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2023.4.24 最初で最後のサンプラザ 志の輔さん独演会


公式タイトルは最後のサンプラザ

#立川志の輔 さんのスケジュールを眺めていない方に申し上げますと、4/23は佐賀独演会でした。
4/24東京の中野で独演会!!
どういうスケジュール組んでるんですか!
移動距離凄いし、キャパも佐賀の約800人→中野約2200人って約2.5倍!!

先々週の横浜にぎわい座公演で中野の2000人では、宿屋の富を全員に伝えることは難しい!
何をやるのかは今考えています…てなことをおっしゃっておられました。

私もこの規模のホールで志の輔さんを聴くのは久しぶり。
この規模だってなかなか取れないんですから(><)
それはさておき、中野サンプラザホールは7月2日に建て替えのために閉館するのです。
音楽のコンサートを行うホールという印象が強いのですが…そんなホールで志の輔らくご。

20列目中央列からの眺め

さてさて定刻に暗転して、待っていると場内に流れるのは出囃子ではなくて…ギターの音色。
そしてカーテンの前に置かれる背の高い椅子。
スタンドマイク、譜面台、ギター…いったい何が起きるのかと場内どよめき…。
ん?なに?なに?と思っているとカーテンから洋装の志の輔さん!

そして、志の輔さんは仰います。これは料金外の時間です。
何故音楽の聖地で落語をやるということを引き受けようと思ったのかという話をします。

最初に流れていた曲はベンチャーズの #10番街の殺人  です。初めて買ったレコードで、初めてコンサートを見たバンドです。
富山県富山市公会堂で、小さなドラムと小さなアンプがあって、今からしたらこんなのでできるの?ってセットでやってても、凄く感動した。

ベンチャーズの10番街の殺人

その後、加山雄三さんやグループサウンズが入って来て、子供の頃なにになりたいかという宿題に対して、「グループサウンズになりたい!」と書いて先生に呼び出されたエピソード。その頃は、ギター=不良!グループサウンズ=不良の時代でした。

MOPS(モップス)というバンドが好きでした。
モップスの解散コンサートをここに19歳の時に聴きに来ました。ちょうどあの辺り(上手20列目くらい?)から見ていました。今は音楽でも色々なことができますが、その頃はメンバーが手を振りながら「さよーならーさよーならーさよーならー(エコー効果のつもり)」で去っていくだけもすごーい!なにあれー!!ってなっていた時代です。

それからビートルズが好きになって、その頃はギターを弾いて女の子にもてたい時代です。
親になんだかんだ言って買ってもらいました。
皆さんもご存じのうちの3軒隣のマツノ楽器店にマッシュルームカットのビートルズのポスターが貼ってありました。
それを毎朝通学の時に見るのが好きでしたなー。
すると皆さんもご存じの斜め向かいの八百屋のおじさんが「なにしとるがー!勉強しないとこうなるぞ!」と…
勉強しないとビートルズになるのかーと勉強する気が無くなった。

こんなところで富山弁が聴けるとは。もっとちゃんとした富山弁が多々でてきましたが、県外人が文章で表現するのは無理です。私の特殊能力なんですが、志の輔さんが富山弁を話されると志の輔さんの周りに新湊界隈の風景が3Dで表示されます。一人でうおおおってなってました。

その後ジャズに行く志の輔青年は、石丸電機にレコードを買いに行きます。その頃は石丸電機はレコードが沢山売っていたんだそうです。でも、ジャズなに買ったらいいかわからない!チャート1位ならみんな買ってるからいいんだろうってことでジョン・コルトレーン『至上の愛』を買った。
(ここで会場に曲が流れる…)
…なんだろうこのお経みたいのは!
仕送りが3万円の時代の2500円だったそうです。
途方に暮れた志の輔青年はテレビで見たハンターのCMを見て、翌日数寄屋橋のハンターに売りに行ったら、レジのお兄さんが微妙な表情。
なんだろうなあと思いつつ買取価格を聴いたら1300円というので、それでいいですと言って待っていたら、レジの横に「至上の愛」が山積みになっていて、そこで店員さんの表情の理由がわかりました。
「あなたも分からなかったんだね…」

ビートルズからその後は #ピンクフロイド も聴いたそうです。ビートルズのホワイトアルバムには親友との思い出がありまして…とホワイトアルバムが茶色くなったエピソードを。

また、吉田拓郎さんで、日常のことを歌っても歌になるんだってことに気が付いた…
それから井上陽水さん…と話しているところで吉田拓郎さんの楽曲がちょっと流れて切れる💦
なーんで拓郎さんの話のところで流れないかなあ…といいつつ、とても楽しそうに嬉しそうに音楽話を続ける志の輔さん。

今はジャズが分かるようになってきました。
今はレコードの棚に「至上の愛」が観賞用と保管用の2枚がある。
1枚はいつも聴いていて、ちょっとジャケットに傷があったりもする。もう1枚は封も切らずにそのまま保管していて、聴いているレコードになにかあったら、その時はというものです。
もしなにもなかったら、ずっと保管しておくつもりのレコードです。

ジャズは無理して聴かなくても、いつか向こうからやってくる。落語も同じで無理して聴こうとしなくてもいつか落語からやってくる、そういうものだと思っています。

昔、タモリさんの「音楽は世界だ!」という番組のパネラーに選ばれて出演していたことがあって、その時に沢山のジャズミュージシャンに逢えて、お話をしたり、握手をして貰ったりしていました。あの番組はとても素晴らしくて、あれこそが再放送して欲しい番組だと、私も言っているし、タモリさんも言っています。
あの番組で山下洋輔さんや矢野顕子さんや色々な方に出逢えました。

最後のサンプラザと言ってるので、何回もやっていると思われているかもしれませんが、実は今日が初めてです。
本当は最初で最後のサンプラザが正しいんです。

この中野サンプラザが一番素晴らしいホールだと熱く語る人がいて、私は元々のその方のファンで、落語家になってから憧れのその人と差し向かいでうなぎを食べたり、コンサートに呼んでいただいたりしていた。
いつも2階席の最前列の真ん中の席を取って貰って、そうそうたる有名人の中で肩をすくめながら、あの透明感のある素晴らしい歌声を聴かせていただきました。
その方が素晴らしいという音響やその方が見る景色を見てみたいと思って、この公演を受けたわけです。

その方は7月2日の最後の日にここでコンサートを行います。
きっと素晴らしい歌声を聴かせてくださることでしょう、その方は山下達郎さんです。

では、山下達郎さんの曲を聴きながらお待ちください。私は落語の用意をして参ります…と志の輔さんはまたカーテンの向うへ去っていきました。

しばらく山下達郎さんの曲が流れ、いつもの志の輔さんの出囃子 #梅は咲いたか  が華やかな音色で聴こえてきます。
今日は #松永鉄九郎 さんが同行されているとの情報あり。
華やかで力強くて、ひとつひとつの音が際立っていてとても好きな三味線方さんです。

一席目:たけのこ(柿色長着+袴)
山下達郎さんの曲から出囃子に変わるという違和感はいかがだったでしょうか…と。
こけら落とし公演が好きでねえ。これからどういう空間になるのかわからないところで行うというのにとてもワクワクします。
クロージングに立ち会うのは珍しいです。
枕は最近お気に入りのチャットGPTの話題。

主人と家来と隣の爺との丁々発止のやり取りがめちゃ楽しい。

~仲入り15分~

三味線デュオ~和力~
三味線の音がする…?んー?これは松永鉄九郎さんではないな?
どなたかしらー?どうやら津軽三味線のデュオのよう…。

横笛と三味線での楽曲もあり、ふっと睡魔に連れ浚われそうになりつつ音響いいねえ!音いいねえ!
今回も三味線観れるなら、もっと前の席が欲しかった…などと思いつつ…自己紹介もなく幕が下りる~。
翌日に夢空間さんのツィッターで「和力」という方々と知る…。

二席目:八五郎出世(黒紋付袴)

二席目は出世しない #八五郎出世
このお話、出世しないところが好きなのー!

ホールだから、ステージも広いので、噺の中でお屋敷に呼ばれた八五郎が「庭ー庭ー」って歩く時に、お殿様の御屋敷の広さが際立つ!
ホール全体がお屋敷になったような錯覚に陥る。
八五郎が言づてをおつるに伝える場面では2000人に静寂が訪れる。
会場にいる全員が志の輔さんの語りに集中して、この世に志の輔さんと己しかいないのでは?と思うほどの空気に包まれる、その瞬間がとても好きだ。

一転、会場全体に笑いの花がパッと咲く。
あ、人いたよねとも思う瞬間。

★カーテンコール
今日は袖にいるスタッフさん(もしかしたらお弟子さんか?)との会話もあって…
志の輔さんが開館何年?とスタッフに振ると「48年です!」
『俺に計算しろってか!S48年なので50年…私がモップスの解散コンサートをここで見たのが翌年ですねー』

ここのホールで三本締めはなかったと思います
『(袖に向かって)あ、調べといて(笑)』
ないと思いましょう。でも達郎さんなら落語大好きだから三本締めやるかもなあー(嬉しそう)
では!と三本締め!

三本締めの後なかなか降りないカーテン( ´艸`)

今日の志の輔さんは前日が「たけのこ」と「茶の湯」だったとは思えないほどのキレキレの落語に、それはそれは嬉しそうな、いつもは凄く遠くにいる志の輔さんが凄く身近に感じるような音楽の話で楽しかった。
とても嬉しそうにお話される志の輔さんは少年に戻ってたなあ~。推しが推しをキラキラと語る瞬間に自分が存在することに、なんちゅー幸せな場所なんだって思った。

最後に流れる曲はもちろん山下達郎さんの曲「バラ色の人生〜ラヴィアンローズ」

本当に今回の公演は尊い時間を満喫しました。ずっと喋っていて欲しい…!
嬉しくて楽しくて涙腺ゆるゆるだわ、鼻水鼻血が華厳の滝で液状化人間と化してました。ふふふ、志の輔さんもよもや客席に液状化人間がいるとは思わないでしょう。

さてさて、あと2日働いたらば、木曜の夜から夜行バスで富山です!去年は取れなかった #射水 での志の輔らくご~。めっちゃ楽しみ。

嬉しさのあまり大泣きしたらすいません…。
ここ10年近く全然チケット取れなかったのが、今年の謎の爆当たり&確保で10年分泣いて笑ってます…。

さて何を着ていきましょうかねえ。普段から和装なので和装の方がらくちんなんだけど、金曜日が25度…。
単衣の小千谷紬かデニム着物かなあ…。あとは日焼け止めが必須ですな。

<演目>

ちなみに、ギターは小道具で志の輔さんが演奏することはありませんでした。もー思わせぶりなんだから~(;・∀・)

<余談>
そんなビートルズ世代の方がに是非お勧めしたい!私の最愛のバンドさん。NEATBEATS!
ビートルズ好きには聴いて欲しいマージービートバンド!
時代に逆行した音作りに機材もビートルズがキャバーンクラブで使っていた時代のビンテージ機材!最近ではキャバーンクラブのようなライブハウスを荻窪に建てたという…。


★和力

※もっとたくさんお話されてましたが、私の記憶力ではこれが限界(;・∀・)順番が前後していてもご容赦くだされ~。余は満足じゃったよ…。

また遊びに来てな~(・∀・) 待っとるちゃ。