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久しぶりに夢をみた

誰かに話したくなって今、通勤中のバスの中で書いています。

夢の舞台は自分が小学生低学年の頃。
夏休みに1人でよく行ってた近所の神社。

神社で、何をしているかというと

社殿の下に蟻地獄がいっぱいあって、そこに蟻をちょんと入れてそいつを捕まえている。

その日も、いつものように、蟻地獄を捕まえていると、奥のほうに小さい祠があることを発見した。

その祠が気になってしょうがないのでダメだとはわかっていたが、祠の扉を開けて中を調べてみた。

すると、その中にも神社?家みたいな、箱みたいなものが入っていて、それを開けると、なんとそこに妖精が住んでいた。

その妖精は、小さいだけで、ほぼ人間と同じ。身長は、30センチ位。羽はあったようなないような。定かではない。

で、すごく美人。外人ぽい顔立ち。ハーフっていう感じ。人間で言うと、16から20歳の間位の年齢。

だから、小学生の僕を年下扱い。
30センチの妖精だけど、お姉さんという感じだった。

その妖精と何を喋っていたとか何をしてたとかあまり思い出せないけど、夏休みに友達と予定が合わない時は必ず1人で神社に行って妖精と会ってお喋りしていた。

今思えばだけど、自分はその妖精に惚れてたと思う。初恋の淡い思い出。

で、月日は経って。妖精のことも神社のこともすっかり忘れていた。

厄年になった自分は急にそのことを思い出した。今まで忘れていたのが不思議だ。

いてもたってもいられなくなって、急遽休みを取って実家に帰ってその神社に行った。

実家の周りは、小学生低学年の時とあまり変わっていない。田舎風景。

神社も変わっていなかった。社殿の下を見ると、相変わらずそこにあの祠がある。

いろんな思いがこみ上げてきた。手が震える。その手で祠の扉を開けてみた。

「誰?誰かしら?」

あの妖精だ。声のトーンも喋り方も全く変わっていない。小さい頃に憧れていたお姉さんのような感じ。

「久しぶり。僕だけど。こんなおっちゃんになってるから思い出してもらえるかわからないけど。急にあなたのことを思い出して会いたくなってここに来ました。」

しばらく間が空いて。

「あ、あなたね。小学生の時によく会ってたよね。もちろん覚えてるわよ。
そもそも、人間と話す機会ってめったにないから。」

自分が忘れていたことを申し訳ないと思っているのが彼女にはわかっていたんだと思う。

「大丈夫よ。何を気にしてるのよ」と言っていた。

そして、その妖精は、祠の中の家の扉を開けてこちらに向かってきている。

コンコンコン。階段を降りて、徐々にその妖精が姿を表した。


その妖精も歳をとっていた。

声とか喋り方とかは全く変わっていなかったが顔は、頭蓋骨そのものだった。

説明できないような感情が僕を襲ってきて、涙が止まらなくなった。

そして僕は夢から醒めた。

久しぶりに夢を見た。
起きたときに、僕は涙を流していた。

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その妖精は、ずっと自分が忘れていた子供の頃の価値観だったのかもしれない。

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