【いちばんすきな花】第8話感想

みんなから嫌われている人、思い返してみると小学校の時にそんな感じの子がいたような気がしなくもない。
男子の中ではあまりそういうのを感じたことはなかったけど、女子の中にはあったのかもしれない。女子と話すことがあまり無かったから本当のところはよく分からないが、クラスの女子みんなから嫌われている子がいたような記憶がうっすらとある。


第8話では、美鳥の過去の一部が明らかになった。
まず、椿の同級生としての美鳥。
度々学校にけがをして登校していた。それを見て、同級生は本人に直接言うわけではないが「怖い怖い」と言いながら面白がっているようだった。
それに対して椿は、「みんな言ってるけど、見た人はたぶんいないし。志木さんから直接聞いた人もたぶんいないし。ただの噂話だと思ってた」と話して将棋の駒を並べる。
美鳥は当時、中学の「みんな」から嫌われていたけど、椿だけはみんなから嫌われているからという理由で「みんな」にはならなかった。
それを聞いた美鳥は椿に心を許すようになった。
それから時々椿の家に来て将棋を指したり店の手伝いをしたりしていたが、何も言わずに転校していってしまった。

会えなくてもいいからもうケガをしていないことを願った。いつか帰りたい家を持てるようにと願うしかなかった

将来の夢の話をしたときに、美鳥が「家が欲しい。自分の家、帰りたい家」と言って書いた絵とそっくりな赤い三角屋根の家(現在の椿の家)に住んでいたこと、椿が「ケガ、もうしてない?」と聞いて「してない。もうケンカしてない」と返ってきたことで椿が願っていたことが通じていたことが確認された。
おそらく、椿は当時から美鳥のケガがケンカによるものだとは思ってはいなかったのだと思う。
「一方的な暴力でもケンカというのだろうか」という言葉にもあるように、美鳥が暴力を振るっていないことは分かっていたのだと思う。それは、将棋をしたり店の手伝いをしたり、椿やその家族と過ごす時間の中でそう感じ取ったから。
だけど、現在、ケガをしていないかという問いに、ケンカをしていないと返した美鳥。
月日は経ったけど、2人の関係性は変わっていないのだろう。

次に夜々とのシーン。
高校の夏休みの間、美鳥は親戚中からたらい回しにされて夜々の家にたどり着いた。親戚中から厄介者にされていて、中でも特に厄介に思っていたのが母親だった。
その時に美鳥は夜々と遊んであげていて、母親に内緒で将棋を教えていた。

夜々とのシーンでは、美鳥が椿から教わった将棋を夜々に教えていたことが4話(間違ってるかも)で夜々と椿が将棋をするシーンに繋がっていた。
もう1つ、椿の母から教わったロールキャベツを夜々の家で振る舞っていたことでも、椿→美鳥→夜々の流れができていてよくできてるなぁと感じた。

また、母親に内緒で将棋を教える時のセリフが、3話でゆくえが夜々に言ったセリフ「今度、数ⅢC教えてあげる。ママには内緒で」と同じだったのも、良かった。
こういうセリフを言える美鳥とゆくえだから夜々が好きになったのだろう。


そして、美鳥と似たような境遇にいるのが希子だ。
学校ではクラスのみんなから嫌われていて、はっきりといじめとは言い切れないような仕打ちをされている。
穂積はそれをなんとかしたいが、先生に話して解決できるかが分からずに悩んでいた。
それを聞いたゆくえは、「みんなに嫌われているからっていう理由だけでみんなにならなかったのはすごい。それだけでその子は救われると思うよ」と言ってあげた。
ゆくえ、めちゃめちゃいい先生だなぁ。。
ゆくえも言っていたが、学校の先生とかクラスメイトっていう呼び名じゃ分からなくて、その人がどうなのかによるから、学校っていう閉じられた社会の外側にこういうことを言ってくれる大人がいることは、希子と穂積にとっては大きいんだと思う。
そんなゆくえも、みんなと同じ気持ちになれなくて悩んでいたから、「みんなと違うことを思ったり考えたりってつらいよね」っていう実体験に基づいた言葉が出てきたのだ。

いよいよ、残すところもあと2回(たぶん)。
次回は紅葉と美鳥のシーンや赤田も出てきて、美鳥のことが一通り分かるのではないだろうか。
最終回がどんな着地になるのか想像もできないが楽しみにしたい。


最後に、自分の嫌いなポジティブワードを発表します。

「やればできる」です!

※ティモンディ高岸さんは好きだし、高岸さんのギャグ(?)が嫌いというわけではなく自分に向けられたこの言葉が嫌いです。


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