すぺしあるな夜のあいみょんとワンモア・ミートしない?
「夢のような時間が夢になってしまう前に書かなきゃ…!」
さいたまスーパーアリーナ1日目。いけない、フワフワした気持ちのまま余韻に身を委ねていた、、
その時にはもう頭の中から飛び立っていってしまった部分が多々。
あんなに始まる前から意気込んでいたのに、遠ざかっていくライブの記憶たち、、
それほどの感動の連続。脳がキャパオーバーするほどの感動の積み重ね。
そんな時に「明日だけのすぺしあるなこともあります。」とあいみょんの告知という名の呪文。
明日だけのすぺしある、すぺしある、、もう生配信を観るという選択肢しかありませんでした。
夢見心地になれたあの空間、今度こそまるごと脳内に録画するぞ〜。とグッズのパーカーを着て気合十分、準備万端。
しかし観終わった今。いざ書こうとすると書きたいことが噴水みたいに溢れて止まらない、まとまらない。
結局、ツアー最終日の翌日に公開することになった大作です。
(ネタバレ回避できるからまぁ結果オーライ!)
このツアーのライブレポは他の方も書いていらっしゃるので、このnoteはわたしの感じたことや考察もたっぷり入れたレポにします!
一曲一曲まとめたので、セットリストを聴きながら楽しんでもらえたら嬉しいです!
<AYMYON TOUR 2020 "ミート・ミート" in さいたまスーパーアリーナ2日目>
『登場まで』
会場の照明が暗くなるあの瞬間。ひとすじのスポットライトがステージ上へ。
登場までが長く感じて、代わりにウズウズとワクワクが同時にやってくる。
そして皆の視線が集まる中、あいみょんが光の下にスッと浮き出るように登場。
真っ暗の中のあいみょんとそれを見ている自分、2人だけが存在する部屋が突然ポッと現れたような感覚。
一気に鳥肌が立って、一曲目の入りからうるっときてました。(早い)
『黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を』
いい意味で登場を待たされたので、間髪入れない歌い出しにテンションは急上昇!
"余裕のある人はかっこいい でも余裕のない人生は燃える"
"そうやって自分を奮い立たせることも 負けず嫌いも生まれつき だからもっと刺激を もっと混乱を もっと人生を"
会場の規制や公演の縮小、仕方ないといえばそれまでですが、私たちよりもきっとあいみょん自身が涙をこらえていたはず。。
それでもこの状況を自分を奮い立たせるエンジンにしている、そんな意志を感じる歌声。
このあとのMCで
「今日はみんなが声出せへん分、私が一生懸命歌います!」
と言ってくれるのですが、そんな想いもこの曲に乗っていて「この余裕のない状況でも燃えるライブにするぞー!」っていう宣言にも聞こえました。
久しぶりのライブが始まる…期待と楽しみと感動が混ざり合って既にうるうる。。
『ハルノヒ』
つい「わぁ〜〜〜」って声を出しそうになる、目をキラキラさせてしまうようなこの演出の豪華さ、綺麗さよ、、
白い光が木漏れ日のように上空から射しこみ、下からは緑の光が上空へ伸びて。
そんな照明の作り出す穏やかな空気感がグリーンラベルのCM(あいみょんがハルノヒを歌っているCMです)の光景に似ていました。
『満月の夜なら』
"もしも今僕が 君に触れたなら きっと止められない"
あいみょんを照らす不思議な配色の光線は、僕の揺れる気持ちのようにうごめいていて。
私たちの頭の上を通っていくまっすぐなピンクの光線は、触れたらいけないという直感がしたので今書いた歌詞のイメージがありましたが、
"ピンクの頬が杏色に照らされて スパンコールのように弾けて"
のところで天井に上がっていく時に
僕の君に対する気持ちの高まりも感じて胸がギュッと締め付けられました。
そしてMC。声は出せないけどいつもと変わらない、私たちと会話を交わすMC。
「後ろのたっかいところまで届いてる〜?」って飛び跳ねるあいみょんカワイイ。
会場はあいみょんの温かさと素の表情を感じられるアットホームな空気で満たされました。
『どうせ死ぬなら』
ピタッと時が止まってあいみょんの歌声だけが会場に響きわたるような、迫力のあるワンフレーズ。
その後、止まった時間が動き始めたようにランダムな照明がステージ上を泳ぎ、サビでは会場全体を泳ぎ回り一体感が生まれます。
わたしが驚いたのは曲への魂の込め方。
"涙を流しながら 笑って見送ってほしい 無理やり私の大好きな俳優を連れてきてよ"
のところは、顔を覆う両手の指の隙間から泣いているような表情が見えたあと少し微笑んだ、と思ったら
"でも私が殺されて死んだらいつか 引きずってやる"
カメラを上から睨みつけるような尖った視線と恨みを滲ませた表情にくるっと変わる。
その切り替えの早さと表現の振り幅で会場全員の視線を奪っていきました。
『ふたりの世界』
恒例のフレーズのところで『あ、叫べない…どうするん?』と困惑の空気が漂う会場。
「…ストップ…。ちょっと待って?一回休憩。」と、あいみょんのいたずらっぽい笑顔。
「大声出せないのも今だけじゃん?」と、井嶋さんに振るあいみょん。照れるところまでセットでありがとうございます。(歓喜)
そしてくろちゃんがなぜか両手を合わせてうっとりした目で井嶋さんを見つめてるところが個人的にツボでした。笑 (どういう心境?)
この曲は演奏に注目。
特に印象的なのは
"そばにいるだけで 幸せだなんて 私そんなこと今まで一度も 思ったことないわ"
のところで歌詞の区切りごとに、バンドメンバー各々の演奏に順番にスポットライトが当たるシーン。
"そばにいるだけで幸せだなんて"思ってないよ?と、全員で音楽を作れる "幸せ" に浸っているようでした。
メンバー愛を感じるこの瞬間。わたしも幸せでした!
『シガレット』
曲調こそ明るいけれど、過去の相手をいまだ忘れられず、なかなか運命の相手に出逢えない心のうちのモヤモヤを表しているような歌詞。
"あの頃より好きな人に 出会うまでにどれくらいの お金と時間と身体が あればいいですか"
画面に映るシガレットの煙のような映像、モワーンとした楽器の音(キーボードかな?)。
明るい曲調だからこそ
"やっぱり落ち着く香りに 身体を埋めるのです"
のような若干開き直ったような気持ちをより一層引き立てているのかもしれません。「もう仕方ないや!」みたいな。
あいみょんの曲はこういうの多いかもしれません。暗い気持ちを明るい曲調で歌う曲。
正反対にするとより引き立つ効果はギャップ萌えと同じ感じかな?
『マトリョーシカ』
昭和っぽい演奏と、照明とスモークの演出であいみょんが赤く染まった雲の中にいるようなイメージで始まります。
切なさと孤独感が会場に漂う。
"いい子のフリしたマトリョーシカ 二つ目の顔を見せましょうか"
原色に近いパキッとした配色で目や手など体の一部が映像に映り、ドロドロとした感情が渦巻いていました。
"水たまりができて 溢れちゃいそうだ 溢れちゃいそうだ 溢れちゃいそうだ"
この後のサビで電気が走ったようなフラッシュがチカチカ。二つ目の顔を見せる前に割れてしまったかのような激しさ。
毒々しさ溢れる映像の中にどうしようもない悲しい痛みも感じられて、隠し続けてきた本当の自分に寄り添いたくて見入ってしまう演出でした。
『風のささやき』
MCでは
「この前デビュー4周年迎えて、もう4周年か〜と思った。けど、上京したてはこんなに大きいステージで歌えるなんて想像もつかなかったから嬉しい。」
「もう、4周年」その言葉を聞いて自分の最大限を常に継続して駆け抜けてきたんだなって思いました。
当時は見えなかった今この瞬間、この場所。振り返ったら自分が歩んできた道がある。その軌跡を確かめるように観客席を見渡していました。
「大きな会場になればなるほど過去の自分のことを考えるんです。あの頃があったから今があるってほんまに思いたいなって。」
頑張りが認められる日が来るのか不安になる日々、何のためにやっているのかも見失いそうになる毎日。
それを「やっぱり無理だ」と高波に飲み込まれてしまうのでもなく「あんな時もありました」と荒波を乗り越えたことを過去の思い出にしているのでもない。
「あの頃があったから今もある」と今の波を乗りこなすための糧にしている。
(あいみょん公式Twitterの画像を拝借しました。)
すごくありませんか?今までの努力も、今を当たり前に思っていない姿勢も。
今、後先考えたり不安な気持ちに引っ張られたりして、立ち止まっている自分がなんだかちっぽけに思えました。
燃えるような意志に勇気をもらって、私も目標に向かってまっすぐに生きていきたいと改めて決意。
そう、"余裕のない人生は燃える" !!(あいみょん「黄昏にバカ話をしたあの日を」より)
「よく雲の上の存在になってしまったと言われるけれど、私にとっては皆が雲の上の存在だと思っていたんです。いまだに思ってます。だから今ようやく一緒の場所にいれてるなって思って、それが最近嬉しいことですね。」
自分が今いる場所を実感できることを嬉しそうに話していました。ここまで頑張ってきてよかったな、って心の奥の過去に笑いかけるように。
それでも「今も皆は掴めそうで掴めない存在」と言うあいみょん。
ここをゴールじゃなくて通過点だと思っていて、まだまだ!という向上心も感じる言葉。
私もそんな凛とした姿にもっと近づけるように、忘れないように心の中でシャッターを切りました。カシャッ。
(裸の心のMVがVMAJ2020で最優秀賞とベストフィメール賞を受賞した時)
「窓の上にレコードを飾っててそれを見ながら、『私、なにしてるんだろう。このまま音楽続けていけるのかな』って不安になる時もあった。」
「だけどそのレコードを見て思ったことが歌になって、そんな歌をここで歌える。すごく感慨深いなと思います。そんな曲です。」
斜め上にある窓から、深夜の月の光がスーッと差しこむような照明。
青緑色の一筋の光の下に暗い部屋でギターと向き合うあいみょんがいて。
先が見えない暗い洞窟の中にいるようなイメージと、さっき言葉にしてくれたようなレコードを見て不安を抱えている現実的な描写と重なって見えました。
サビに入ると明るい光が複数差し込み、背中から青い光が輝きます。
"ティファニーブルーの空の下 追い続けているバカな夢"
この歌詞そのままの光景でした。
暗い部屋から一転して明るくなる演出は、自ら暗い気持ちを振り切って未来へ向かって前に進もうとしている、私の目にはそんな風に映りました。
そしてまた最初の暗い部屋に戻ってくるような照明に。
戻ってきたのは暗い部屋だけど、また頑張ろう、そう心に決めた前向きな印象で終わりました。
『裸の心』『憧れてきたんだ』『from四階の角部屋』
今年ドラマの主題歌として起用され、全国的にヒットした『裸の心』。
この歌のおかげでまた一歩前進できて、この大きな会場に立てている。そんな感謝を込めているような印象。
『憧れてきたんだ』では階段のように段々に連なる照明がまとまってあいみょんに注がれます。
光の一本一本がここに来るまでに出会った様々な影響やきっかけのようで、歌いながら一つ一つ心に刻んでいるように見えました。
『from4階の角部屋』は暗い会場の中、あいみょんの頭上から降りてくる照明の演出でした。
上から撮影した映像で格子状になっているのが見えて、狭い"4階の角部屋"または "クソ野郎の馬鹿野郎の手の中" にいるイメージを持ちました。
MC後のこの4曲は、不安ややるせなさを抱いていた当時から今のあいみょんがここに立つまでの『あいみょん史』を見せてくれているような感覚でした。
そのあとわいわい賑やかなメンバー紹介のMCがあり、次の曲たちはアコースティックの演奏で。
『ポプリの葉』
ゆっくりとした優しい音色と、後ろの窓から明るい太陽光が差し込んでくるような演出で始まります。
その窓に映っている木々の影が『ポプリの葉』のよう。
"あの日に戻ってやり直したいな そしてこの香りとは 結びつきたくなかった"
ポプリの葉を通す光があいみょんを照らしていて、あの日を思い出させているようなイメージを持ちました。
"涙は出ないけど あからさまに揺れる胸の中"
木々が風に揺れて、気持ちを揺さぶっているようなイメージも。
細やかな楽器の演奏と演出が儚い世界観を作り出していました。
『二人だけの国』
虫の声や動物の鳴き声のような演奏が聞こえて、
アマゾンを思い浮かべましたが"ナンマイダー"の歌詞を考えると仏教の由来であるインドの熱帯雨林かもしれません。異国情緒あふれる雰囲気がステージに立ち込めました。
そのあとに赤い光線がステージを複雑に張り巡らされて、民族感を感じるようなリズムを刻む演奏も。
"赤く染まって抱きしめ合うの 深く深く"
サビでは火事のような火花が激しく舞い上がる映像演出。
"2人の国へ向かうため" の "現実逃避の最終回" を表す真っ赤に染まる映像。最後のサビのあとには燃えた後の灰が舞います。
悲しくも美しい"人生最大級の愛"を表す演出。
最後は映像が明るい赤一色に光って、黒く浮かび上がるバンドメンバーたちのシルエットは、燃え盛る炎の中燃え尽きた姿のように見えました。
『チカ』
"現実逃避の小旅行" の世界観が反映された南国っぽいバカンスを感じる楽器演奏。
浜辺のようなリゾートのような、きれいな海のある島国にいるような感覚。
緑を中心としたカラフルな光が流れるようにゆるやかに会場を巡ります。
ポップな雰囲気と、"ダーリン"とか"海へダイブ"の歌詞から、『夢見る少女』のようなイメージが湧きました。笑
『朝陽』
点滅を繰り返すオレンジ色と白色のまっすぐな光が会場をまわります。感情の激しさを感じるフラッシュ。
"愛されたい 愛されてみたい"
ここの歌詞の繰り返しと
"まだ逢いたい 痛い 痛い 痛い 痛い"
ここで文字が大きくバーンと貼り出される画面に、自分が壊れてしまったような苦しさを感じました。
最後はまた朝陽に照らされる中のギター演奏で切なさを残して終わりました。
『愛を伝えたいだとか』『マリーゴールド』
あいみょんの代表曲!二曲れんぞく!
『愛を伝えたいだとか』ではリズム感あるドラムに手拍子が沸き起こります。最後まで歌い切ったあと、ステージ上を端から端まで歩くあいみょん。会場はバラの花を掲げて愛を伝えるように盛り上がりを見せました。
『マリーゴールド』ステージ全体が明るく晴れた空の下のようで、あいみょんの頭の上には太陽があるような照明。観客は手を左右に振って、会場全体が揺れるマリーゴールドの花畑に変わりました。
すぺしある。
『スーパーガール』『真夏の夜の匂いがする』
この日限りのホーン隊が加わり新曲!『スーパーガール』の演奏!
ジャズのような雰囲気たっぷりのイントロ。ピンクの光が点滅、青紫の光線が流れるように通る。
鳥肌たちました。ゾゾーッと。
哀愁の漂う、昭和感を感じる曲調。大人な雰囲気の中、女性に心を奪われた男性の心の中を表す歌詞。
踏み込んではいけない関係を想像しました。
"罪悪感や重圧も2人の汗で流して 潰してしまうから見えない"
悪魔のささやきが踊りに誘うみたいな色っぽい歌い方や
"君はスーパーガール 未だ僕の心や眼を震わせて スーパーガール 今や僕を支配しているんだぜ"
サビの高音の歌声が心に刺さる、支配される、、
『真夏の夜の匂いがする』
この曲もなんだか吸い込まれるような中毒性がある。。
ホーン隊の演奏が豪華でダンスホールのような雰囲気も。
そんな演奏にも負けないあいみょんの圧倒的な歌声が会場を謳歌していて。伸び伸びと楽しそうに歌っていて笑顔も見えました。
最高な二曲。すぺしある。いや〜あっという間すぎて、これこそ夢のような時間でした。
『マシマロ』 『夢追いベンガル』 『君はロックを聞かない』 『漂白』
「まだ元気ありあまってる?ここから全部しぼりだしていきましょう〜!マシマロ〜!!!」
あいみょんが元気よく叫んで始まる『マシマロ』。白の光線が私たちに向けて次々と繰り出されて天井へ上がり、バンドメンバーがステージ上でぴょんぴょん飛び跳ねる。
『夢追いベンガル』"この足振り上げて"で振り上げて走ってみせたり。"ありったけの水を"には全力でバンドメンバーが"ちょーだい!!"って合いの手を。へたりこむあいみょん、ありがとう〜もゆるゆるで届けてくれました。
『君はロックを聞かない』ベンガルのはっちゃけた雰囲気から変わって安心感のある感じ。みんなの大合唱のところはマイクから離れて歌う。「マスクの下の声聞こえてるよ!」というように。涙です。
『漂白』
"泡で洗い流す"の歌詞を思わせる、頭の上からシャワーのようにステージに注がれる照明。サビに入ると会場全体に広がる白い明るい光が印象に残っています。
"あの日のようにそばにいたいのに 出会い別れてしまうでしょう"
その歌詞にいつもとはちがって少しだけ規制のあるライブへの悔しさと、ライブが終盤へ近づいている寂しさを感じる。
"だからきっと また会いに来てね" の歌詞は次のライブでの再会の約束に聴こえたので、小指を交わす意味を込めて拍手を送りました。
『さよならの今日に』
「今日一個忘れちゃった。」とおちゃめに『夢追いベンガル』で毎回やってきたNiZiUの縄跳びダンスを披露してくれたMC。
「ほんまにありがとう。嬉しかったなぁ〜来られて。さいたまの二日間を終えて、一段と自分がシンガーソングライターになれた気がします。そういう力をもらえて自信がついた。みんなと会ったり、語りかけたりすることで自分が自分でいられる気がします。」
きっと私たちが思う以上に画面越しの関係は辛かったんだろうな。やっぱり目の前で聞いてくれる人がいる、ということが一番歌っている自分を実感できるんだろうな。
「ありがとうございました!」の声で始まる『さよならの今日に』
肩幅より少し広いくらいの足幅でどんと構えるシンガーソングライターのあいみょん。
1番が終わったところで少し涙を堪えているように見えて
"破滅のロックスター 永遠のキングは 明日をどう生きただろうか"
最後のこの歌詞のところで目を潤ませたあいみょんが映り、
その歌声にこのご時世に対するどうにもならない悔しさが滲んでいるように感じました。
自由にライブができたあの頃を "もう一度だなんてそんな我儘言わない" けれど、
"それでもどこかで今も" また当たり前にライブができる日を望んでいる、そんな意味を込めているように思えました。。
そして、バンドメンバーとジャカジャカし合う本気のバトルのような名残惜しさが混ざった演奏で最後を締めくくりました。
『そんなふうに生きている』
バンドメンバーが退場し、しばらくの間あいみょんは1人観客に背中を向けていました。
涙を拭うような素振りが映り、演奏し始めた『そんな風に生きている』
(ニューアルバム「おいしいパスタがあると聞いて」)
"生きている術は 人それぞれ だから私はいつも風まかせ そんな風に生きてる"
気だるい感じの、ため息交じりのような歌声。
この歌でも "私はいつも運まかせ" のところで涙がこみ上げてきたあいみょんを見て、
自分がこの状況に対して "運まかせ" "風まかせ" でしかいられない事へのもどかしさに涙を浮かべているように思えました。。
自分じゃどうしようもない事は分かってるけど、それでも悔しくて仕方ないように。
そんな風に音楽を届けようとしてくれている姿がまっすぐで、ひたむきで。
曲が終わってステージを左右ギリギリまで駆けて行って、高いところまで思いっきり手を振って深くお辞儀。中央のマイクに戻ってきて
「みんな今日はほんまにありがとうございました。楽しかったです。…あぁーー…。」
両腕で顔を隠すようにして涙しているのがわかりました。もう今すぐ駆け寄ってギュッてしたかった。。
「また必ず皆と当たり前にこうやって会えて、当たり前に歌えて話せる日が来ることは…来るのは…来るんです!!(笑)絶対!だから私はいつでも待ってます!」
ときどき詰まらせながらも、必死に言葉を紡いでくれました。
最後の数曲は特に、以前の「当たり前」が今は少し手の届かない場所にある歯がゆさが滲んでいました。
それでも「当たり前」はまた必ず戻ってくるから「待ってます」と伝えてくれたあいみょん。
ふたりの世界の恒例フレーズも、君ロックの大合唱も、夢追いベンガルの合いの手も、必ずまた大声でできる日が来るから。
私たちも待ってるよー!ってマスクの下で思いっきり叫びました、届けー!
「でもほんまに皆を待たせてばっかりやから、これからも音楽楽しみながら届けていけたらなと思います。…頑張る。また皆と元気に会えますように!今日はほんまに来てくれてありがとうございました!!」
「…頑張る。」の一言が1番心に響いています。自分自身に向けて深く刻むように呟いた言葉。
私たちに届いているか分からないのが1番辛いのかもしれません。
別の会場でも「届いているのか不安になるねん。でも私にもみんなの声届いてるから、私もそう信じてこれからも届けます。」そう言っていて。
わたしからも、これからも声援はもちろん、「あいみょんの歌届いてるよ」って伝えたくなりました。
これは備忘録でもあり、あいみょんへ届けたいライブレポでもあります。
どんなにライブができない状況が続いても届いてる。TVの画面越しでも、SNSの投稿越しでも、どんなに遠くても!
届いていることを届けたい。あいみょんありがとうー!
終わりに。
今回のツアーは本当に本当に、あっという間に過ぎていく夢のような時間でした。
でも夢じゃない。ちゃんとここにライブがありました。
そんなライブを通して「同じ空間でお互いの気持ちが通じ合う時間」がこんなに尊くて心が暖かくなるんだなとすごく嬉しかったです。
あいみょんの想いが乗った歌声と言葉たちに、わたし達が割れんばかりの拍手で応える。
声が出せなくたって「当たり前」に確かに通じ合えていました。
少し前の「当たり前」は今は離れていてもこの暖かさは何ひとつ変わってなかったし、これからも変わらない。
なんだか安心しました。ホッとした。
いくらまた会えない期間が長くても、変わらない「当たり前」があることは心に灯がともったように心強いし、また会う日を楽しみに頑張れる。
このあいみょんとAIMの暖かい関係がずっと続いてほしい。おばあちゃんになって、よぼよぼになっても一緒にいたい。
最後に、このようなツアーの開催の背景にはきっと数えきれないほどの想いや支えがあったのだと思います。
本当に心から感謝したいです!ありがとうございました!
全ての想いにこの想いが届きますように。
そして、また何回でも何十回でも元気に会えますように。
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