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メルカリの発送に行った

 ダイソーには梱包用のエアークッションや封筒、ポストに収まるサイズの段ボール箱が売ってある。とても便利だ。何に便利かというと、メルカリの発送にである。
 私はメルカリをやっている。不要の品を仕分けし、すぐ売れないものはブックオフなどに、すぐ売れるものはメルカリに出品している。
 メルカリに出品するときは、まず晴れの日の日の高い時間を選び、テーブルに白い模造紙を敷いて商品を置き、スクエアサイズで写真を撮る。本の場合は表紙、裏表紙、天、地、小口を撮り、古本の場合は中身が問題なく読めることを証明するために一頁だけ撮る。それからメルカリアプリでバーコードを読み取り、情報を取り込む。商品名と元々の値段、作者名などだ。そして、自分で文面を考えて売り文句を入力する。古本なら古本で買ったこと、保存状態、傷やスレがあるならそのことも書き、日焼けしていたり角がひしゃげていたりしたら写真を撮って追加し、書く。余力があればどのように梱包してどのように発送するか(匿名配送か否か)も加え、商品の状態を選び、商品の値段をつけ、出品する。値段はもちろんメルカリ相場や他の相場を鑑みて、ちょうどよくつけなければ面倒だ。
 このようにメルカリに出品するということは手間がかかる。まめでないとできない。私はまめなのでやっている。
 ちなみにちょうどよく値段をつけないと面倒なのは何故かというと、安すぎるとすぐ売れて、まとめて出品したときに一気に注文が来てしまうのである。メルカリの面倒な部分は商品の発送もそうで、まとめて届くとまとめてコンビニに持っていって混ざらないようにして発送しなければならないのだ。今日の私がそうだった。三つ注文が来て、ファミリマートでかなり気を使った。

 こうやってメルカリで面倒なことをしてまで売るのは、不要な品でも価値があり、大体は確実に売れるからで、新古書店で買い叩かれるよりはずっと利益が出るのでやっている。売上は今まで生活用品に使った。靴を買ったりもした。日常のことにメルペイ(メルカリのバーコード決済)を使い、残りの月の予算に余裕ができるのでとても助かる。浮いたお金で本を買うことももちろん可能だ。

 こういう経験を活かし、「メルカリ小説」なるものをずっと考えている。メルカリを通じて知らず知らずのうちに繋がる人々を書きたいなと思っているのである。
 小説を書きたい女の子がポメラを買ったり、若い男性が成人して働き出して弾かなくなったのでギターを売ったり、日々いろんなものを売る主婦だったり、小さな会社の社長だった人が破産することになりそうなので大事な腕時計を売ったり、そんなことを書きたいと思う。細々とした人々の暮らしは私の作品テーマでもあると思う。
 ただ、社長だとか子供のいる主婦だとか、今まで書いたことのない主人公を書くことになるので難しそうだ。チャレンジすることになりそうなので、余力があるときに書きたいと思う。

 メルカリは、いろんな人の生活を乗せていると思う。様々なプロフィールや商品説明を読むたびにそう思う。メルカリ小説、なかなかいけていると思う。

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