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【奇声を上げる夫18】 新婚旅行で別人になる夫

気持ち新たに。

結婚式が終わり、お決まりの新婚旅行へ。
こういう時にしか、バケーションで
会社や仕事を堂々と休むことはできない。

たぶん、一生に一度のチャンス。
だからこそ、行ったほうがいいのだ。

前々から予定していたスペインに行くことになった。

気づけば、私が全部夫の荷物まで準備していたが、
大義名分をたてて必要なものを買ったり
選んだりするのは楽しい時間だった。

どんな旅行バックがいいか、
どんな服を着て行こうか。
どんな旅行ポーチがいいか。

全部自分の権限で決められることに、
ちょっとした喜びを感じていた。


いよいよ、旅行当日。
飛行機にのり、12時間かけてスペインに到着した。

当たり前だけど、もう日本語は通じない。
私は英語は好きで、英会話はやっていたけど、
勉強をやったりやめたりの繰り返しだったので、
何年たってもブロークンの域から出られなかった。

ここでは、主人を頼るしかない…

正直、普段頼れる場面は少ないが、
ここは、受験勉強を制覇した主人を頼るしかなく、
はじめて「心強さ」を感じた。

空港の売店で買い物するだけでも、
商品の意味がわからず、
オロオロする私でしたが、
率先して私の問題解決のために
店員さんに英語で質問をしてくれるではないですか!

何より、主人は外で人に話しかけることを
一歳しません。

自信たっぷりに人に英語で話す姿を
初めて目にしました。

結婚する前から、
いわゆる恋の「トキメキ」というものを
全く感じたことがなかったのですが、
この時はじめて、主人にトキメキを感じました。

何より、主人は飛行機を降りてから
英語脳に切り替わったらしく、
いつもマイナスな口癖があったのですが、
それも発っしてはいないじゃないですか。

自信たっぷりに堂々と歩く姿は、
日本にいるときとはまるで別人です。

私にとって、主人のその姿は、
海外旅行と同じぐらい貴重な光景となりました。


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