。
特に最近は、ダンス界隈全体の盛り上がりもあり、目にする機会は多くなった。

しかし当然だが、iPhoneの小さな画面で見るのと、実際に体感するのではまるで違った。

人間はこんなかっこいい動きができるのか。筋肉がどこにどれくらい付いていて、一体どう動かしたらそうなるのか?
浮かんだハテナは圧倒的な迫力にかき消されて、ひたすらに躍動する11人の描き出す世界を浴びるしかなかった。

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続いてのOn Fire。
こちらはソロダンスパートも凄く印象的で、個性がガンガンに出ていて物凄く格好いい。

そして、GANMISTさん達が上げる、心の底から楽しげな歓声は、確実にあの場でダンスと共に表現の一つになっていたと思う。

舞台上の喰らわすぞ!という雰囲気と気迫から繰り出される、バッチバチに決まったダンス。そして喰らうたびに、そのまま素直に感情を表に出し、歓声を上げ、名前を呼んで盛り上げる観客。

その相互作用でどんどん会場の熱気が高まっていく。
私もその熱に当てられて、自然とどんどん声が出るようになってきた。

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続いてはコールアンドレスポンス要素もある楽曲、DOUDA。

GANMIの皆さんが客席に向かって、声出して!というようなジェスチャーをする。
ここは声出していいんだ!とわかりやすくて有難い。笑顔がキラキラ素敵で、先ほどまでのバシッとした舞い姿とのギャップが眩しい。

陽気なサウンドに、自然と体が動き出す。 


これ以降は特にテンションAGE〜で詳細記憶が難しかったので、全体の感想や印象に残ったシーンを。

※詳細なレポに関しては、素晴らしい記憶力と文章でまとめている方が沢山おられるので、noteなどで「舞踏会」と検索する事をお勧めします。
もしくはXで「舞踏会 レポ」で検索しても沢山出てくると思います。
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[GANMIのダンス] 

圧倒されているうちにド素人ながら感じたことはまず、それぞれのメンバーの表情や踊り方に、各々の矜持やスタイルがあると言うことだ。

私は舞踏会の感想を思い起こす時、どこかでメンバー全員が一人一人喋ったシーンがあったように錯覚していた。
ビジュアルや表情やダンスに強い個性が現れているから、どんな方なのか、どんな喋り方なのかすら想像できるほどに目に見えて現れていたのだと思う。

その一方で、表情、角度、タイミングが完璧に揃うシーンもあり、その瞬間はこちらの意識が「個」から「群」に一瞬で移り、ハッとする。

強烈に放たれていた個が消え、11人全体の動きが一つの作品となっているように感じた。
(Nichijoの表現は特に鳥肌がたった。)

個で魅せる場面と、群で魅せる場面。楽曲ごと、そして楽曲の中でも細かく使い分けられており、その緩急により、ずっと新鮮にドキドキしていた。

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[GANMIというジャンル]

正直ダンサーさんのライブというと、ご本人たちも、もっとこう「いかにもダンサー」な服装で、俺ら「ダンサー」なんで!アイドルとかじゃないんで!というスタンスが凄く強いのかなと、メッチャ偏見だが思っていた。

けれどGANMIさんは、お一人お一人個性的且つ華があり、衣装も様々で華やか。
また応援スタイルも、ペンライトOKで更にメンバーカラーがあって、応援グッズがあって、、、と、ジャンルや固定概念に囚われないスタイルを感じた。

もう一つ独特で好きだと感じたのは、やっぱりCHOREO MUSIC。
予習の段階から感じていたが、あらゆるアーティストさんとコラボレーションして生み出されるオリジナル楽曲は、本当に多彩で、世界観も様々だ。
(HIPHOPやR &Bアーティストさんから、ボカロPの方まで、本当に幅広くて驚いた。)

ダンサーってこんな人たち、ダンスってこう言う感じの曲で踊るもの。
そういう自分の中のステレオタイプみたいなものが、GANMIを通して取っ払われたように思う。

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[照明効果]
照明が素晴らしいと感じた。
楽曲やシーンに合わせて、まるで一緒に音に合わせて踊っているかのように輝きを変え、舞台上の表現を最大限に引き立たせる。

この感覚、実は先日の龍宮城の春ツアー、「DEEP WAVE」でも覚えた感覚である。
舞台上の動き、キメの瞬間と、音楽と照明のタイミングがバチ!!と決まる瞬間の気持ちよさといったらない。

照明との緻密なコラボレーションというのも、ダンスという表現の強みの一つあると感じた。
(これはダンスアンドボーカルにも勿論言えることだと思う。)

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[セットリスト]
終演後、時計を見て驚いた。
開演から、測ったように90分。

つまりこの舞踏会は、Sota が後の挨拶で話していたように、「45分と45分」、言葉通りほぼキッカリの時間の中での勝負だったのだ。

この90分という数字は縁深い。まず、龍宮城のワンマンライブが90分だ。(私が行った限りの冬ツ、春ツにおいて)毎回ほぼブレない。
先日行った女王蜂単独公演「正正正」でもこの数字が出てきた。ほぼピッタリ90分。
(最近のツアーも調べる限りはそのようだ)

時間がブレないというのはどういう事か。
MCなどのアドリブ部分がほぼなく、アンコールもないという事だろう。
ほぼぶっ続けで歌う、踊る、演奏する。
込めるものは表現の中に込めて、あまり多くを語らないというスタイル。

ダンスは(ダンスだけに限らずだが、)即興性も楽しみの一つであると思う。盛り上がったから皆んなで踊る、踊る予定のなかったところで突如踊り出す。

けれど舞踏会は、そのカルチャー的なところも雰囲気としてありつつ、「表現」としてのダンスの部分を濃く感じたように思う。
これこそ正々堂々の、バチバチの「表現」対決だったのだと、個人的に思った。

ダンスとの距離が、思いもよらずグッと縮まったように感じた45分間だった。

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◾️後攻:龍宮城◾️

後攻、現れた龍宮城。

服装は、2024年2/21(水)、3/5(火)に開催されたFCライブ、「JAPANESE PSYCHO」でも着用していたジャージ風のものだ。

ジャージと言っても、いわゆる体育で着るような一般的なものではない。
青みがかったように見える銀色の生地に、深紅のライン。正面には大きくdp (Dragon Palace)のロゴ。
その銀色は照明を反射し角度により輝きを変え、ジャージ風というカジュアルな衣服にも関わらず、どことなく浮世離れした雰囲気を醸し出している。


ここでまず一つ。
かつてないほど時系列の記憶が飛んでいる。

龍宮城のファンとしてレポを書いているにもかかわらず、この有様。ならもうやめちまえと思ったが、やはり感想だけでも残したい。
更にこれには言い訳がある。

[セットリスト]
私の記憶が吹っ飛んだ要因の一つとして、1部、2部でセットリストが違ったことがある。

数曲入れ替わるとかではない。ガッツリ構成が違う。楽曲以外のパフォーマンスも違う。
もう新鮮に毎回ドキドキしながらくらった。それはとても良かった。
だだ、本当に何が起こるかわからなかったので、覚えるとかそういう次元に立てなかった。

因みにGANMIさんのセットリストは、冒頭の女王蜂楽曲以外は固定だったと思う。
一方龍宮城は、ガラッと変えてきた。
この地点でそれぞれの戦い方が明らかに違っていて面白いなと思った。

以降できるだけ時系列に、感想だけでも。
(5/3 1部中心ですが、2部も混ざりまくっているかと思います。)

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一曲目、RONDO。

一音目、動き出した瞬間から、場の雰囲気が龍宮城の世界に包まれる。

この瞬間を振り返って驚いたのは、GANMI のターンが終わって、休憩などを挟まずに龍宮城のターンがすぐに訪れたにも関わらず、
GANMIと龍宮城の”表現方法”の差が気にならなかった事だ。

1部、GANMIの後に龍宮城が歌い出した時も、「歌いだしたな〜」と変に意識したりはしなかったし、
2部、龍宮城の後にGANMIが踊りだした時も、「歌わないな〜」などとはよぎらなかった。

気がつけばその世界にすっかり入っていた感覚だ。

ダンスや歌といったものは表現の手段の一つである。
何を使おうと使うまいと、創り込まれ磨き上げられた世界に、余計なノイズは発生しないのだろう。

そして、きっと両者とも、”表現したい事に対して”の手段は選んでいないのだと思う。

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龍宮城は、自分達の世界をそこに繰り広げるまさにその瞬間に置いて特に、覚悟や強さのようなものを濃く纏っているように感じる。

その雰囲気も相まって、会場を唯一無二の世界へ誘っていく。

続いてのSHORYU(→↓↘︎+P)。
こちらは中盤にダンスブレイクが入るバージョンがあり、特に今回は「舞踏会」なので披露を楽しみにしていた。

気迫が凄い! 

私はダンスについては相当節穴なので、技術面をどうこう表現できなくてもどかしいが、全体的には丁寧さが増し、個々の放つオーラのようなものも強くなってきていることを感じた。

目に飛び込んできたのは、先日レベルアップした(17の誕生日を迎えた)ばかりのRay。

キラキラ、をはるかに通り越してギラッギラ。
この瞬間に燃え盛る気迫のようなものや、踊る歓びみたいなものが全身から溢れ出ているように感じて、正にオーラ全開の強さを感じた。

とにかく目が足りない。
それぞれ表現は違えど、一様に闘気や熱気がマシマシという感じだ。(静かに燃やすタイプとゴリゴリ出ているタイプがいるように思う)

そして、ダンスブレイクのシーンの一つ。客席の歓声に応える(?)場面。
ここもずっと変化し続けていると思う。
手を振るだけでなく、飛び跳ねて喜びを爆発させたり、感無量という感じで胸に手を当てたり、崩れ落ちたり。
今回新たに見たのは、まるで歓声に対して、怯えるような仕草をする冨田。KEIGOも、客席を見渡してはいるものの、その顔は戸惑いのような表情を浮かべていたと思う。
(もしかしたらこの表現は今回が初じゃないかも知れないですが、自己観測では初。戸惑いはどこかで見たかも知れない、、。)

ライブを、戦いを前にしての、様々に入り混じった感情の現れなのか。
リアルとアートの境界がぼやけるような、煙に巻かれるような。
“いつものくだり”だと油断していると、突然こういう事が起こるのが龍宮城のステージなのだろう。
生きた感情と共に、常に変化し続ける。

ぐるぐる考える間も無く楽曲はさらに盛り上がり、ステージの熱は増していく。

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そして始まったMr.FORTUNE。

毎回言っているがライブのMr.FORTUNE、どんどん圧が増していて、常に今が最大風速のフォーチュンという感じだ。

“見たことないのによく言えちゃうね!”

今日は少しぎくりとする。今回もGANMIさんのライブに来るまでは、何となくダンサーさんの表現というものに対して固定されたイメージがあった事は否めない。
自分の中のMr.FORTUNEを指されている気持ちになる。
 
歌い終わり、冨田の台詞。

「Hey,Mr.FORTUNE。ねぇ、Mr.FORTUNE。
見たことないのに、よく言えちゃうねェ”!!」

ドスの効いた絶叫と共に、流れ出すのはMr.FORTUNE Rap.ver。
(ここも春ツアーとは台詞の箇所が違った。)

この場面、冨田は勿論のこと、背後で笑顔を貼り付けた6人も中々に異様で、狂気フルスロットル。
この空間に流れ出す、Mr.FORTUNE冒頭でも流れる、メルヘンでしかしどこか不穏な音階の音が、はまりすぎて鳥肌が立つ。

そこからズンズン重低音が流れ出すと共に、Hey,Mr.FORTUNE、、と始まるのがラップパートなのだから、改めて考えてもオルタナティブ、全てが意外性の連続だと思った。

それを表現するメンバーも、曲ごとに場面ごとに「本人」とその時々の「役」のようなものがグラデーションのように、濃度を変えながら出てくるような不思議な感覚だ。

Rap場面は、その瞬間の気迫、そういったものがビリビリ伝わってきた。
この場面は一人一人ガッツリフォーカスが当たるのも最高だし、他6人の動きやリアクションも含めて面白い。
(ここほんとメッチャ好きなので映像か音源か歌詞が可能ならいつか、、いつしか、、)

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ここから記憶と文量の関係から1.2部混ざった断片的な感想に移ります。
特に、変化があった箇所で印象に残った部分など。(書けるぶんだけ)
歌い方や踊り方などはもう進化とアレンジの嵐だったと思うので、そこ以外の部分を。

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[SENSUAL  メンバーシャッフル]
1部は冨田とRay、2部はオリジナルメンバーのITARUとKENTだった。
この曲は以前にもメンバーシャッフルでの披露が行われていたが、春ツアーDEEP WAVEではオリジナルメンバー固定だった。

しかし今回、シャッフル復活である。
DEEP WAVEは、ツアーテーマ的に固定だったのかなと思うのだが、今回の復活で「変化」という要素が強調されたように思う。

この時の冨田とRayのSENSUALは、凶暴で、激しくて、閉じていて、でもそれでいてどこか胸がチリチリと痛むように切なくて。
そしてやはり危険なほど美しかった。

(前評判もあり、個人的に見たかった組み合わせだったので、2人とわかった瞬間思わずエッエェ??エェ??ウッソ?マッジ?エェ?と謎の鳴き声を上げまくってしまったのは周囲に申し訳なかったです。)
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[語り]
レイトショー前のKEIGOの語り。
こちらも、やはり毎回どこかニュアンスや言葉が違ったりする。毎回胸をうたれる。
個人的に好きなのは、頑張った人に頑張ったねで終わらせたくない、という言葉だ。(ニュアンス)
“頑張る”ことの重みがわかっている人の言葉というか。いつも全ての言葉が一つ一つ、凄く丁寧に選ばれて紡がれている感じがする。

語り、というと、ITARUも1人の語りのシーンがあった。初出だと思う。
詳細には覚えられてはいないが、物凄く素敵な言葉だった。
(期待通りに行かなくてもいいんです、
少しでも明日に期待ができれば、それでいい。
というような感じだったと思う)

全力で頑張って、戦いながら生きる。
それができる時もあるし、きっとできない時もある。
ITARUの言葉は、どんな時にも寄り添ってくれるような言葉だったと感じた。
そして、柔らかく、しかしどこまでも深い響きの声が、この語りにとても合っていた。
深く悟っているような、人の強さも脆さも、あらゆる事を包み込むような、そんな雰囲気を纏っているように感じた。

歌声やダンスだけでなく、言葉の選び方、その放ち方、あらゆる事に個性が出ていて、その方向性も異なる。7者7様の尖った個性が、様々な表現で色んな組み合わせで現れてくる。

何というか、万華鏡みたいなグループだと思う。

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•レイトショー台詞部分。
今までは、勿論それぞれのライブで込めるものや、役と本人の比率が違ったとしても、力の入れる部分やイントネーションは、CD収録のものに近かったように思う。
そしてやはり、演じた役の話し方が強めに出ているように感じていた。

しかしこの日は特に、割とハッキリと違ったと個人的には思う。

勿論、メンバーによって中身のグラデーションは違うのだろうけど、
今回は役を通してというより、その時の感情や、本人そのものが強かったのかな、という印象だった。
(役のフィルターが薄いというか。)

公演のテーマやコンセプトによっても変化していくのかもしれない。
(ちなみに台詞に関しては特に、正解がない上人によって捉え方は変わってくるので、1人のオタクの勝手な印象だ。)

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[煽り]
観客への煽りがどんどん、増えてもいるし、バリエーションも豊かになって、更に圧も増してきていてとても楽しい。

今回、特にRayがガンガンに煽りやアレンジを入れていたのが印象的だった。

GANMIのステージでも思ったが、
初見だと特に、どこで声を出していいかどうかわかりにくいけれど、「ここらへんで是非どうぞ!」という雰囲気がメンバーやファンから伝わると、かなりやりやすいなと感じたので、私も今後一層声出しを頑張りたいと思った。
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[振り付け]
舞踏会と言う事でダンス自体にも注目した。

どの振り付けもそうなのだが、オマージュ元の要素なども入りつつ、曲の世界観ドンピシャどころか、また更に広がるような。
難しそうだけれどなぜか一緒に自然と体が動くような。
Sotaさんの振付、と何故か今までそこまで特別の意識がなかったが、ここで改めて凄まじいと感じた。
(思えば私は振付の観点から何かを捉えようとしたことがなかったと思う。新しい視点を得られて嬉しい。)
そして、その振付が龍宮城自身の解釈、それぞれの表現、表情が乗って、それがどんどん進化して、どんどん深まっていく。
そう思うと、凄くアツいことだし、ダンスに今後一層注目できそうだと思った。


[KENT、語り(2部)]
KENTの独白。(ここは、私の記憶力で書くのはやめたい。感想のみ。)

胸が締め付けられた。
凄まじい努力の火を絶やさない、そういう人だと皆知っている。
それでもきっと、どうにもならないことがたくさんあるのだ。彼らが立っているところは間違いなく一つの地獄だ。

それでもこうして乗り越え続け、舞台に立って表現に向き合い、届け続けてくれるその姿に本当にいつも、いつも感謝しかない。

そして、GANMIさんのこのライブが行われた事、そこにこうして1ファンとして立ち会えた事。
本当にありがたい事だな、と改めて噛み締めた。

「舞踏会」 vs 龍宮城。
お互いに手の内を明かさず、コラボレーションなどもせず、ただお互いに全力をぶつけ合う。

ライバルとして認められる事は、友達の1人でいることよりも難いことだと、個人的に思う。

“頑張れ”と励ますことは、上下関係がはっきりしていても出来ることだ。
しかし、”戦いましょう”と申し込むのは、心に段差がない状態じゃないときっと言えない。

同じ目線の高さで、同じフィールドで戦っていると、そう感じている。
それは何よりも相手を認めている、ということではなかろうか。

VSである事に、確実に意味があり、大きな愛とリスペクトがあるように、個人的に感じた。

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◾️閉幕/あとがき◾️


再び熱き決闘者たちが流れ出す。
冒頭と同じく、下手にSotaさん、上手にKEIGOくんが現れる。

対戦ありがとうございました。
お互いに言葉を交わす。
こちらも詳細に覚えていないが、記憶の範囲でニュアンスのみ。(これは2部、、だったと思います。)

•舞踏会を異種格闘技だとは、思っていません。(Sota)
•次は龍宮城が対戦を申し込みます。(KEIGO)
•楽しみにしています。(Sota)

「GANMI vs龍宮城、ありがとうございました。」
両者客席に対してお辞儀。

そして、終演。

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すごいものを見た。
まず浮かんだ感想はそれだ。


そして今回の対戦について、改めて考えた。

Sotaさんは、舞踏会を「異種格闘技ではないと思っている」
という旨の発言をしていたと思う。

色々な意味があるだろう。
人の発言をあまり勝手に推し量るのも多分よろしくはないかもしれない。

ただ一つ言えることは、GANMIと龍宮城はこの時、
同じ表現者として、同じ高さの舞台で、同じ時間の制約の中で、自分たちの全力をぶつけ合ったということだ。

そこに表現方法の違いなんて、気にかける事ですらなかったのだと思う。

常に戦い続け、表現に生き続ける。

どこまでも唯一無二、そして妥協のないその表現は、手段、ジャンルの垣根を超えて胸を打つものだと知った。


[戦いで得るもの]

“戦う”という表現は、この現代では追いやられつつあるように感じる。
怒りはコントロールして、常に笑顔をたたえて、肩を組み合って。それが正しい姿であると、子供の頃から言い聞かせられて私たちは育ってきた。

けれどいざ生きてみるとどうだ。戦いの連続だ。
他人との戦い、自分との戦い。

でも戦いの中でこそ、自分の限界を超えて成長する瞬間だって、思い返せばきっとあった。

正々堂々の戦いを経て、皆、新しいものを得ていくのだろう。
この先の景色も、楽しみでしょうがない。

唯一無二の表現者たち、その時代が切り拓かれる瞬間の、目撃者でいたいし、当事者でありたい。

そして後に振り返って、こう得意気に語る日が来るかも知れない。
いや、来ると確信している。

GANMI presents 舞踏会 GANMI VS 龍宮城 。
歴史的一戦、そこに立ち会ったと。






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