見出し画像

イギリス海外就職③純ジャパ的英語面接対策

イギリス大学院から現地就職をしたさけとばです。
今日は純ジャパな私が、イギリスで仕事を見つけるために英語面接にどんな対策をしていたか、個人的な経験や学びを踏まえてご紹介します。

少し話が脱線しますが、年末年始は渡英後初めて日本に帰国して故郷の空気を吸ってきました!約2年ぶりの日本語が飛び交う環境に、最初こそたじろいたものの、快適そのもの。
イギリス生活も楽しんでいたつもりなのですが、自分はとことん日本人なのだなと実感する帰省となりました。

そんな自分のようなノンネイティブが、英語面接に臨むにあたってポイントになりそうだなと思ったことを紹介します。

私がイギリスで面接を受けた回数は10回足らずですが、一応参加した面接は全て合格を頂けたので大外れではないと思います。(過去人事の端くれとして採用もやってました。)
面接準備をしたいけど、何から始めて良いか悩んでいる方の足掛かりになれば幸いです。

1. 面接官が知りたいことは日本語でも英語でも同じ


まず、英語面接と聞いただけで身構えたくなる気持ちは当然ありますが、基本的に面接官が面接を通じて確認をしたい事に大きな違いはないと思います。
私は、以下の3つがコアだと思っています。
①経歴 
②今回の応募ポジション/組織への適合性
③入社への意欲/キャリア観

限られた時間の中で候補者を見極めるためには、面接時間の大半は上記の確認のために使われることになります。
質問の仕方に多少バリエーションがあったとしても、捻りの聞いた質問やちょっと意地悪な質問が入ったとしても、結局知りたいのはこの3つというのが、さけとば論です。

では、この3つについてどんな対策が出来るでしょう?

①経歴


ほぼ100%面接の最初に聞かれる質問です。そして回答の対策がしやすく、なおかつ対策が有効な部分です。
・概要 自分はざっくり言うと何者なのか
・過去 どんな経歴を歩んできたのか
・現在〜未来 何を目指して今日の面接にたどり着いたのか
このあたりを長くても2分以内で話せるように、内容を整理し練習します。

私の場合は、以下のようなことを軸にして話しました。
・概要 社会人ずっと人事のジェネラリストとしキャリアを積んできた
・過去 日本では○○などに注力して、APACでは○○などの成果を上げた
・現在〜未来 UKで大学院で身につけた知識などを活かして、UKからグローバルで活躍できる人事を目指したい(だから雇ってくれい!)

意外と2分で収めるのは大変です。けど聞いてる側にとっては結構長い時間なので、これから深掘りの質問をしてもらうための撒き餌(言い方w)くらいの気持ちで良いのかなと思います 。

②今回の応募ポジション/組織への適合性


ざっくりとした自己紹介の後に始まるのが、この人が募集ポジション、そして組織にマッチするかの見定めです。
地味ですが、私がやったことは以下です。

①募集要項にある、職務内容を1つずつイメージしてみる
②それに合致/類似する経験があるか思い出す 
→ あるなら、それを裏付けるのはどんな経験か
→   ないなら、将来対応できるポテンシャルがあると思ってもらえるエピソードはあるか

この作業をしていると、自分のどんな経験や能力が面接官にとって魅力的で、どこが弱そうか分かってきます。面接で「あなたの1番の成果は?」「1番苦労したことは」などと、過去のエピソードを聞かれた時には、なるべくこの魅力的に映りそうな経験を中心に選択して回答していくと、面接官も評価がしやすいと思います。

もちろん、関連性が低くても自分にとって特に自信のある成果があればそれをお話ししても良いかなと思いますが、面接官が知りたいのは業績の大きさよりも、入社してからの再現性かな?と思いますなので、どこに重きを置いて話すかが大切かもしれません。

③入社の意欲/キャリア観


②は過去に関する質問ですが、未来に関する質問領域がこちらです。
なぜ当社?と言う理由に正解・不正解はないと思いますが、少なくとも何か共感していること、このポジション/会社が面白い、自分の強みを活かせそう、などポジティブな感情を抱いている背景を伝える必要があると思います。

私はだいたい自分のキャリアの目標をふまえてどれだけ/なぜ魅力を感じているかを話していました。
型はだいたいこんな感じです。
・グローバルで通用する人事を目指したいと思ったときに、今回のポジションは理想的だと思った。なぜなら。。
・〇〇な事業で〇〇な経験を積むチャンスがあるから
・自分の強みである〇〇を活かしつつ、〇〇の領域に新たにチャレンジできそうだと思った

色々書きましたが、言語は異なれども採用面接で聞かれることはほぼ共通。あまり戸惑う必要はありません。

2.エピソードは3つくらいに絞る


面接官による質問例ってネットで探すと無数にあって、想定回答を無限に用意しないといけないような気がしませんか?笑

質問の回答には根拠を示すために過去の自分の経験を添えて話をすることが多いと思いますが、質問1つに対して1エピソードを掘り起こしていると面接準備がいつまで経っても終わりません!しかも英語でひとつずつ、当時の背景を説明するのって気が遠くなる作業だと思いませんか?笑

私のご提案は目玉となるエピソードは3つくらいに絞ることです。
なるべくいろんな角度に応用が効きそうな目玉エピソードを選んで、質問によって、少しずつハイライトするところを変えていきます。
幹は同じで、枝葉を変えていく感じです。

例えば、
① 深い対立を乗り越えた経験はありますか
② 言葉や文化的背景が異なる人とどうやって仕事をしますか
③プロジェクトのリーダーとしてチームをまとめた経験はありますか?

この3つの質問に対して、1つのエピソードを使いながら対処するという方法です。
例えば、「とある人事制度をグローバルで展開した」という1つのエピソードには、上記の3つのそれぞれの要素が含まれます。
例えば、
①最初の段階では独りよがりな提案をして海外グループ会社に総スカンを食らったけれど、
②各社の関係者の状況を細やかにヒアリングして、それぞれのニーズや課題の背景の理解を深めながら
③キーパーソンを巻き込みながら制度のブラッシュアップを図って、最終的には受け入れてもらえた、みたいなストーリーは、どこを重点的に伝えるかで、①から③の全ての質問をか することできます。

こうすることで、話にも一貫性と説得力が出てきますし、いちいち前提を0から説明しなくて良くなるので、アピールしたいポイントに集中できます。

3.英語面接は、結論ファーストと簡潔さ


英語で複雑な説明をしようとしていると、だんだんこんがらがってきて、本来話したいことに辿り着かずに迷子になる。。そんな経験ありませんか?

慣れない言語では、自分の現在地を見失わないために、スピーチの型を有効活用して答えた方がずっと楽になりますし、相手に伝わるような気がします。

1 . Prep法 自分の意見を述べるとき
ポイント→理由→例、根拠→ポイント

2. Star法 過去の経験を話すとき
状況  いつ、どんな状況、課題
タスク 自分の役割や目標
実施事項 どう対処したか
結果   どうなったか

だいたいこの2つのどちらか、もしくは組み合わせによって、迷子になるリスクを減らすことが出来るようになります。

4.準備、準備!あとは素直に、正直に


日本語で面接を受ける時よりも、自分の応用力や柔軟性は確実にダウンします。それを補うのは準備!練習!そしてそれによって得られる自信だと思います。

リスニングが心配だったら、英語での質問の言い回しにはどんなものがあるのか調べたり、YouTubeの面接動画で色々な人の発音の仕方に慣れる事もできます。
ちゃんと話せるか心配だったら、カンペを作ってもいいし、ビデオで録画しながら自分の話し方を見直してみることもできます。(恥ずかしいですが、欠点が一目瞭然です)

あとは最後は正直さではないでしょうか。
面接はついつい自分を大きく見せがちですが、人間もちろん完璧ではありません。自分の弱さを隠さないことも大切なのかなと感じるやり取りが面接でありました。

面接官に「このポジションの要件で、あなた自身が満たしていないと思うことはありますか?」
と聞かれたことがありました。

そのときの求人には
・UKでの人事業務経験
というものがあって、当時の私にはありませんでした。

私は一瞬「イギリスの大学院で勉強したから大丈夫です!」的に強気に行くか悩んだのですが、やめました。

私「経歴を見てお分かりの通り、私にはまだイギリスでの職務経験はありません。もしこれが非常に重要なら、正直、私はベストな候補者ではないと思います。
ただ、お伝えしたいのは、過去他国で人事実務をやってきた経験や大学院の学びは、スピーディーなキャッチアップを助ける、という事です。
最初の数ヶ月はみなさんに辛抱とサポートをお願いすることになるかもしれませんが、チャンスを頂けたら全力で学びます。」

ちょっと苦し紛れだなー。と内心思ったのですが、面接官は、意外にもにやっとして話し始めました。

面接官「少し意地悪な質問ですまんね。その辺りは今私がやってるんだけど、もうすぐ引退するのよ。だから、数ヶ月はもちろんサポートできるし、私以外のメンバーもカバーしてくれるから徐々にやってもらえば大丈夫。」

あ、わざと聞いたのね。。正直に話して良かったなーと思った場面でした。(無事面接も通過しました。。汗)


ここまでお読みいただきありがとうございます。
ハードルが高そうに聞こえる英語面接ですが、基本は日本語でも同じです。あとは英語慣れのための準備、練習、そしてちょっとした伝え方のコツがあれば、あなたの魅力が充分に伝わると思います。

これから英語面接にチャレンジされる皆さん、応援しています〜!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?